マインドフルネス瞑想は誰でも簡単にできると思われていますが、始めてみると意外と難しいと感じる人も多いのではないでしょうか。
完璧主義や雑念へのとらわれなど、瞑想を難しくしている原因はいくつかあります。
しかし、正しいアプローチを知れば、誰でも無理なくマインドフルネスを実践できるようになります。
この記事では、マインドフルネス瞑想を難しいと感じるあなたに向けて、シンプルで簡単な実践法をわかりやすくご紹介。
自分は何にストレスを感じているのか?
マインドフルネスを取り入れてどうなりたいのか?
イメージしながら読んでみてください。
1. マインドフルネス瞑想を難しいと感じる3つの理由
マインドフルネス瞑想は心を落ち着かせ、ストレスを緩和する効果的な方法だと言われています。
しかし、いざ実践しようとすると、なかなか上手くいかないという人も少なくありません。
その理由の多くは、マインドフルネスに対する誤解や先入観にあります。
ここでは、よくある3つの思い込みを解説しましょう。
これらの考え方に心当たりがある人は、マインドフルネスへの向き合い方を見直すきっかけになるかもしれません。
あなたはいくつ当てはまりますか?
1-1. 完璧主義になっている
マインドフルネス瞑想を難しいと感じる最大の理由は、完璧主義に陥っていること。
瞑想中は雑念が一切浮かばず、心を空っぽにしなければいけないと思い込んでいませんか?
しかし、それは非常に高いハードルです。
瞑想の目的は雑念を消し去ることではなく、雑念をありのまま受け止めることだと言えます。
完璧を目指さず、自分なりのペースで少しずつ練習を重ねることが大切なのです。
1-2. 「無」になろうとしすぎている
瞑想中は何も考えず、「無」の境地に達しなければならないと思っている人もいるでしょう。
確かに、雑念が消え去り、自我を忘れた状態になれれば理想的。
しかし、それは長年の修練を積んだ僧侶レベルの話。
初心者が最初から「無」を目指すのは現実的ではありません。
大切なのは、今この瞬間の自分の心の動きに気づくこと。
1-3. 長時間の瞑想にこだわりすぎている
マインドフルネス瞑想は、長ければ長いほど効果的だと考えるのは間違い。
初心者が最初から1時間も座ろうとすれば、それはストレスにしかなりません。
「瞑想は毎日続けることが何より大事」とよく言われるのはこのためです。
最初は3~5分ほどの短い時間から始め、徐々に瞑想時間をのばしていくのがオススメ。
ゆっくりとしたペースで習慣化していくことが、長く続けるコツと言えるでしょう。
2. マインドフルネス初心者にもできるシンプルな3つの実践法
ここからは、誰でも簡単に始められるマインドフルネス瞑想の方法をご紹介。
難しく考える必要はありません。
肩の力を抜いて、リラックスした気持ちで臨んでみてください。
最初はうまくいかなくて当然です。
焦らずに、自分のペースでゆっくりと練習を重ねていきましょう。
2-1. まずは楽な姿勢で5分間座ることから始める
マインドフルネス瞑想を始めるなら、まずは楽な姿勢で座ることからスタートしましょう。
どんな姿勢でも構いません。
床に座るのが苦手な人は、椅子やソファに腰かけてもOK。
目は開けたままでも、軽く閉じてもどちらでも大丈夫。
最初のうちは、5分間座り続けることを目標にしましょう。
2-2. 呼吸に意識を向け、今この瞬間に気づく
楽な姿勢が取れたら、ゆっくりと深呼吸をしてみてください。
吐く息に意識を向けて、今この瞬間に心を留めます。
雑念が浮かんでも、良い悪いと判断せず「あっ、雑念が浮かんだな」と認識するだけでOK。
何度心が逸れても、呼吸に意識を戻すことを繰り返します。
自分を責めたり、落ち込んだりする必要はありません。
2-3. 毎日の習慣にする工夫をする
