【後悔】メリットがあっても高齢者に田舎暮らしをオススメしない理由【地方移住】

【後悔】メリットがあっても高齢者に田舎暮らしをオススメしない理由【地方移住】

高齢者でも、地方に移住してやっていけるかな?

そんな不安を感じる人も多いでしょう。

高齢になると、自然豊かな田舎暮らしに憧れを抱く人は少なくありません。

確かに田舎暮らしにはメリットがたくさんありますが、高齢者特有の事情を考えると、必ずしもオススメできるわけではありません。

この記事では、離島移住経験者の視点から、高齢者の田舎暮らしのメリットと注意点を詳しく解説します。

私はその島で多くの高齢者を見てきました。

移住後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないよう、この機会に理解を深めましょう。

最後まで読んでいただければ、ご自身に田舎暮らしが向いているかどうか、判断する材料が手に入るでしょう。

1. 自然に囲まれてのんびり過ごせる

田舎暮らしの何よりの魅力は、豊かな自然の中ですごせること。

山や川、田畑に囲まれた環境は、心身をリラックスさせてくれます。

都会の喧騒から離れ、のんびりとした時間を満喫できるでしょう。

1-1. 体にいい新鮮な空気を吸える

田舎の空気は澄んでいて、体に良い影響をもたらします。

車が少ないので、排気ガスによる大気汚染も少ない。

呼吸器系の弱った高齢者にとって、きれいな空気を吸えることは大きなメリットと言えるでしょう。

1-2. 季節の移り変わりを肌で感じられる

コンクリートジャングルの都会とは違い、田舎では四季折々の自然を身近に感じることができます。

春の新緑、夏の緑濃い山々、秋の紅葉、冬の雪景色。

移ろいゆく季節美を楽しみながら、ゆったりと時を過ごせるのが田舎暮らしの醍醐味。

1-3. 家庭菜園や農作業を楽しめる

広い庭があれば、野菜を育てたり草花を愛でたりと、ガーデニングにいそしむことも。

また、近所の農家を手伝うのも良い体験になるでしょう。

日々の農作業は適度な運動になり、収穫の喜びは生きがいにもつながります。

土いじりが好きな方にとって、田舎は理想的な環境だと言えます。

この章の要点
  • 自然に囲まれてのんびり過ごせる
  • 新鮮な空気を吸える
  • ガーデニングや農作業を楽しめる

2. 生活コストを抑えられる

年金暮らしの高齢者にとって、生活コストの安さは見逃せないメリット。

都会に比べて物価が安いのが田舎の特徴。

家賃や食費などの節約が可能で、年金でもゆとりを持って暮らしていけるでしょう。

2-1. 家賃や地価が安い

田舎の物件は都会に比べてかなり割安。

安い家賃で広い庭付きの一軒家に住めたり、リーズナブルな価格で家が買えたりするケースが多い。

都会では考えられないような広さの物件に、手の届く価格で住めるでしょう。

私が離島で借りた二階建ての一軒家は、家賃15,000円と格安でした。

2-2. 食費を抑えられる

地元の農産物が安く手に入るのも田舎暮らしの魅力。

自家菜園で野菜を育てれば、食費はさらに節約可能。

スーパーの特売品を買い込んだり、地域の直売所を利用したり。

色々な工夫で、都会より少ない食費で済ませられます。

この章の要点
  • 家賃や地価が安い
  • 自家菜園や直売所で食費を節約

3. 生活リズムが整う

田舎では早寝早起きの規則正しい生活リズムを送りやすい。

日の出とともに起きて、日暮れとともに休む。

そんな昔ながらの自然なサイクルが体調管理に役立ちます。

3-1. 夜は早く静かになり眠りやすい

日が沈むと同時に田舎の街は静けさに包まれます。

夜遊びの誘惑がないので、自然と早寝早起きの習慣がつきます。

質の良い睡眠は健康維持に欠かせません。

年を重ねた体を休めるためにも、早寝早起きのリズムはオススメ。

3-2. 朝日を浴びて体内時計がリセットされる

毎朝きれいな朝日を浴びることで、体内時計が整います。

太陽の光は体のリズムを整えてくれる働きがあるのです。

布団から出るのがつらい冬でも、晴れやかな朝日が起床を促してくれるでしょう。

3-3. 夜更かしの誘惑がない

田舎には24時間営業のお店やエンターテイメント施設が少ない。

深夜までやっている飲み屋なども少ないので、「ついつい夜更かししてしまう」という心配も不要。

高齢者に適した生活リズムを守りやすいと言えるでしょう。

この章の要点
  • 早寝早起きの習慣がつきやすい
  • 朝日を浴びて体内時計がリセットされる
  • 夜更かしの誘惑がない

4. 地域のつながりが強い

都会の隣人付き合いは希薄になりがちですが、田舎では地域のつながりがまだ色濃く残っています。

