マインドフルネス瞑想が注目を集めていますが、意外なデメリットがあることをご存知ですか?
問題点を知らずに始めると、逆効果になることもあるんですよ。
この記事では、マインドフルネスの意外な問題点と、適性(向き不向き)についてわかりやすく簡単に解説。
「マインドフルネスの効果が感じられない」とならないよう、この機会に理解を深めましょう。
自分は何にストレスを感じているのか?
マインドフルネスを取り入れてどうなりたいのか?
イメージしながら読んでみてください。
マインドフルネスの3つの問題点と賢く付き合う方法
マインドフルネスは心の健康に良いとされていますが、万能ではありません。
むしろ、状況によっては逆効果になることも。
ここではマインドフルネスの問題点を3つ挙げ、マインドフルネスを活用する実践方法をお伝えします。
1. マインドフルネスで感情をコントロールできるわけではない
マインドフルネスは感情をコントロールするのではなく、あるがままに受け止める練習。
感情を抑え込もうとすると、かえってストレスが溜まる恐れがあります。
1-1. 感情に流されないことが目的
マインドフルネスの目的は、感情に流されず、一定の距離を置いて客観的に捉えること。
怒りや不安などのネガティブな感情を感じても、そこにとらわれ過ぎないよう意識します。
1-2. 感情をコントロールしようとしない
感情をコントロールしようと力むのは逆効果。
そんなときこそ、感情をありのままに受け止める姿勢が大切。
自分の感情に優しく接することを心がけましょう。
1-3. 感情との適度な距離感が重要
感情に流されるのも良くないですが、かといって感情を無視してもいけません。
大切なのは適度な距離感。
感情を感じつつも、それを静かに見守る姿勢を保ちましょう。
2. 脳のデフォルトモードネットワーク(DMN)の活動が活発になる可能性
マインドフルネス中は、脳のデフォルトモードネットワークが活発になることが分かっています。
デフォルトモードネットワークは自己に関する思考を司る脳の領域で、落ち込みやすい人ほどデフォルトモードネットワークの活動が活発だと言われています。
- 脳の複数の領域からなる大規模なネットワーク
- 特定の課題に集中していないときに活動が高まる
- 自己に関連する思考、自伝的記憶、未来の計画、社会的認知などに関与
- 外的な課題に集中しているときには活動が低下
- DMNの活動の異常は、注意力の問題や精神疾患と関連
2-1. DMNが活発だと自己否定的になりやすい
DMNが活発になると、自分自身のことについて考え込みやすくなります。
完璧主義の人や自己評価の低い人は、無意識に自分を責めるような考えが浮かんでくるかもしれません。
2-2. DMNの活動を意識的に和らげる工夫を
マインドフルネス中にネガティブな考えが浮かんだら、それを悪者扱いせずに優しく流していきましょう。
呼吸に意識を向けたり、音に耳を澄ませるなど、外に意識を向けることでDMNの活動を和らげることができます。
2-3. 自分を責めない意識を持つ
ネガティブな考えが浮かぶのは、あなたの努力不足ではありません。
考えをコントロールするのは誰でも難しい。
自分を責めるのではなく、思考は移ろいやすいものだと理解することが大切。
3. 感情の揺れ動きに敏感になりストレスを感じやすくなる
マインドフルネス瞑想を重ねるうちに、自分の感情の揺れ動きに敏感になっていきます。
普段なら見過ごしていた些細な感情の動きにも気づくようになるのです。
3-1. 感情への気づきが高まる
マインドフルネスを続けると、怒りや悲しみ、不安など、自分の中に生まれる様々な感情の動きに敏感になります。
それまで無意識だった感情にも意識が向くようになるのです。
3-2. 感情をコントロールしようとしてしまう
感情への気づきが高まると、つい感情をコントロールしたくなるもの。
