地方移住に憧れている人は多いですよね。
しかし、いざ移住となると様々な問題が立ちはだかります。
この記事では、地方移住経験者の視点から、地方移住の7つの問題点をわかりやすく簡単に解説。
移住後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないよう、この機会に理解を深めましょう。
地方に移住してどんな生活を送りたいのか?
イメージしながら読んでみてください。
移住前にしっかりとチェックして、充実した移住ライフを送りましょう。
1. 仕事が見つからない
地方移住の一番の問題点は、仕事が見つからないことです。
都会に比べて求人数が圧倒的に少ないのが地方の現状。
自分のスキルや経験を活かせる仕事に就けるとは限りません。
リモートワークができる環境でもない限り、仕事探しには苦労するでしょう。
1-1. 地元企業の求人が少ない
地方の企業数は都会に比べて少ないので、求人数も限られています。
移住先で働きたいと思っても、自分に合った求人が見つからないことがほとんど。
UIターン者向けの求人はさらに少なく、選択肢は狭まります。
地元企業への就職は、かなりの困難が予想されるのです。
1-2. 給与水準が低い
たとえ移住先で仕事が見つかったとしても、給与水準の低さに愕然とするかもしれません。
地方の企業は規模が小さいところが多いため、都会ほどの高給与は望めません。
物価は安いとはいえ、生活するには厳しい賃金設定のケースが少なくありません。
キャリアを考えると、地方での就職にはデメリットが大きいのが現状です。
1-3. 転職が難しい
もし地元企業に就職できたとしても、そこでうまくいかなかった時のリスクを考える必要があります。
都会なら転職先はいくらでもありますが、地方では選択肢が限られます。
一度失敗すると、再就職が非常に難しくなってしまうのです。
スキルアップのチャンスも少ないので、キャリア形成の面からも不利になりがちです。
2. 娯楽や買い物が不便
地方移住のもう一つの問題点は、娯楽や買い物が不便なことです。
都会にあるような大型商業施設やレジャー施設が近くにない地域がほとんど。
ショッピングも最寄りのスーパーや個人商店に限られ、欲しいものが手に入らないことも。
娯楽の選択肢が少ないので、退屈な日々を過ごすことになりかねません。
2-1. 大型ショッピングモールがない
地方には大型ショッピングモールがないエリアが多いです。
洋服や日用品、家電などを幅広く扱う店舗を探すのは一苦労。
品揃えが少ないので、欲しいものが見つからないことも珍しくありません。
ネットショッピングに頼ることになりますが、すぐに手に入らないのが不便なところ。
2-2. 映画館や遊園地が遠い
映画館や遊園地など、大型レジャー施設が近くにない地域が多いのも地方の特徴。
都会なら気軽に行ける娯楽施設も、地方では車で何十分もかかることがザラ。
週末の楽しみが減ってしまうので、娯楽不足になりがちです。
子育て中の家庭は、子供を連れて遊びに行くのも一仕事になってしまいます。
2-3. 飲食店の選択肢が少ない
外食したい時も、選択肢が限られているのが地方あるある。
チェーン店はおろか個人経営の飲食店すら少ない地域だと、食事のバリエーションに乏しくなります。
自炊に頼らざるを得ませんが、食材の種類も都会ほど豊富ではありません。
美味しいものを食べたい、おしゃれなお店で食事したいという欲求は満たされにくいでしょう。
3. 医療環境が整っていない
医療面でも、地方は都会に比べて恵まれているとは言えません。
大病院や専門医が近くにいない、救急病院までの距離が遠いなど、医療環境の整備不足が問題です。
特に高齢者や持病のある人、子育て中の親御さんにとっては不安が大きいところ。
万が一の時に適切な医療が受けられるか、移住前によく確認しておく必要があります。
3-1. 大病院や専門医が少ない
