離島移住を夢見る人は多いですが、実際に移住を実現させるには、生活環境の変化や仕事の確保など、クリアすべき課題は少なくありません。
しかし、適切な準備と心構えがあれば、離島での充実した新生活を手に入れられます。
本記事では、離島移住経験者の私が、離島移住を成功に導く7つのポイントを詳しく解説します。
これを読めば、あなたの移住計画はより具体的で実現可能なものになるでしょう。
1.移住先の離島を慎重に選ぶ
まず重要なのが移住先の選定です。
自分に合った島を見つけるために、次の点を考慮しましょう。
1-1.気候や自然環境
島の気候は地域によって大きく異なります。
温暖な気候を求めるなら沖縄や小笠原諸島、四季の変化を楽しみたいなら瀬戸内海の島々がオススメです。
海や山、森林など、自分が好む自然環境があるかどうかもチェックしましょう。
私は熊本県上天草市の湯島という離島に移住しました。
1-2.交通アクセス
島への交通手段は限られています。
頻繁に本土へ戻る必要がある場合は、アクセスの良い島を選ぶことが大切です。
フェリーや飛行機の運航本数などを事前に確認しておきましょう。
1-3.医療・教育環境
島の医療体制は十分とは言えないことが多いです。
持病がある方は、医療機関の有無を確認しておく必要があります。
子育て世帯なら、学校や保育施設の状況も重要なポイントです。
私が移住した島は小さい診療所が１つだけでした。
1-4.インフラ
電気、上下水道、トイレ、ガス、インターネットなど、生活に必要なインフラが整っているかどうかも確認が必要です。
特に台風や大雨の多い地域では、停電や断水のリスクを考慮に入れておきましょう。
私が移住した島は、ほとんどの家が汲み取り式のトイレでした。
- 自分に合った気候や自然環境の島を選ぶ
- 交通アクセスや医療・教育環境をチェックする
- 生活インフラの整備状況を確認する
2.現地の人々との交流を深める
離島での暮らしでは、地域コミュニティとの良好な関係が大切です。
現地の人々と交流を持ち、信頼関係を築きましょう。
2-1.移住前の下見
候補の島を訪れる際は、単なる観光ではなく、地元の人と積極的に会話を交わしましょう。
日常生活の様子や島の文化、移住者に対する印象など、生の声を聞くことができます。
移住後のイメージを膨らませるためにも、事前の下見は欠かせません。
私は移住前に島に行って旅館に一泊し、物件を内見し、島民とコミュニケーションをとりました。
2-2.コミュニティ活動への参加
移住後は、地域の清掃活動やボランティアなど、様々なコミュニティ活動に積極的に参加しましょう。
一緒に汗を流すことで、自然と地元の人々との距離が縮まります。
子育て世帯なら、PTAや子ども会の活動に参加するのも良いでしょう。
2-3.一人暮らしの見守り
離島では高齢者の一人暮らしが多いのが現状です。
時には、近所の高齢者の見守りや手助けをするのも大切なコミュニティ活動です。
こうした日々の心遣いが、温かい人間関係に繋がっていきます。
- 現地の人々と交流し、信頼関係を築く
- 島のイベントやコミュニティ活動に積極的に参加する
- 高齢者の見守りなど、地域に貢献する姿勢を大切にする
3.離島での収入源を確保する
離島では仕事の選択肢が限られているのが一般的。
移住前に、離島での収入源を確保しておくと安心です。
3-1.リモートワーク
IT関連の仕事、デザインやライティングなどの職種であれば、リモートワークで離島暮らしをしながら収入を得ることができます。
ただし、安定したインターネット環境が必須なので、事前の確認が欠かせません。
3-2.地元企業への就職
離島の基幹産業である農業や漁業、観光業などに携わるのも一つの選択肢です。
移住前に現地の企業に連絡を取り、就職の可能性を探ってみましょう。
離島ならではの仕事にチャレンジできるチャンスが待っているかも。
3-3.起業・店舗運営