しかし先述の通り、感情のコントロールに力を入れ過ぎるとストレスを感じやすくなります。
3-3. 感情を見守る練習を積み重ねる
感情をコントロールするのではなく、感情を静かに見守る練習を重ねましょう。
怒りや悲しみを感じたら、「怒りが生まれている」「悲しみが湧いている」と静かに認知します。
そうすることで、少しずつ感情との適度な距離感が保てるようになっていきます。
4. 無理をして行うとかえってストレスになる
マインドフルネス瞑想は毎日の習慣にするのが理想的ですが、無理をして行うのは逆効果。
忙しい時期や体調の優れないときは、無理せず休養を優先しましょう。
4-1. 義務感から行うのは逆効果
「瞑想しなきゃ」という義務感から無理に瞑想を行うのはやめましょう。
心の状態が落ち着かない時は、瞑想は控えめにして、ゆったりと過ごす時間を作りましょう。
4-2. 自分のペースでコツコツと
毎日30分の瞑想は難しくても、3分や5分なら続けられるはず。
最初は短い時間から始めて、徐々に瞑想の時間を増やしていくのがオススメ。
4-3. 日常生活の中で実践するのも効果的
座って目を閉じる瞑想スタイルにこだわる必要はありません。
歩いている時や電車に乗っている時など、日常の何気ない瞬間にも瞑想の要素を取り入れることができます。
何かをしている時も、今この瞬間に意識を向けることを心がけましょう。
5. 精神疾患がある場合は専門家に相談すべき
うつ病や双極性障害、統合失調症など、精神疾患のある方がマインドフルネス瞑想を行う場合は注意が必要。
事前に専門医に相談し、自分に合ったやり方を相談しましょう。
5-1. 症状を悪化させる可能性も
精神疾患がある状態でマインドフルネスを行うと、感情の揺れが大きくなったり、混乱が増したりして症状が悪化する恐れがあります。
特に幻覚や妄想のある方は要注意。
5-2. 専門家の指導の下で行う
精神疾患がある場合、マインドフルネスに興味があっても、自己流で始めるのは危険。
必ず医師や臨床心理士など専門家に相談し、指導を仰ぎながら進めましょう。
5-3. 症状の変化にはすぐ対処を
マインドフルネス瞑想中や瞑想後に、不安や混乱の度合いが増したり、新しい症状が現れたら、すぐに専門家に相談しましょう。
早めの対処が症状の悪化を防ぐカギとなります。
6. マインドフルネスだけですべての問題が解決するわけではない
マインドフルネスは心の健康維持に役立ちますが、それですべての問題が解決するわけではありません。
人間関係のトラブルや経済的な悩みなど、現実の問題に直面したときは、具体的なアクションが必要です。
6-1. 問題から目を背けない
マインドフルネスに没頭するあまり、現実の問題から目を背けてはいけません。
問題があるなら、それを直視し、解決に向けて行動することが大切。
6-2. マインドフルネスと具体的行動を組み合わせる
マインドフルネスで心を整えつつ、問題解決のために具体的な行動も起こしましょう。
例えば対人関係の悩みなら、相手の気持ちを想像したり、自分の思いを伝えるなどのコミュニケーションが必要になります。
6-3. 必要なら専門家に相談を
問題の性質によっては、専門家の力を借りることも大切。
深刻な問題を一人で抱え込まず、早めに相談することを心掛けましょう。
まとめ
マインドフルネスは心の健康に良い効果がある一方で、向き不向きがあることが分かりました。
感情のコントロールを目的にしたり、盲目的に続けるのは逆効果。
精神疾患がある人は、専門家に相談しながら進めることが大切ですよ。
マインドフルネスを上手に取り入れるには、自分のペースでコツコツと続け、日常の中での気づきを大切にしましょう。
あなたも無理のない範囲でマインドフルネスを実践し、心穏やかな日々を過ごしましょう。
試しに1回だけ深呼吸してみてください。
心がスッキリしましたよね?