憧れの離島暮らしでノマドワーク。
興味はあるけどそれって実際どうなの?
本記事では、離島でのノマドワーク経験者の視点から、島暮らしのノマドワークの7つのデメリットと、それぞれの解決法をお伝えします。
離島ならではの不便さを事前に知り、対策を練っておくことが、ストレスフリーな新生活への近道。
この記事を読んで、憧れを現実のものしましょう。
1. インターネット環境が不安定
離島でのノマドワークで最も心配なのが、インターネット環境の不安定さです。
業務に支障が出ては元も子もありません。
気になる離島が見つかったら、電波状況やネットサービス提供の有無について調べておきましょう。
1-1. 移住前に島を訪れて電波状況をチェック
離島でノマドワークをするにはネット環境が必須。
しかし、離島の電波状況は島によって様々なので、移住前に島を訪れて事前にチェックしておきましょう。
キャリアのホームページでLTE、4G、5Gの提供エリアが見れますが、提供エリアだからスムーズに繋がるとは限りません。
私が移住した離島は、スマホはドコモ以外はほぼ繋がらない状況。
そのドコモも、ホームページではLTE提供エリア(4Gと同等)でしたが、電波は不安定。
「YouTubeは最低画質(144p)でも全く再生できない」「Googleの検索結果がいつまで経っても表示されない」などは日常茶飯事。
電波状況が悪く、光回線(フレッツ光)などのネットサービスが提供されていない離島では、全く仕事にならない可能性もあります。
電波が悪ければモバイルルーターも使い物になりません。
私が移住した離島には、市が運営するシェアオフィス(コワーキングスペース)がありましたが、一般家庭には光回線のサービスは提供されていませんでした。
1-2. 光回線のサービス提供エリアか調べておく
上記のように離島の電波は不安定なので、ネット回線を契約するのが無難です。
サービスが提供されているかは、下記のNTT公式サイトに郵便番号を入れると確認できます。
ネットで検索すると、光回線のサービスを提供している関連会社のホームページがたくさん出てきます。
しかし、それらは精度が悪く、サービス提供外のエリアが、サービス提供エリアとして表示されたりします。
私が移住した離島もそうでした。
必ず下記のNTT公式サイトで確認しましょう。
2. 都会の利便性が恋しくなる
離島暮らしでは、都会の利便性が恋しくなることも。
買い物や移動の不便さを受け入れる寛容さが必要です。
2-1. 定期的な食料や日用品の買い出しを計画する
離島にスーパーがない場合は、食料品や日用品の調達にも一苦労。
本土に行ってまとめ買いするか、取り寄せるか、Amazonなどの通販を使うかです。
私が移住した島にはコンビニもスーパーもなく、小さい個人商店が2軒だけ。
食料や日用品はほぼ全てAmazonで買っていました。
人口260人の小さな島でしたが、Amazonは普通に届きます。
また、本土のスーパーが離島への配送サービスをしていました。
2-2. 移動手段を確保し、スケジュール管理を徹底する
バスや電車がなどの公共交通機関が乏しい離島では、レンタカーやシェアサイクルなど、移動手段の確保が欠かせません。
船や飛行機も含め、できるだけ早めに予約を取り、スケジュール管理を徹底しましょう。
計画力が物を言う世界です。
私が移住した島は、周囲約3.5kmの小さい島なので、いつも歩いて移動していました。
車は軽トラが数台のみで、島民はみんな原付バイクで移動していました。
2-3. シンプルライフを心がける
ものが手に入りにくい離島では、都会の日々でたまった無駄なものの存在に気付かされます。
必要最低限のものだけでシンプルに暮らす。
それが、離島ノマドの生き方。
新しい価値観に目覚める第一歩と言えるでしょう。
私が移住した時に島に送った荷物はダンボール2つだけ。
ヤマトで送ったので、引越し業者を探す手間も省けました。
3. 孤独感に襲われることも
離島の静けさは、心休まる反面、時に孤独を感じさせます。
気の合う友人との時間や、都会の喧騒が恋しくなることも少なくありません。
私が移住した島は、夜9時以降は「自分以外誰もいないんじゃないか」と思えるほどの静寂でした。
聞こえてくるのは波の音と猫の鳴き声だけでした。
3-1. オンラインコミュニティを活用する
ノマドワーカー仲間とつながるオンラインコミュニティは心強い味方。
普段の何気ない会話から、悩み相談まで、同じ境遇の仲間と交流できるのは何にも代えがたい喜び。
孤独な瞬間にこそ、オンラインでつながる習慣を大切にしたいですね。
3-2. 地元コミュニティとの交流を図る
離島の地元住民との交流は、新しい世界を広げてくれます。
お祭りや食事会など、地域行事に積極的に参加し、顔なじみになること。
そうすれば島民との絆が深まり、心の安らぎを感じられる瞬間が増えるはず。
ゆっくりでいいので、地に足のついた交流を心がけましょう。
3-3. 自分だけの楽しみを見つける
離島の自然の中で、自分だけの楽しみを見つけるのもオススメ。
釣りや山歩き、星空観察など、離島ならではのアクティビティーに没頭すれば、孤独など感じる暇もないでしょう。
充実した自分時間こそ、離島ノマドの醍醐味です。
4. 医療機関へのアクセスが悪い
離島の医療事情は、都会とは比べものになりません。
病院までのアクセスが悪く、専門医が常駐していないことも。
初期対応の遅れで最悪の事態になることあります。
