マインドフルネス瞑想は、今この瞬間に意識を向けることで、心を落ち着かせリラックスする方法。
では、瞑想中は何を考えればいいのでしょうか。
実はマインドフルネス瞑想中は、何も考えなくてOKなんです。
瞑想中は何も考えてはいけない、無心にならなければと思っている人も多いのではないでしょうか。
実際は何かを考えようとしなくても、自然と雑念が浮かんでくるもの。
何を考えればいいのかと思い悩む必要も、無心になろうとする必要もありません。
自然と浮かんでくる雑念を、そのまま受け入れましょう。
この記事では、マインドフルネス瞑想中の心構えと、雑念との付き合い方をわかりやすく簡単に解説。
「マインドフルネス瞑想の効果が感じられない」とならないよう、この機会に理解を深めましょう。
自分は何にストレスを感じているのか?
マインドフルネスを取り入れてどうなりたいのか?
イメージしながら読んでみてください。
1. マインドフルネス瞑想中は呼吸に意識を向ける
マインドフルネス瞑想の基本は、呼吸に意識を向けること。
息を吸って吐く感覚を感じ、呼吸と共にある自分を感じましょう。
呼吸に意識を向けることで、自然と今この瞬間に意識が向きます。
呼吸はいつでも自分と共にあるもの。
1-1. 鼻から空気が出入りする感覚を感じる
鼻から空気が出入りする感覚を感じてみましょう。
息を吸うときは鼻の奥が冷たく、吐くときは温かいことに気づくかもしれません。
空気が肺に入っていく感覚、肺から出ていく感覚を感じます。
そうすることで、自然と意識が内側に向かい、リラックスできるのです。
1-2. お腹が上下に動く感覚を感じる
息を吸うとお腹が膨らみ、吐くとお腹が凹む。
その繰り返しの中に、命の躍動を感じることができます。
お腹の上下運動は、まるで波のよう。
その波に身を任せ、ゆったりとした気持ちになりましょう。
1-3. 呼吸に乗って、心を落ち着ける
呼吸に乗って、ゆったりとした気分になれたら、そのまま数分間、呼吸を感じ続けます。
呼吸に意識を向けることで、雑念が消えていくのを感じられるはず。
心が落ち着いてくると、安心感で包まれるでしょう。
たとえ雑念が浮かんできても、それはそれで自然なこと。
2. マインドフルネス瞑想中は身体の感覚を感じる
マインドフルネス瞑想では、身体の感覚にも意識を向けます。
姿勢を正し、身体の重さを感じてみましょう。
足の裏が床に触れている感覚、おしりが椅子に乗っている感覚に意識を向けます。
手のひらの温かさ、頬に当たる空気の流れも感じてみましょう。
2-1. 身体の表面の感覚を感じる
身体の表面の感覚に意識を向けてみましょう。
顔や首筋、腕や手のひらの感覚。
服が身体に触れている感覚、空気が肌に触れる感覚も感じてみます。
普段は意識していない、身体の表面の様々な感覚に気づくことができるでしょう。
2-2. 身体の内側の感覚を感じる
身体の内側の感覚にも意識を向けてみます。
胸の中の鼓動、お腹の中のグルグル音。
内臓が動いている感覚、血液が巡っている感覚など。
目には見えない身体の内側で、絶え間なく命が営まれています。
2-3. 身体全体の感覚を感じ、リラックスする
身体の表面と内側、両方の感覚を感じたら、身体全体の感覚を感じてみましょう。
頭のてっぺんから足の先まで、身体全体に意識を広げます。
そうすることで、心身が一つに統合されていくのを感じられるはず。
身体全体がリラックスし、安心感に包まれることでしょう。
3. マインドフルネス瞑想中は音に意識を向ける
マインドフルネス瞑想では、音にも意識を向けます。
周囲の色々な音に耳を澄まし、聞こえてくる音をありのまま受け止めましょう。
鳥のさえずり、車の走る音、風の音など、普段は意識していない音に気づくことができます。
雑音だと思っていた音も、意識を向けることで心地よく感じられるかもしれません。
3-1. 近くの音に意識を向ける
まずは自分の近くの音に意識を向けてみましょう。
自分の呼吸の音、衣擦れの音、床を踏む足音など。
自分が立てている音に意識を向けることで、自分の存在を感じられます。
同時に自分の意識の向け方次第で、音の感じ方が変わることに気づくでしょう。
3-2. 遠くの音に意識を向ける
次に遠くの音に意識を向けます。
外の鳥のさえずり、風の音、人の話し声など。
遠くの音に耳を澄ませることで、意識が広がっていくのを感じられます。
遠くの音は、自分とは関係ないところで起きている出来事。
3-3. 全ての音を受け止め、安らぐ
近くの音も遠くの音も、全ての音をありのまま受け止めましょう。
音を良い悪いと判断するのではなく、ただ聞こえてくるがままに任せます。
そうすることで、音に対する執着から解放され、安らぎを感じられるでしょう。
音の中に身を置き、音と一つになることで、平安な気持ちになれるはず。
4. マインドフルネス瞑想中は何も考えなくていい
マインドフルネス瞑想中は、何かを考える必要はありません。
何も考えなくても、意識があるだけで十分。
考えなくても呼吸はあり、身体の感覚はあり、音は聞こえています。
むしろ何かを考えようとすると、思考に振り回されてしまうでしょう。
4-1. 考えが浮かんできても、そのまま受け止める
瞑想中に考えが浮かんできても、それはそれでOK。