大学病院のような大規模医療機関や専門医が少ないのが地方の現状。
高度な医療が必要になった時、遠方まで通院しなくてはならないケースが多いのです。
専門的な治療が受けられる医療機関が限られているので、選択肢も少なくなります。
大病を患った時のリスクを考えると、医療環境の充実度は見逃せないポイントです。
3-2. 救急病院への搬送に時間がかかる
救急車を呼んでも、病院に到着するまでに時間がかかるのが地方の厄介なところ。
救急病院が近くにないため、搬送に1時間以上を要することもあります。
一刻を争う容態の時は、救急車を待っている間にも容態が悪化する恐れが。
救急医療体制の問題は、地方移住者が直面しうる最も深刻なリスクの一つと言えるでしょう。
3-3. 医師不足で待ち時間が長い
地方の病院では、医師不足から診察までの待ち時間が長いことが多いです。
数時間待たされるのは当たり前という地域も珍しくありません。
通院だけでも体力が必要になります。
4. 公共交通機関が不便
地方では公共交通機関が発達していないので、移動手段が限られるのも問題点の一つ。
鉄道やバスの本数が少なく、マイカーがないと生活しづらい地域がほとんどです。
運転に不安がある人や免許を持っていない人は、移動そのものが難しくなってしまいます。
自由に出かけられないストレスは、想像以上に大きいですよ。
4-1. 鉄道の本数が少ない
地方の鉄道は、1時間に1本程度しか走っていないことがザラ。
乗り換えが必要な場合は、待ち時間も加わって目的地に着くまでに半日かかることも。
終電が早いので、夜遅くまで外出するのは難しいでしょう。
鉄道を使った移動には、かなりの時間とエネルギーを要するのが地方の現実なのです。
4-2. バスの運行本数も少ない
地方都市でも、市内を走るバスの本数は少ないのが一般的。
1時間に2、3本しか運行していないバス路線もめずらしくありません。
最寄りのバス停まで遠い場合は、バスを利用するのも一苦労。
目的地の近くまでバスで行けないことも多く、不便この上ないでしょう。
4-3. マイカーは必須
公共交通機関があてにならない以上、地方ではマイカーが必須アイテムになります。
車がないと通勤はおろか買い物にも行けない、という地域は少なくないのです。
しかし、高齢者など運転に不安がある人にとって、マイカー依存の生活は大きな負担。
免許返納後の足をどうするかは、地方移住者の切実な悩みと言えます。
5. 文化的な刺激が少ない
文化的な面でも、地方は都会に比べて刺激が少ないと言わざるを得ません。
美術館や博物館、図書館など文化施設が身近にないので、芸術に触れる機会が減ってしまうのです。
演劇やコンサート、イベントなどの開催も少なく、新しい体験をするチャンスに恵まれません。
文化的好奇心を持つ人にとっては、物足りなさを感じる環境と言えるでしょう。
5-1. 美術館や博物館が少ない
都会には美術館や博物館が数多くありますが、地方にはほとんどありません。
アート作品を鑑賞したり、歴史や自然を学んだりする場が少ないのです。
子供の情操教育やアクティブラーニングの面でも不利になりがち。
芸術に親しむ習慣が育ちにくいのは、地方ならではのデメリットと言えます。
5-2. 演劇やコンサートの公演が少ない
有名アーティストのコンサートや人気演劇の公演は、地方都市ではめったに行われません。
一流の舞台芸術に触れる機会がほとんどないのが、地方の寂しいところ。
東京まで行けば話は別ですが、わざわざ遠出してまで観劇する人は多くないでしょう。
ステージの感動を味わえないのは、地方移住のデメリットでしょう。
5-3. 大型イベントの開催が少ない
各種展示会やスポーツの全国大会など、大規模なイベントが地方で行われることは稀。
最先端の技術や世界レベルのプレーを目の当たりにするチャンスが少ないのです。
参加型のイベントも少ないので、他の参加者と交流して刺激を受けることもできません。
