グアテマラの世界遺産・アンティグア

グアテマラの世界遺産:アンティグア・グアテマラ 観光・旅行情報まとめ

世界遺産の歴史と登録の概要


3つの火山に囲まれた標高1520mの高原の町アンティグアは、植民地時代の面影を残す、コロニアル調の美しい町。

アンティグアとはスペイン語で“古い”や“古代”といった意味で、この町はグアテマラの3番目の首都として1543年に創設されて栄えたが、1773年の地震によって大きな被害を受け、首都は現在のグアテマラ・シティに移された。

その後も1917年と1978年に地震の被害を受け、地震によって崩壊した建造物が現在も残されている。
地震の被害を免れた、もしくは修復された建造物もあり、こうしたアンティグアの歴史的町並みは1979年に世界遺産に登録された。

グアテマラの世界遺産:アンティグア・グアテマラ


アンティグアの町について


アンティグアの見どころは、町の中心部にある中央公園から半径1㎞ほどの範囲に点在し、ホテルやレストラン、銀行や旅行会社も中央広場周辺に集中している。

町中は石畳の道が基盤目状に広がり、タクシーやトゥクトゥク(三輪タクシー)、観光馬車などを利用して観光するのもいいが、時間に余裕があれば歩いてじっくりと歴史ある町並みを満喫したい。

中央広場の北側に面して建っている市庁舎内には、サンティアゴ博物館と古文書博物館がある。
サンティアゴ博物館には、植民地時代までに使用された刀や鉄砲などの武器や兵器が展示され、植民地時代に使用されていた拷問部屋が当時の姿のまま残っている。

古文書博物館には、植民地時代にアンティグアで記された書物が、当時の印刷機とともに展示されている。
開館は9:00〜16:00、土・日は9:00〜12:00と14:00〜16:00、月曜休みで入場料はそれぞれQ30。

中央公園の東側に面して建っているカテドラルは、アンティグアを象徴する建造物のひとつで、町の守護聖人サンティアゴが祀られているバロック様式の大聖堂です。

地震で何度か崩壊し、修復を繰り返して現在の姿となったが、カテドラルの裏には地震で崩壊した教会の廃墟が現在も残されている。

開館は9:00〜17:00、入場は廃墟の見学のみ有料でQ8。

カテドラルの隣の区画には、米大陸で4番目に建てられた大学施設である、サン・カルロス神学校の建物を利用したコロニアル美術館があり、主に植民地時代の宗教に関する美術品が展示されている。

開館は9:00〜16:00、土・日は9:00〜12:00と14:00〜16:00、月曜休みで入場料はそれぞれQ50。
また、コロニアル美術館のすぐそばには観光案内所がある。

グアテマラの世界遺産:アンティグア・グアテマラ


アンティグアの見どころ


メルセー教会

黄色い外観に目を引かれるメルセー教会は、正面入口に漆喰職人によって造られた、バロック様式の見事な装飾が施されている。

内部には地震で崩壊した教会の廃墟があり、中庭にはかつて中米で最大の規模を誇った噴水も残されている。
開館は8:15〜16:45、入場は廃墟の見学のみ有料でQ7。

サン・フランシスコ教会

アンティグアで現在も機能している教会の中で最大の敷地面積を誇り、教会の裏にある廃墟の規模もまた大きい。

敷地内には、カトリック信者から病を癒す聖人として崇められたエルマーノ・ペドロの墓があり、御利益があると信じられるこの墓には、多くの人が参拝にやってくる。

ハーフパンツやタンクトップでは入場不可で、宗教行事がおこなれている場合も観光客は入場不可。
開館は8:00〜12:00と14:00〜17:00、入場は遺跡の見学のみ有料でQ5。

カプチナス修道院

1736年に建てられたアンティグア最後の女子修道院で、地震で一部崩壊したが、かつて修道女が使用していた寝室などは残っている。

アーチに囲まれた中庭には花が咲き誇り、中央には噴水もある。
開館は9:00〜17:00、入場料はQ40。

サンタ・クララ修道院

1699年に建てられたこの修道院は地震によって崩壊したが、2段のアーチに囲まれた緑の豊かな中庭には綺麗な花が咲き、中央には噴水がある。

修道院前の広場にある公共洗濯場は、洗濯をする現地の人々で賑わう。
開館は9:00〜17:00、入場料はQ40。

レコレクシオン修道院と織物博物館

アンティグア周辺で最も規模の大きい教会と修道院の廃墟で、現在も地震で崩壊したままの状態で放置されており、その様子からは当時の地震による被害の大きさが窺い知れる。
開館は9:00〜17:00、入場料はQ40。