日々の体調管理を徹底しましょう。
4-1. 健康的な生活習慣を身につける
食事、運動、睡眠。
健康の三大要素を整えることは、どこに住んでいても変わりません。
離島ノマドだからこそ、自己管理能力が試されます。
清々しい自然に囲まれた生活を、健康づくりのチャンスと捉えましょう。
公共交通機関のない離島では徒歩の移動が増えるので、日々の生活で自然と健康的になる面もあります。
4-2. オンライン診療を利用する
離島からでも、オンライン診療を利用できる時代。
症状の相談から処方箋の受け取りまで、ネット環境があればスマホで完結。
軽症のうちに手を打てるのは、何よりも心強い味方。
4-3. 急患搬送の手段を確認しておく
いざという時のために、離島からの急患搬送手段を確認しておきましょう。
ドクターヘリなのか、船舶なのか、搬送先の病院はどこか。
そうした情報は、市町村の窓口や地元の人たちから教えてもらえるはず。
備えあれば憂いなし。
安心の暮らしに直結する知識と言えます。
5. 災害時の孤立リスクがある
台風や地震など、自然災害時のダメージは離島ほど大きくなりがち。
本土からの支援が届きにくく、孤立するリスクも高まります。
日頃からの防災意識が欠かせません。
5-1. 十分な備蓄を用意する
食料、飲料水、医薬品など、緊急時に必要になるものは多めにストックしておきましょう。
離島の空き家は広いところが多いので、置き場所には困りません。
賞味期限の管理を怠らず、定期的に更新する習慣をつけましょう。
災害時の備蓄リストを作るのもオススメ。
5-2. 避難場所や経路を確認する
居住地域の指定避難所がどこにあるのか、安全に避難できる経路は何か。
そうした情報は、普段から覚えておく必要があります。
ハザードマップの確認を怠らず、実際に避難経路を歩いてみるのも効果的。
いざという時に迷わず行動できる準備を整えましょう。
離島は電波状況が不安定なので「調べたくてもネットが繋がらない」という可能性も。
緊急時ならなおさらです。
5-3. 地域の防災訓練に参加する
離島の防災力は、日頃からの地域の結束力に大きく左右されます。
自治体や消防団が実施する防災訓練には、積極的に参加を。
顔の見える関係性が、いざという時の心強い支えになるはず。
助け合いの精神を持ちつつ、備えも怠らない。
それが離島での防災の鉄則と言えるでしょう。
6. 娯楽の選択肢が限られる
都会の華やかな娯楽とは無縁の離島生活。
退屈さを感じてしまう人もいるかもしれません。
でも見方を変えれば、かけがえのない体験ができるチャンスとも言えます。
私が移住した島に娯楽施設は何もなく、小さな個人商店と食堂、旅館以外は何もありません。
6-1. 豊かな自然を活用する
海や山、星空など、雄大な自然は離島最大の魅力。
海水浴、トレッキング、天体観測など、アクティビティの選択肢は意外と豊富。
非日常的な体験を通して、自然との一体感を味わってみては。
心身をリフレッシュできるはずです。
6-2. 地元の文化に触れる
離島には、その土地独自の文化が息づいています。
伝統工芸や郷土料理、祭りなど、地元の人たちから教えてもらう機会を大切に。
そこには、都会では味わえない体験があります。
異文化交流の醍醐味を存分に楽しみましょう。
6-3. 趣味の時間を充実させる
読書、音楽、手芸など、室内で楽しめる趣味の時間を充実させるのもオススメ。
作品作りや語学学習など、集中して打ち込めるものを見つけるのも良いでしょう。
ゆとりある時間は、自分磨きのチャンス。
新しい自分に出会えるはず。
7. 教育や子育ての環境に制約がある
子育て中の親にとって、離島の教育事情は大きな不安材料。
学校の選択肢が限られ、多様な学びの機会に恵まれないのは事実。
しかし、それ以上にかけがえのない体験もできるはず。
私が移住した離島には小中学校(小学と中学が1つの同じ建物)が1校、高校はありません。
その島の令和5年度の生徒数は、小学生が6人、中学生が2人です。
7-1. 自然体験を通した学びを重視する
都会の子供たちが体験できない大自然は、学びの宝庫といえます。
海や山での遊びを通して、五感を磨く。
命の尊さや食の大切さを学ぶ。
そうした原体験は、子供たちの人格形成に大きな影響を与えるでしょう。
教科書にはない学びの機会と捉えることが大切。
7-2. オンライン教育を活用する
ITの発達で、オンライン教育の選択肢が広がっています。
プログラミング、英会話、資格取得など、ネットさえあれば子供たちの可能性は無限大。
親子で一緒に学ぶのも良い経験になるはず。
教育格差の解消につながるチャンスと言えます。
7-3. 地域の行事やボランティアに参加する
人口の少ない離島こそ、地域の絆を大切にしたいもの。
子供たちを地域行事に参加させ、多世代交流を図るのはとても有意義です。
お年寄りとの触れ合いや、ボランティア体験など、思いやりの心を育む良い機会になるでしょう。
まとめ
離島移住でノマドワークを始めるには、都会とは違ったハードルがあるのは事実。
しかし、都会ではできない貴重な経験を通して自己成長できるはず。
豊かな自然に囲まれたスローライフは、仕事への活力にもつながります。
不便さへの不安を乗り越え、一歩踏み出す勇気を持つこと。
それが離島ノマドへの第一歩です。
本記事を参考に、まずは気になる離島をリサーチしてみては。
あなたの新生活への扉が、きっと開かれるはずです。