キト市街 観光情報まとめ

世界遺産の概要


エクアドルの首都キトは、4000~6000m級の中央アンデスの山々に囲まれた標高2850mの町で、かつてはペルーのクスコに次ぐインカ帝国第二の都市として栄えた。

しかし、16世紀にスペインの侵略を受けて植民地になると、広場を中心にカトリックの教会や修道院、カテドラルなどが建設され、キトの町はスペイン風に造り変えられていく。
その後は、度重なる大地震の被害を受けながらも街は栄えていき、1830年にエクアドルの首都として独立を果たすと、コロニアルな街並みは残しつつもさらに発展していく。

そんなキトの街の現在は、セントロ・イストリコ(旧市街・中央地区)、ノルテ(新市街・北地区)、スール(南地区)の3つの地区に大きく分けられる。
その中でもキトの1番の見どころであり、約400年前の植民地時代の街並みや歴史的建造物が多く残っている旧市街は“キト市街”として1978年に世界遺産に登録された。

ecuador-298395_1280

セントロ・イストリコ(旧市街・中央地区)


旧市街の中心部にあり、観光の拠点となるのが独立広場。
広場の中央には1830年8月の独立を記念した碑があり、広場を囲むように大統領府、市庁舎、カテドラルなどが建ち並び、ホテルやレストラン、観光案内所も広場の周辺に集中している。

広場西側の白い建物が大統領府で、内部は無料のツアーで見学できる。
ツアーは所要約45分で、参加するには建物入口でパスポートなどの身分証明書の提示が必要。
広場南側のカテドラル(キト・メトロポリタン大聖堂)には博物館が併設されている。
カテドラルの開館は9:30~17:00、日曜休みで博物館の入場料はUS$1.5。

広場の南東約2.5㎞には、キトの町を一望できる“パネシージョの丘”がある。
高さ180mほどのこの丘の頂上には、1975年に建設された高さ41mの聖母像があり、内部は小さな博物館になっていて、聖母像の上部に上がることもできる。

この博物館の開館は月~木9:00~18:00、金~日9:00~21:00で入場料はUS$1。
夜間はライトアップされた聖母像が美しい。
広場からパネシージョの丘へはタクシーで15分ほどで着く。

広場から北東に向かって約800m、旧市街の北端に位置しするバシリカ教会。
1892年に着工されて以来、現在も一部が未完成のままになっている。
外壁にはガーゴイル(守り神)としてイグアナやゾウガメ、ワニやアリクイといったエクアドル固有の動物の小さな石像が施され、内部には色鮮やかなステンドグラスから美しい光が射し込む。

尖塔をエレベーターで3階へ登り、そこから階段で更に上へと登ると、旧市街からパネシージョの丘までを一望できる。
この教会の開館は9:00~17:00で、尖塔の入場は2ドル。

この他の旧市街の見どころは独立広場付近に集中しており、全て徒歩でも十分観光できる。

独立広場付近の見どころ


サン・フランシスコ教会・修道院

“アンデスのエル・エスコリアル宮殿”とも呼ばれ、キトで最も威厳ある佇まいのこの教会は、スペイン征服後すぐに建立された、南米で最も古い歴史をもつ教会でもある。
教会内部と併設された博物館には数多くの宗教美術が展示されている。
開館は9:00~17:30、日曜は13:00までで入場料はUS$2。

サント・ドミンゴ教会・修道院

“ロサリオの聖母”と呼ばれる礼拝堂の中ある、赤い壁に金色の装飾が施された“暁のロサリオ”の祭壇は見事なもので、この教会の1番の見どころと言える。
また、ここには博物館も併設されている。
教会の開館は月~金は9:00~17:00、土曜は9:00~14:00、日曜休みで入場無料。
博物館は月~金は9:00~13:30、14:30~17:00、土曜は9:00~14:00、日曜休みで入場料はUS$2。

ラ・メルセー教会・修道院

時計とブロンズの鐘が取り付けられた、高さ約47mの白く四角い塔が印象的。
内部には金箔が塗られた精巧な木の彫刻が施されており、たくさんの宗教画も飾られている。
修道院の回廊も美しく、博物館も併設されている。
開館は6:30~11:30、15:00~18:00、土・日曜休み。

ラ・コンパニーア・デ・ヘスス教会

1605年から160年もの歳月を掛けて建設された、金を大量に使用した豪華な教会。
外壁の彫刻も見事だが、内部の金を使った装飾や祭壇も見応えあり。
祭壇の中央には“奇跡の絵”と呼ばれる聖人マリアナの絵が飾られている。
開館は月~金9:30~17:30、土曜9:30~16:30、日曜13:30~16:30で入場料はUS$3。