ご近所同士の助け合いや世間話が日常茶飯事。

人と人とのふれあいを通じて、高齢者の孤独感も和らぐでしょう。

4-1. 隣近所との付き合いが多い

田舎暮らしの基本は隣近所との付き合いです。

区長さんの号令で集まる朝礼、ラジオ体操、公民館の定例会、地域の祭り。

自治会を中心としたご近所付き合いが、豊かな人間関係を作ってくれます。

都会の孤独な暮らしとは対照的と言えるでしょう。

4-2. 野菜のおすそ分けなどの習慣がある

収穫期になると、近所から野菜のおすそ分けがあるのが田舎の風物詩。

自分で作った野菜を分け合うことで、自然にコミュニケーションが生まれます。

おすそ分けを通じた世間話が、人と人とを結びつける接着剤になっているのです。

4-3. 地域の催しが多い

お祭りや運動会など、地域ぐるみの催しも田舎の魅力。

準備の段階から当日の運営まで、みんなで協力し合います。

共通の目標に向かって汗を流すことで、自然とご近所の結束が強まるのです。

一人暮らしの高齢者も、地域行事に参加することで、孤独感を紛らわせられるでしょう。

この章の要点
  • ご近所付き合いが盛ん
  • 野菜のおすそ分けなどの習慣あり
  • 地域の催しが多数開催される

5. ストレスから解放される

都会特有のストレス要因から解放されるのも、田舎に移住する大きな理由の一つ。

仕事に追われる日々から解き放たれ、ゆったりとした時間を楽しめます。

心身ともにリラックスできる環境といえるでしょう。

5-1. 通勤ラッシュから解放される

朝夕の通勤ラッシュは都会の代名詞。

満員電車に揺られるストレスから、田舎では完全に解放されます。

肩肘張らない分、体力や気力の消耗を最小限に抑えられます。

行きたい時間に、行きたい場所へ、のんびり移動できる。それが田舎の生活です。

5-2. 仕事から離れてリラックスできる

仕事一筋だった現役時代とは違い、リタイア後は好きなことに時間を使えます。

のんびり散歩したり、趣味に没頭したり。

自分の心の赴くままに過ごせるのは贅沢な時間。

「せわしなく働いていた頃が懐かしい」

そう感じる瞬間があるかもしれませんが、第二の人生をエンジョイするなら田舎暮らしは最適でしょう。

5-3. 人間関係のわずらわしさから解放される

会社などの組織にいると、同僚との関係に気を使う必要があります。

しかし田舎なら、そんな煩わしさは無縁。

必要以上に気を遣わなくていい分、ずいぶんと気が楽になるはず。

もちろん地域の付き合いはありますが、仕事の人間関係ほどシビアではありません。

程よい距離感を保ちながら、マイペースな交流を楽しめます。

この章の要点
  • 通勤ラッシュから解放される
  • 仕事から離れてリラックスできる
  • 人間関係のわずらわしさから開放される

6. 高齢者に田舎暮らしをオススメしない理由

これまで見てきたように、高齢期の田舎暮らしにはたくさんのメリットがあります。

しかし、年を重ねるほどに問題となる点もいくつかあるのです。

デメリットにも目を向けることで、よりよい選択ができるでしょう。

6-1. 医療機関へのアクセスが悪い

何よりも問題なのが、医療機関の少なさ。

田舎では総合病院などの大きな医療施設が近くにないことが多く、急な容態の変化に対応しきれないことも。

高齢になるほど医療へのアクセスは重要になるので、その点は見落としてはいけません。

6-2. 買い物や移動が不便

毎日の買い物や移動の不便さにも注意が必要。

田舎にはスーパーなどの大型店が少なく、マイカーがないと生活に支障をきたします。

バス路線の本数も限られているので、車の運転ができなくなったら、たちまち生活が立ち行かなくなってしまうかも。

6-3. 地域社会とのつながりが深すぎるのも悩みの種

プライバシーの面から見ると、地域とのつながりの深さも諸刃の剣。

「井戸端会議」の格好のネタにされてしまうこともあるでしょう。

都会のように無関心を通すわけにもいきません。

程よい付き合いかたのバランス感覚が求められます。

この章の要点
  • 医療機関へのアクセスが悪い
  • 買い物や移動が不便
  • 地域社会との付き合い方のバランスが難しい

まとめ

いかがでしたか?

高齢者の田舎暮らしには、自然の中でのんびり過ごせる、生活コストを抑えられるなど、たくさんの魅力があります。

一方で医療や買い物の不便さなど、年齢とともに問題になりそうな点もあるのです。

十分な準備と覚悟を持って臨むことが、田舎移住の成功の鍵を握るでしょう。

今の生活スタイルを見直して、第二の人生設計について考えてみるのはいかがですか。