この修道院のすぐ近くにある織物博物館には、グアテマラ各地の伝統的な衣装や織物が展示されていて、一部の織物は販売もされている。

有料でガイドによる説明や織物のレッスンを受けることもできる。
開館は9:00〜17:00、土曜は9:00〜16:00、日曜休みで入場料はQ15。

十字架の丘

町の北側に位置する小高い丘で、ここには町を見下ろすように建てられた大きな十字架と騎馬像があり、アンティグアの町を一望できる。

晴天の日の景色はさらに素晴らしく、富士山のような美しい形をした、標高3766mのアグア火山を望むことができる。
中央公園から十字架の丘までは1.5㎞ほど。

グアテマラの世界遺産:アンティグア・グアテマラ


アンティグアの天気・気候


グアテマラは低地と海岸地域は熱帯性気候、中央高原地帯は温帯性気候に属し、季節は5〜10月が雨季、11〜4月が乾季となるが、季節による気温差は少ない。
現地では雨季を冬、乾季を夏と呼んでいるが、日本の夏と冬のような違いは感じられない。

しかし、雨季は雨のあとに少し気温が下がるほか、グアテマラの地形は起伏に富んでいるため、地域による気温差は大きい。

雨季について

雨季といっても日本の梅雨のようの1日中雨が降り続くことはあまりなく、午後にスコールのような激し雨が降り、短時間で止んで晴れ間がのぞく。
午前中から雨が降ることも少ないため、雨季だからといって観光に適さないというわけではない。

しかし、雨季にはハリケーンが発生することもあるので雨具があるといいでしょう。
また、近年は世界的な異常気象の影響で乾季と雨季の変わり目が曖昧になってきている。

中央高原地帯の気候と特徴

首都グアテマラ・シティやアンティグアが位置するのは、標高1500mほどの内陸の高原地帯で、年間の気温差が少なく、平均気温が20℃前後と温暖なことから“常春の地”と言われている。
日中は年間を通じてTシャツで過ごせるが、朝晩は冷え込むので薄手の上着があると安心。

特に12〜2月は1日の中の寒暖の差が激しく、最高気温は25℃前後まで上がるが、朝晩は10℃以下まで冷え込む日もあるので防寒着が必要になる。

雨季の1ヶ月の降水量は100〜250㎜前後で、年間降水量は1000〜1500㎜ほど。
観光のベストシーズンは、雨のほとんど降らない12〜3月となる。

グアテマラ・シティの降水量グラフ

グアテマラの世界遺産:アンティグア・グアテマラ 観光・旅行
グアテマラ・シティの降水量データ
出典:気象庁ウェブサイト
グアテマラの世界遺産:アンティグア・グアテマラ

アクセス:日本からの行き方


現在、日本からグアテマラへの直行便はなく、アメリカのダラスやヒューストン、マイアミやロサンゼルス経由でグアテマラ・シティのラ・アウロラ国際空港に向かうのが一般的で、フライト・乗り継ぎ込みで所要19〜26時間ほど。
また、アメリカ経由の便を利用する際にはESTAの取得が必要。

ESTAに関する詳細はこちら。
アメリカへの入国とESTA申請・取得方法

グアテマラ・シティからアンティグアへの移動について

グアテマラ・シティ市内はソナ(Nona)1〜25という地区に分かれており、アンティグア行きのバスはNona4の市場の裏から出ている。

しかし、このバスが発着する辺りは治安が悪いので注意が必要。
空港からこのバス乗り場までは5㎞ほどで、空港の外で待機しているタクシーを利用する。
市内からアンティグアへはバスで所要1〜2時間で、バスはアンティグア中心部に到着する。

グアテマラ・シティに特に用のない人は、空港から直接アンティグアに向かう方法もある。
空港からアンティグアまでは約35㎞あり、タクシーで行くこともできるが、旅行会社の運行するシャトルバスの方が安上がりで便利。

アンティグアまで所要1〜2時間で、乗車時に伝えれば予約したホテルなどで降ろしてもらえる。

シャトルバスを運行する旅行会社公式サイトはこちら。
Istmo Travel
Atitrans Tours & Travel
Viajes Tivoli

通貨と言語とビザについて

グアテマラの通貨はケツァール(Quetzal)で、公用語はスペイン語だが、外国人旅行者の多い都市部や観光地では英語が通じる所もある。

中米自由貿易協定(CAFTA)加盟国であるグアテマラへの観光目的での入国は、滞在期間の合計が90日以内であればビザ不要。
パスポートは、入国時に残存有効期間が6ヶ月以上必要。

中米自由貿易協定(CAFTA)に関しての詳細はこちら
中米自由貿易協定(CAFTA)加盟国への入国

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グアテマラの基本情報-時差、言語、人口、宗教、首都、飲料水など

気候に関してはこちら
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