アラハドの家・プレコロンビア美術館

紀元前にまでさかのぼる、様々な時代の土器などが展示されている。
エクアドルの古代文化からインカ時代に至るまで、その展示品の数は5000点にもなる。
開館は9:30~17:30、入場料はUS$4。
公式サイトはこちら。
Casa del Alabado

マリア・アウグスタ・ウルティア邸博物館

キトを代表する貴婦人であり、慈善事業に尽力した人物の邸宅を博物館として公開している。
彼女の死後もその意思と活動は受け継がれており、この邸宅は19世紀に建設されたもの。
開館は10:00~18:00、日・祝日は9:30~17:30、月曜休みで入場料はUS$2。
Casa Museo María Augusta Urrutia

アルベルト・メナ・カアマーニョ美術・歴史博物館

エクアドル独立前の様子や、キトの歴史的な出来事がロウ人形で再現されている。
美術品は16~17世紀のものが多く、カフェも併設されている。
開館は9:00~17:30、日曜10:00~16:30、月曜休みで入場料はUS$1.5。
church-of-the-society-of-jesus-202158_1280

ノルテ(新市街・北地区)


ノルテの中心は旧市街の北東に位置するマリスカル地区。
旧市街のような見どころは少ないが、ホテルやレストラン、みやげ屋などが多くある。
ホテルも高級な所からドミトリータイプの安宿まであるので、夜遅くまで賑わっているこの地区に宿をとって、ここから旧市街を観光する旅行者も多い。

ノルテ市内と近郊の見どころ


エクアドル国立博物館

ノルテ市内にあり、旧名は中央銀行博物館。
エクアドル文化省が管理する博物館で、歴史ある土器や金銀の装飾品が展示されおり、観光案内所も併設されている。
開館は火~金9:00~17:00、土・日曜10:00~16:00、月曜休みで入場無料。

グアヤサミン博物館

ノルテ市内から約2㎞、北東部の高台ベジャ・ビスタ地区(Bella Vista)にあるこの博物館は2つの建物からなり、一方にはキト出身の画家の油彩などが、もう一方には宝石や民芸品などが展示されている。
開館は10:00~17:00、月・祝日休みで入場料はUS$8。

グアプロ聖堂

ノルテの北東部にあり、オレンジがかった色のドームをもつこの聖堂は崖の谷間に建つ。
庭やテラスもあり、聖堂内部はキトの芸術品の中でも重要な“グアダルーペの聖母”の像や絵がある。
開館は8:00~12:00、14:00~17:30、日曜休みで入場料はUS$1.5。

キト動物園

キトの北約30㎞にある動物園で、規模はそれほど大きくないが、エクアドルの熱帯雨林やガラパゴス諸島で見られるような珍しい動物が30種以上いる。
開園は火~金8:30~17:00、土・日・祝9:00~17:00、月曜休みで入園料はUS$4.5。
公式サイトはこちら。
Quito Zoo

テレフェリコとブルカノパーク

キトの北約8㎞にあるゴンドラと遊園地。
テレフェリコは世界一の高さを誇るゴンドラのひとつで、ピチンチャ山に向かって2500m~4500mまでスイスイ上がっていき、上からはキトの町を一望できる。
この近くにある遊園地ブルカノパークは、アトラクションは有料だが入園は無料なので、時間があればこちらにも立ち寄りたい。

テレフェリコの営業は月~金9:00~18:00、土・日・祝9:00~20:00、料金は往復US$8.5。
遊園地は月~木11:00~19:00、金11:00~21:00、土10:00~21:30、日・祝・夏季(7~8月)は10:00~20:30。
公式サイトはこちら。
Vulqano Park

赤道記念碑

キトの北約20㎞に位置するサン・アントニオ村にある、赤道が通っている場所に建てられた記念碑。
高さ約30mの赤道記念碑の内部は博物館になっていて、最上階には展望台がある。
しかし近年、この記念碑は赤道からずれていることが判明した。

本当の赤道は、ここから約300mほどの所にある赤道博物館の中を通っていた。
この博物館内では赤道直下ならではの体験ができる。
赤道記念碑の開館は月~木9:00~18:00、金~日・祝9:00~19:00、入場料はUS$3。
赤道博物館の開館は9:00~17:00で入場料はUS$3。

キト市内のバスについて


キト市内を走るバスは、普通の道路を走るバスと、一部に専用レーンを設けられたバスがある。
専用レーンを走るバスはトローレブス(Trolebus)、エコビア(Ecovia)、メトロ・ブス(Metro Bus)の3路線。