離島で新しいビジネスを始めるのも面白い挑戦です。
地元の特産品を活かした商品開発、カフェやゲストハウスの運営など、アイデア次第で様々な可能性が広がります。
移住者ならではの視点が、島に新しい価値を生み出すことも少なくありません。
3-4.副業
本業だけでは収入が不安定な場合、副業で収入を補うのも良い方法です。
島の魅力を発信するブログやSNS、ハンドメイド品の販売など、島ならではのネタを活用した副業にチャレンジしてみては。
- リモートワークや地元企業への就職で安定収入を得る
- 起業や店舗運営で島に新しい価値を生み出す
- 島ならではのネタを活かした副業にもチャレンジする
4.住まいの確保と移住費用の準備
離島への移住では、住まいの確保と初期費用の準備が大きな課題となります。
計画的に進めていきましょう。
4-1.住まいの確保
離島の賃貸物件は限られているのが現状です。
移住前に不動産情報を集め、候補物件を絞り込んでおくことが大切です。
中古物件の購入やリノベーションも選択肢の一つ。
移住先の市町村に空き家バンク制度がある場合は、積極的に活用しましょう。
私は空き家バンクを利用し、二階建ての一軒家で家賃は15000円と格安でした。
4-2.初期費用の見積もり
引っ越し費用、家財の運送費、不動産の初期費用など、移住には多くの出費が伴います。
離島での収入が確保できていない場合には、十分な貯金を準備しておく必要があります。
私は単身での移住だったので、ダンボール2つをヤマトで送り、冷蔵庫は島民に譲ってもらいました。
4-3.助成金の活用
移住者を支援する自治体では、移住助成金や住宅補助金などの制度を設けている場合も。
対象となる要件や申請方法を事前に確認し、上手に活用しましょう。
少しでも初期費用の負担を減らすことができます。
4-4.シェアハウスの利用
初期費用を抑えたい場合、シェアハウスの利用も一つの手です。
家賃を節約できるだけでなく、同じように離島での生活をスタートさせる仲間と出会えるメリットもあります。
まずはシェアハウスから島暮らしを始めるのも良いかも。
- 住まい探しはお早めに
- 初期費用を見積もり、十分な資金を準備する
- 移住支援制度やシェアハウスの利用で費用を抑える
5.離島の文化、習慣、伝統への理解を深める
離島には、本土とは異なる独特の文化や習慣があります。
移住者がそれらを理解し尊重する心が、離島での生活を円滑に進める大切なポイント。
5-1.方言
離島では、独特の方言が使われている場合があります。
移住当初は聞き取るのに苦労するかもしれませんが、積極的にコミュニケーションを取ることが大切。
方言は、その土地の文化や歴史を反映した大切な言葉。
移住者が方言を覚えれば、島の人々との距離もぐっと縮まります。
私自身も移住当初は、年配の島民同士の会話は聞き取れないことがありました。
5-2.祭り・年中行事
離島の祭りや年中行事は、島民の心をつなぐ大切な機会です。
地域の伝統を知り、祭りの準備や運営に関わることで、島の一員としての自覚が芽生えてきます。
地域の人々と一緒に過ごすことで、かけがえのない思い出も生まれるはずです。
5-3.「島時間」の流れ
離島は本土に比べてゆったりとした時間が流れています。
「島時間」に合わせて生活リズムを変えていくことが大切です。
あまり細かいスケジュールを立てず、自然の流れに身を任せましょう。
そんな島ならではの過ごし方を楽しむことが、豊かな島暮らしにつながります。
5-4.自然との共存
自然と密接に結びついている離島暮らし。
台風や季節風など、自然の脅威に向き合う覚悟も必要。
同時に、美しい海や豊かな森など、島の大自然がもたらす恵みに感謝の心を忘れずに。
自然と寄り添う暮らしは島の醍醐味です。
- 方言を覚え、島の人々とのコミュニケーションを深める
- 祭りや年中行事に参加し、地域の一員としての自覚を持つ