考えを押し込めたり、否定したりする必要はありません。
浮かんできた考えを、雲が空を流れていくように眺めましょう。
考えは刻一刻と移り変わるもの。
4-2. 考えに飲み込まれないよう、一歩引いて眺める
考えに没頭しすぎると、かえって思考に振り回されてしまいます。
考えが浮かんできたら、一歩引いて眺めるようにしましょう。
考えを自分から切り離して見ることで、考えに飲み込まれずに済みます。
それはあくまで頭の中に浮かんだ考えであって、自分そのものではないのです。
4-3. 考えに振り回されたら、呼吸に意識を戻す
それでも考えに振り回されてしまったら、ゆっくりと呼吸に意識を向けましょう。
呼吸に集中することで、考えから離れることができます。
深く息を吸って吐くことを繰り返しリラックス。
考えはそのうち自然と消えていくはず。
5. マインドフルネス瞑想中は感情の変化に気づく
マインドフルネス瞑想をしていると、喜怒哀楽さまざまな感情が湧き上がってくるもの。
感情の変化に意識を向けることで、自分の心の状態を知ることができます。
嬉しい気持ち、悲しい気持ち、イライラする気持ちなど。
その時々に湧き上がる感情を、あるがまま受け止めましょう。
5-1. 感情を流れるがままに任せる
感情は常に変化し、移ろっていくもの。
湧き上がる感情を、流れる水のように眺めてみましょう。
感情に逆らわず、流れるがままに任せることが大切。
やがて感情は変化し、新しい感情が湧き上がってくるはず。
5-2. 感情を言葉にしてみる
湧き上がる感情を、言葉で表現してみるのも効果的。
「イライラする気持ち」「穏やかな気持ち」など。
感情に言葉を与えることで、自分の気持ちを客観視できます。
言葉にすることは、感情との適度な距離を保つことにも繋がります。
5-3. 感情をコントロールしようとしない
感情をコントロールしようと思っても、なかなかうまくいかないもの。
感情に蓋をしたり、抑え込んだりする必要はありません。
感情をありのまま受け入れ、自然な流れに任せましょう。
そうすることで、かえって感情は穏やかになっていくはずです。
6. 雑念が浮かぶのは誰でも同じこと
マインドフルネス瞑想中に雑念が浮かぶのは、誰にでもよくあること。
雑念を悪者扱いして、排除しようとする必要はありません。
むしろ、雑念は自分の心の状態を知るための大切なサイン。
雑念をきっかけに、自分の内面と向き合う機会になるのです。
6-1. 雑念はマインドフルネスの妨げにはならない
マインドフルネス瞑想の目的は、雑念を取り除くことではありません。
雑念が浮かぶことを自覚し、今ここにある体験に意識を向けることこそが大切。
雑念は、かえってマインドフルネスの良い練習台になります。
雑念に左右されることなく、意識を呼吸に戻す練習ができるからです。
6-2. 雑念をジャッジせず、そっと見守る
雑念が浮かんできたら、それを善し悪しでジャッジしないことが大切。
雑念をそっと見守り、静かに去っていくのを待ちましょう。
雑念に過剰に反応せず、一歩引いた視点を持つこと。
それが、雑念に振り回されない秘訣なのです。
6-3. 雑念への気づきを味方につける
雑念への気づきは、自分の心の習慣を知るチャンス。
どんな時に、どんな雑念が浮かぶのかに意識を向けてみましょう。
自分の思考パターンに気づくことで、囚われの少ない自由な心を育めます。
雑念を敵ではなく、味方につけるような柔軟な姿勢を大切に。
7. 瞑想中に意識が逸れるたびに、優しく意識を戻す
瞑想中は、意識が目的から逸れてしまうことがよくあります。
意識が逸れるたびに、自分を責めたり落ち込んだりする必要はありません。
意識が逸れたら、それに気づいた時点で、優しく意識を戻せばいいのです。
意識を戻す練習を重ねることこそが、マインドフルネス瞑想の肝だからです。
7-1. 意識が逸れたらメタ認知する
意識が逸れたら、「あ、意識が逸れた」とメタ認知するのが第一歩。
意識が逸れていることに気づく、その気づき自体がマインドフルネス。
意識が逸れることを悪いことだと考えず、メタ認知する習慣をつけましょう。
そうすることで、意識を素早く軌道修正できるようになります。
7-2. 意識を呼吸に優しく戻す
意識が逸れたと気づいたら、ゆっくりと呼吸に意識を向けましょう。
呼吸は、いつでも自分のそばにあるアンカー(錨)。
呼吸に優しく意識を戻すことで、心が軌道修正されます。
呼吸は、今ここに意識を向けるための強い味方なのです。
7-3. 意識を戻す練習を積み重ねる
意識を戻す練習は、一朝一夕にはできません。
何度も意識が逸れ、何度も呼吸に戻す。
その繰り返しの中で、少しずつ意識のコントロール力が養われていきます。
意識を戻す練習を積み重ねることが、マインドフルネスを習慣づけるコツです。
まとめ
マインドフルネス瞑想では、呼吸や身体感覚、音、感情の変化など、今ここにある体験に意識を向けます。
瞑想中に雑念が浮かぶのは当たり前のこと。
雑念を排除しようとしたり、コントロールしようとしたりする必要はありません。
雑念をきっかけに、意識を今に戻す練習をすることが大切。
マインドフルネス瞑想を通して、今という瞬間をありのままに体験する力を育んでいきましょう。