専用レーンを走るバスは路線沿いに駅があり、駅の入り口にある料金投入口にお金を入れ、バスが来たら自動ドアが開くのでそのまま乗り込む。
どの駅も窓口に係員がいるので、小銭がない時は両替してもらえる。

基本的には同じルート上の往復なので、もし目的地で降り忘れたり現在地がわからなくなった場合は、そのままバスに乗っていれば戻ってこれる。

各地区への最寄り駅は、旧市街ならサント・ドミンゴ駅(Estacion Santo Domingo)とプラサ・デル・テアトロ駅(Estacion Plaza del Teatro)、新市街ならコロン駅(Estacion Colon)。
料金は一律US$0.25で、旧市街~新市街は片道所要25分ほど。

  • トローレブス
    トローレブスは新市街の北からキトの中央を走る“8月10日通り”を抜けて、市の南の外れにあるキトゥンベ駅(Estacion Quitumbe)を結んでいる。
    この駅には、各地からの長距離バスが発車するキトゥンベ・バスターミナルもある。
  • エコビア
    エコビアはノルテの北にあるリオ・コカ駅(Rio Coca)からキトの東側を走る“12月6日通り”を抜けて、トローレブスと同じくキトゥンベ駅を結んでいる。
  • メトロ・ブス
    メトロ・ブスは市の北にあるオフェリア駅(Estacion Ofelia)から旧空港前を通り、キトの西側を走るアメリカ通り(Av.America)を抜けて、旧市街の東にあるマリン・チロス駅(Estacion Marin Chillos)を結んでいる。

この他にも、旅行会社が市内や周辺の見どころを巡る観光バスを運行している。
現地の各公式サイトはこちら。
trolebus(トロリーバス)
quitotourbus(キト市内観光バス)
メトロポリタンツーリング

quito-784390_1920

キトの気候


キトの町は、南北に走る3つのアンデス山系が重なる山岳地帯の中央部に位置する。
これらの山々に囲まれたキトは標高が高いため、赤道直下にありながらも年間平均気温は14~15℃前後と涼しく、その過ごしやすさから“永遠の春”とも言われる。

年間を通じて気温の変化はあまりなく、年間の平均最高気温は18~22℃、最低気温は8~10℃。
季節は10~3月は雨季、4~9月は乾季だが、雨の多い時期と降水量は地域により若干異なる。
キトの雨季の1ヶ月の降水量は100~150㎜ほど。

この地域を訪れるベストシーズンは、最も天候が安定して晴天の日が多い6~8月。
また、毎年12月6日は“キト祭り”があり、民族衣装をまとっての舞踏や演劇、パレードや闘牛などが盛大に行われ、キトの町がお祭りムード一色になる。
quito-ecuador-308159_1280

日本からのアクセスと行き方


現在、日本からエクアドルへの直行便は無いため、アメリカの都市を経由してキトのマリスカル・スークレ国際空港に向かうのが一般的で、所要時間は20~25時間ほど。
他にもカナダやメキシコ、ヨーロッパの各国を経由する便もあるが、ヨーロッパ経由の場合は所要時間は30時間以上かかる。
また、アメリカを経由する場合は事前にESTAを取得する必要がある。
ESTAに関しての詳細はこちら。
アメリカへの入国とESTA取得方法

空港からキト市内への移動について

空港からキト市内へは約35㎞あり、タクシーか市内バスを利用するのが一般的。
市内までの所要時間は道が空いてる早朝や深夜は約1時間、渋滞する日中は2時間近くかかる。

タクシーで向かう

空港の外にタクシーが待機しており、料金はエリアごとにあらかじめ決められている。
ノルテまではUS$22~28、セントロ・イストリコまではUS$26。

バスで向かう(旧空港経由)

市内から5㎞ほどの距離にある“旧空港跡地”が現在はバスターミナルとして利用されており、空港からここまで市内バスが運行されている。
さらに旧空港から市内へはタクシーやメトロ・ブスが出ている。

通貨と言語とビザについて

エクアドルの通貨はUSドルが使用されていて、紙幣も硬貨もそのまま使える。
公用語はスペイン語だが、観光地では英語が通じる所もある。
また、エクアドルへの入国は、1年間で90日までの滞在であればビザ不要で、パスポートの残存有効期間は入国日から6ヶ月以上必要。
入国審査時に希望の滞在日数を伝えると、それに合った日数の滞在が許可される。
滞在中にトラブルなどが合った時に備え、滞在日数は多めに伝えた方が良い。

基本情報はこちら
エクアドルの基本情報

気候に関してはこちら
エクアドルの気候とベストシーズン

エクアドルの世界遺産に関する情報はこちら
サンタ・アナ・デ・ロス・リオス・クエンカの歴史地区
ガラパゴス諸島

合わせて読みたい記事はこちら