ワクワクするような非日常的体験が得にくいのは、退屈な日々につながりかねません。
6. 人間関係が濃密すぎる
地方では人間関係が濃密すぎて、プライバシーが守りにくいという問題もあります。
周りの目が気になって自由に振る舞えない、噂話が広まるのが早いなど、息苦しさを感じることが多いのです。
特に、地域の付き合いに不慣れな移住者は、濃密な人間関係に戸惑うかもしれません。
「お互い干渉しすぎない」という都会的な関係性が築きづらいのは確かでしょう。
6-1. プライバシーを守るのが難しい
地方のコミュニティでは、他人のプライバシーをあまり気にしない傾向がみられます。
「誰それが何をしていた」という情報がすぐ広まってしまうので、行動を監視されているようで落ち着きません。
噂好きな近所の人に、知られたくないことを知られる恐れもあるでしょう。
生活の細部までさらされてしまうような環境では、リラックスして暮らすのは難しいはずです。
私は移住当初「一度も会ったことのない人が私のフルネームを知っている」ということがありました。
6-2. 排他的な雰囲気を感じることがある
地方の人間関係は排他的だと感じることがあるでしょう。
よそ者に対して懐疑的な態度を取る地域民は少なくありません。
地域の集まりなどに誘われず、輪に入れてもらえない経験をする移住者もいます。
なじみのない土地で疎外感を味わうのは、精神的にきつですよね。
6-3. 地域活動への参加を強要される
一方で、地域活動への参加をしつこく勧誘されることもあります。
町内会や子供会、お祭りの準備など、地域の様々な活動に駆り出されるのです。
断れない雰囲気があるので、やらされ感が強くなってストレスを感じるかも。
人付き合いが苦手な人は、地域密着型のコミュニティに馴染むのは難しいでしょう。
7. 子育て環境に不安がある
最後に、子育て環境の問題点も見逃せません。
地方では学校の選択肢が限られているため、子供に合った教育を受けさせるのが難しいのです。
習い事や学習塾なども少なく、可能性を広げるチャンスが乏しいと言えるでしょう。
受験を控えた親御さんは、子供の教育環境を最重要視するはず。
移住に踏み切る前に、子育て面のデメリットを十分認識しておく必要があるでしょう。
7-1. 学校の選択肢が少ない
地方には学校の数が少ないので、選択肢が限られてしまいます。
公立校が1校しかない地域だと、他の学校に通わせることはほぼ不可能。
子供の個性に合わない校風でも、我慢するしかないのが現状なのです。
多様な学びの場が確保されていないのは、地方教育の大きな課題と言えます。
7-2. 学習塾が少ない
地方には学習塾が少ないので、近くに希望する塾がないことがほとんど。
通える範囲に塾がなければ、受験勉強のサポートを得るのは難しいでしょう。
オンライン指導を受けるという手もありますが、対面指導の代わりにはなりません。
志望校合格を目指す受験生にとって、学習環境の乏しさは致命的なハンデと言えそうです。
7-3. 子供の習い事の選択肢が少ない
ピアノ、水泳、英会話など、子供の習い事も地方では選択肢が少ないです。
教室数が限られているので、人気の習い事は競争率が高くなりがち。
そもそも近所に教室がなくて、週末にわざわざ遠出して通わせるしかないことも。
子供の可能性を広げるチャンスが乏しいのは、地方子育ての寂しいところです。
まとめ
地方移住には、仕事、生活、医療、交通、文化、人間関係、子育てなど、様々な面で問題があります。
憧れを抱きがちな田舎暮らしですが、シビアな現実が待ち構えているのも事実。
この記事で挙げた7つのデメリットを頭に入れて、メリットと天秤にかけてみましょう。
これらを理解した上で地方移住を選択できれば、後悔する可能性は減るはずです。
地方移住に向けて、情報収集と覚悟を怠らないことが大切だと言えるでしょう。
理想と現実のギャップを把握し、慎重に行動に移しましょう。