【龍の伝説】ベトナムの世界遺産:ハロン湾の歴史【鍾乳洞と奇岩】
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ベトナムの世界遺産:ハロン湾の歴史と登録の理由
ベトナム北部、首都ハノイから東へ約150kmの距離にあるハロン湾は、ベトナムきっての景勝地として知られます。
総面積は1500㎢にもなり、広大な湾内の水面から突き出した大小2000以上の奇岩からなる景観は「海の桂林」とも称されます。
これらの独特の形をした奇岩は、石炭岩台地が長い歳月をかけて沈降を繰り返し、海水や雨風の浸食によって現在の姿になったとされています。
この石灰岩の島々には、いくつもの鍾乳洞があります。
石炭を含んだ水が数億年をかけて天井から鍾乳石を垂らし、それが地面から石筍を立ち上げました。
鍾乳洞からは、ベトナム本土では発見されたことがない4500年前の石斧が発見されました。
高度な文明を持った人々がここに暮らしていたのかも知れません。
その昔、ここに暮らす村人に幾度となく侵攻を繰り返してきた外敵に、海の主である龍の親子は怒り、尾を振り下ろして敵を蹴散らすと、その尾が山を砕き、深い谷ができました。
そこに龍の親子は口から無数の宝玉を吐き出し、それらが奇岩となって敵の侵入を防ぎ、現在のハロン湾が出来たという伝説が残されています。
そんな伝説を信じたくなるほど神秘的な雰囲気のハロン湾は、1994年に世界遺産に登録されました。
世界遺産登録の理由
ユネスコは登録の理由について、「類例を見ない自然美および美的要素をもつ優れた自然現象、あるいは地域を含むこと」さらに「生命進化の記録、地形形成において進行しつつある重要な地学的過程、あるいは重要な地質学的、自然地理学的特徴を含む、地球の歴史の主要な段階を代表とする顕著な例であること」と語っています。
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