カンボジアの世界遺産:アンコールワットの第三回廊と遺跡の見どころ 観光・旅行情報まとめ
この記事では、
アンコールワットの歴史と見どころ、シェムリアップの町について書きました。
歴史や見どころを知れば、遺跡巡りが楽しくなります。
この記事の目次
アンコールワット観光の拠点はシェムリアップ
シェムリアップはアンコール遺跡群の観光の拠点となる町で、トンレサップ湖の北側にあります。
トンレサップ湖は東南アジア最大の湖として知られており、湖畔には地元民の水上家屋が軒を連ねています。
アンコールワットへの行き方は?
シェムリアップ市内からアンコールワットまで約6㎞、移動はタクシー、バイクタクシー、トゥクトゥクで約20分。
市内ならどこでも拾えます。
シェムリアップ市内の2つの市場とは?
オールドマーケット
シェムリアップの南側にある市場で、観光客や地元民で賑わいます。
市場で地元の商売人を相手に、値段交渉しながらコミュニケーションを取るのも楽しいでしょう。
7:00頃から営業している活気のある市場で、生鮮食品や日用品、お土産屋もあります。
ナイトマーケット
オールドマーケットが地元民の市場だとすると、ナイトマーケットは観光客の市場と言えます。
多くのお土産屋が軒を連ね、飲食店やマッサージ店などもあります。
買い物をしなくても、見ているだけでも楽しめます。
アンコール遺跡群の歴史と見どころは?
アンコールワット
歴史について
12世紀前半に約30年もの歳月を費やして建立されたアンコールワットは、ヴィシュヌ神に捧げられました。
ヒンドゥー教寺院であると共に、創建者であるスーリヤヴァルマン二世の墳墓でもあったとされています。
総面積は200haにもなり、周囲は東西約1500m、南北約1300mの堀で囲まれます。
内部は外側から中央に向かって第一回廊、第二回廊、第三回廊、そして真ん中に中央祠堂があります。
回廊には浮き彫り(レリーフ)やデバターという女性の彫刻がびっしりと施されています。
第三回郎への入場と服装は?
第三回廊は特に神聖な場所であること、急な階段の上り下りで危険を伴うことから入場規制があり、大体100人をめどに入場が制限されるので順番待ちになることがあります。
また、第三回廊は服装規制もあり、肩が出ているタンクトップやキャミソール、膝が出ている短パンやミニスカートでは入場不可で、帽子も脱ぐ必要があります。
第三回廊の入場時間は?
第三回廊の入場可能な時間は8:00〜17:00。
また、毎月1ヶ月に4日ある仏教の日(トゥガイ・セル)は第三回廊のみ入場不可です。
2019年の入場不可の日はいつ?
2019年の入場不可の日はこちら。
- 1月5日(土)、13日(日)、20日(日)、28日(月)
- 2月4日(月)、12日(火)、19日(火)、27日(水)
- 3月5日(火)、13日(水)、20日(水)、28日(木)
- 4月4日(木)、12日(金)、19日(金)、27日(土)
- 5月3日(金)、11日(土)、18日(土)、26日(日)
- 6月2日(日)、10日(月)、17日(月)、25日(火)
- 7月1日(月)、9日(火)、16日(火)、24日(水)、31日(水)
- 8月8日(木)、15日(木)、23日(金)、29日(木)
- 9月6日(金)、13日(金)、21日(土)、28日(土)
- 10月6日(日)、13日(日)、21日(月)、27日(日)
- 11月4日(月)、11日(月)、19日(火)、26日(火)
- 12月4日(水)、11日(水)、19日(木)、25日(水)
アンコールワット観光のベストタイムは?
アンコール・ワットは正面が西を向いているので、午前中は逆光になります。
午前中の方が空いているが、写真を撮るなら午後がベストタイム。
日の出と夕暮れ時は、シルエットとなって密林に浮かび上がる姿が幻想的で美しいです。
バイヨン(アンコールトム)
バイヨンの歴史
12世紀後半、ジャヤヴァルマン七世によって建立されたアンコール王朝最大の都城遺跡です。
四方を長さ3㎞、高さ8mの城壁に囲まれ、南大門、西大門、北大門、勝利の門、死者の門の5つの城門があります。
中央のバイヨン寺院とは?
城壁の内部は道が十字に配置され、その中心にはバイヨン寺院があります。
これは、古代インドの宇宙観で神が降臨する聖域とされていた須弥山(メール山)を具現化したものです。
四方に刻まれた巨大な観世音菩薩の顔はそれぞれ表情が異なり、「バイヨンの微笑」や「クメールの微笑」といわれる神秘的な笑みを浮かべます。
バイヨン周辺にも遺跡がある?
バイヨンの周辺には、
- バプーオン
- 王宮
- ピミアナカス
- プラサット・スゥル・プラット
- クリアン
- 象のテラス
- ライ王のテラス
- プノン・バケン
- バクセイ・チャムクロン
- プリア・ピトゥ
- プリア・パリライ
などの遺跡が残されています。
バイヨンで象乗りができる?