- 「島時間」のゆったりした流れを楽しみ、自然と寄り添う暮らしを心がける
6.趣味や生きがいを見つける
離島での生活は、仕事だけでは充実感を得にくいかもしれません。
自分なりの趣味や生きがいを見つけることが、豊かな島時間を彩る鍵となります。
6-1.自然を活かしたアクティビティ
海や山、川など、離島の大自然はアクティビティの宝庫。
釣りやダイビング、トレッキング、サイクリングなど、自分に合ったアクティビティに打ち込んでみましょう。
四季折々の自然を満喫できるのは、島民の特権。
アクティブに自然を楽しむことが、心身のリフレッシュにもつながります。
6-2.地域活動へのさらなる貢献
島の生活に慣れてきたら、より積極的に地域活動に関わってみるのもオススメ。
伝統工芸の継承や、地域おこしイベントの企画など、自分の特技を活かせる場があるはず。
自分にしかできない形で地域に貢献することが、生活に奥行きをもたらすでしょう。
6-3.ゆとりある時間の使い方
都会の喧騒から離れたからこそ、自分と向き合う時間を大切にしたいもの。
読書や手芸、散歩やガーデニングなど、これまで時間が取れなかった趣味に没頭できるのも島暮らしの魅力。
ゆとりある時間の使い方を工夫しながら、自分だけの贅沢を見つけてみましょう。
6-4.島外の人々との交流
時には、離島の外の人々との交流も新鮮な刺激になります。
SNSを通じて、同じように島暮らしを楽しむ仲間と情報交換をしたり、旅行者を自宅に招いてホームステイを楽しんだり。
離島を訪れる人々との出会いが、あなたの視野を広げ、新しい発見をもたらしてくれます。
- 自然を活かしたアクティビティを楽しむ
- 特技を活かして地域活動に貢献する
- ゆとりある時間を使って、趣味や自分磨きに励む
7.離島暮らしの心得を忘れずに
最後に、離島暮らしを続けていく上で大切な心得をおさらいしておきましょう。
7-1.謙虚な姿勢
離島での生活は、自然の脅威に向き合うことでもあります。
豊かな自然に恵まれている反面、台風や地震などの災害リスクも伴います。
自然に対して謙虚な姿勢を忘れず、日頃から防災意識を高く持つことが大切です。
7-2.「お互い様」の精神
離島では、島民同士の助け合いが欠かせません。
何かあれば「お互い様」の精神で支え合う。
そんな島民の絆を心強く感じられたら、あなたも島民の仲間入りです。
周りの人々への感謝を忘れず、自分も困っている人がいたら率先して手を差し伸べる。
そんな助け合いの精神を大切に。
7-3.覚悟と柔軟さ
離島移住は一つの「挑戦」であり、それなりの覚悟が必要です。
思い通りにいかない時こそ柔軟さをもって。
「郷に入っては郷に従え」の言葉通り、島の文化や習慣に合わせていく努力も必要です。
最初は不便に感じることも、次第に離島暮らしの魅力へと変わっていくはず。
離島で暮らす覚悟を胸に、たくましく生きる姿勢を大切にしていきましょう。
- 自然の脅威に謙虚に向き合い、防災意識を高く持つ
- 「お互い様」の精神を忘れず、助け合いの輪を広げる
- 島の文化に適応しながら、たくましく生きる覚悟を持つ
まとめ
誰もが憧れる離島移住は、生活環境の変化や課題に立ち向かい、自己成長する「挑戦」でもあります。
移住を成功させるには、事前準備と島の習慣や文化の理解が欠かせません。
移住先選び、仕事や住まい、人間関係まで、一つ一つ丁寧に進めていきましょう。
あなたが本気で離島移住を考えているなら、ぜひこの記事を参考に、はじめの一歩を踏み出してください。
島であなたを待っている、新しい人生のステージ。
そこには想像以上の学びと感動が満ちています。
離島移住は、人生を大きく変える選択。
だからこそ、思い切って飛び込んでみる価値があるのです。
新しい環境で、自分らしい豊かな暮らしを実現する。
そんなワクワクする未来を思い描きながら、今日からあなたの離島移住計画をスタートさせてみてはいかがでしょうか。