南大門、バイヨン寺院、プノン・バケンでは象乗りができます。
3ヶ所それぞれに乗り場があります。
バンテアイ・スレイ
バンテアイ・スレイの歴史
10世紀に建立されたバンテアイ・スレイは「女の砦」を意味し、シヴァ神とヴィシュヌ神に捧げた周囲約400mの寺院です。
規模は大きくないが、大部分がラテライトという赤い砂岩で造られ、精彩で美しい彫刻が至る所に施されています。
バンテアイ・スレイは、アンコール遺跡群の中でも特に芸術性の高い遺跡であり、保存状態も良い。
東洋のモナリザとは?
最大の見どころは「東洋のモナリザ」と称されるデバター像で、この像はあまりの美しさから、かつて作家のアンドレ・マルローが盗掘して逮捕されるという事件が起きました。
デバター像がある中央祠堂周辺は、現在は遺跡保護のため立ち入り禁止となっており、間近で見ることはできません。
ロリュオス遺跡群
ロリュオスの歴史
8世紀後半、ロリュオス遺跡群の礎はジャヤヴァルマン二世よって築かれ、その後はインドラヴァルマン一世によって王都が造られます。
アンコールワットに王都が移るまで、ロリュオスはクメール王朝の象徴でした。
現在も周辺には、ロレイ、バコン、プリア・コーなどの遺跡が残されています。
ロレイ寺院とは?
当時の貯水池の中央に建つロレイ寺院は、水の中央に寺院を置くことで須弥山(メール山)を模したとされています。
現在も残されている4基の祠堂の中央には水を流す十字の樋があり、この十字の樋の真ん中に設置されたリンガから水が四方に流れる仕組みになっています。
バコン寺院とは?
バコンはインドラヴァルマン一世がヒンドゥー教の神々に捧げるために建立した寺院で、ロリュオス遺跡群の中で最も規模の大きな遺跡です。
東西約700m、南北約900mの壁で四方を囲まれるバコン寺院は、中央祠堂を囲むように8基の祠堂が建てられ、東西に設置された塔門で外部と通じています。
プリア・コー寺院とは?
プリア・コーは「聖なる牛」という意味で、アンコール遺跡群の中で最古の寺院です。
インドラヴァルマン一世が両親や祖先に捧げるために建立したこの寺院は、6基の祠堂のあちこちに細かな漆喰の彫刻が残されています。
祠堂の前にはナンディン像と呼ばれる牛の像が3体あり、この聖なる牛はシヴァ神の乗り物(ヴィハーナ)だと考えられています。
カンボジアの世界遺産:アンコール遺跡群の歴史とは?
クメール王国のアンコール王朝は、9世紀から15世紀にかけて栄えた文明です。
15世紀半ばに滅びてからは密林の中で眠り続け、1860年に発見されます。
その後は発掘が進み、1992年に「アンコール」として世界遺産に登録されました。
アンコールワットとは、この世界遺産に登録された遺跡の1つです。
アンコール・ワットの歴史についてはこの記事で詳しく書きました。
アンコールワットのチケットの買い方は?
チケットの買い方についてはこの記事に書きました。
アンコール遺跡群の営業時間は?
主要な遺跡の営業時間は、
- アンコールワット:5:00〜17:30
- バイヨン(アンコールトム):7:30〜1730
- バケン:5:00〜19:00
- バプーオン:7:30〜17:30
- バンテアイ・スレイ:7:30〜17:30
- プリヤ・カーン:7:30〜17:30
シェムリアップの天気・気候
シェムリアップの気候を簡単にまとめると、
- 5月下旬〜10月下旬が雨季で、短時間で止む激しい雨が降る。
- 11月中旬〜5月上旬が乾季で、雨はほとんど降らない。
- 乾季で1番涼しい11〜1月が観光のベストシーズン。
カンボジアの気候についてはこの記事で詳しく書きました。
シェムリアップの気温と降水量
アクセス:日本からカンボジアへの行き方
日本からカンボジアへの直行便は、全日空(ANA)が成田からプノンペンへ1日1便運航しており、所要6〜7時間。
直行便以外では、ベトナムのハノイやホーチミン、タイのバンコク経由で、シェムリアップ国際空港やプノンペン国際空港に行くのが一般的です。
空港からシェムリアップ市内への移動について
空港からシェムリアップ市内は東へ約8㎞、20分ほどで着きます。
行き方と移動手段についての詳細はこの記事に書きました。
通貨と言語とビザについて
カンボジアの公用語はクメール語だが、観光地では英語が通じる所も多いです。
通貨はRiel(リエル)だが、USドルも紙幣のみ流通しています。
日本人のカンボジアへの入国にはビザが必要です。
ビザに関しての詳細はこちら
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この世界遺産についてはこちら
カンボジアについての情報はこの記事にまとめました