マインドフルネス瞑想の効果を実感するには、毎日の習慣にすることが大切。
そのためには、自分なりの工夫が必要になります。
例えば、朝起きたらすぐ瞑想するルーティンを作る。
スマホのアプリで瞑想のリマインダーを設定する。
夜寝る前のリラックスタイムに瞑想を取り入れるなど。
日常の中にうまくマインドフルネス瞑想を取り入れましょう。
3.「心の筋トレ」と思って気楽に続けよう
マインドフルネス瞑想を継続するには、「これは心の筋トレだ」というマインドセットが役立ちます。
ジムに通い始めたばかりの人が、いきなり重たいバーベルを上げられないように、瞑想も最初から完璧にできる人はいません。
大切なのは、軽い重さから始めて、徐々に慣らしていくこと。
最初のうちは形から入るくらいの軽い気持ちで、継続することを第一に考えましょう。
3-1. 完璧を求めず、自分なりのペースで
瞑想に完璧はありません。
雑念が頻繁に浮かぶのはむしろ自然なこと。
大切なのは、雑念をコントロールしようとするのではなく、今この瞬間の自分の心の動きを見つめ続けること。
自分なりのペースでゆっくりと練習を重ねていけば、必ず上達していけますよ。
3-2. 雑念を悪者にしない
瞑想中に雑念が浮かぶと「駄目だ」と落ち込んでいませんか?
しかし、雑念は心の自然な働きの一部。
むしろ、雑念が浮かぶたびに「今、雑念が浮かんでいるな」と気づくことが大切なのです。
雑念を悪者扱いせずに、良きメッセンジャーとして受け入れる練習をしてみましょう。
雑念を見守る心の余裕こそが、マインドフルネス瞑想の真髄だと言えます。
3-3. 心の筋肉を信じて、簡単な瞑想を続ける
ランニングを続ければ足が強くなるように、瞑想を続ければ心の筋肉も強くなっていきます。
最初はほんの数分でいい。
今日は1分でも、明日は3分でも、自分なりのペースで続けることが大切。
焦らず、気負わず、心の筋肉を信じて歩みを進めましょう。
日々の小さな積み重ねが、やがて大きな成長につながるはず。
4. 「今ここ」を大切にする意識を日常に取り入れよう
マインドフルネス瞑想で培った「今ここ」を大切にする意識は、日常生活にも活かすことができます。
瞑想から離れた後も、マインドフルに過ごす工夫をしてみましょう。
そうすることで、瞑想の効果をより実感しやすくなるはず。
ここでは、日常生活の中で実践できるマインドフルネスを3つご紹介。
どれも簡単なのであなたも試してみてください。
4-1. 歯磨きをマインドフルに行う
毎日の歯磨きは、マインドフルネスを実践するのにぴったりの場面。
歯ブラシの感触、歯磨き粉の味、口の中の感覚など、普段は意識していない細かな感覚に注意を向けてみましょう。
最初は少し不思議な感じがするかもしれません。
それでも続けているうちに、日常のささいな幸せを発見できるようになるはず。
4-2. 食事中の五感を研ぎ澄ます
食事の時間は、五感を存分に活用できる絶好の機会。
普段何気なく口に運んでいる食べ物も、意識して味わうと新鮮な発見があるもの。
見た目の色合い、食感、香り、味わい、食器の手触りなど、あらゆる感覚に意識を向けながら、ゆっくりと食事を楽しんでみてください。
一瞬一瞬を大切にする習慣が自然と身についていくはず。
4-3. 他者とのコミュニケーションにも活かす
マインドフルネスは、他者とのコミュニケーションにも役立ちます。
相手の話に耳を傾け、表情や声のトーンにも注意を払う。
自分の心の動きにも意識を向けつつ、相手の気持ちを想像してみる。
そうしたコミュニケーションのマインドフルネスは、相手との絆を深め、よりよい関係性を築くのに役立つでしょう。
5. 呼吸が乱れたら「ソフトな腹式呼吸」を試してみよう
マインドフルネス瞑想では、呼吸に意識を向けることが重要だと説明しました。
しかし、いざ呼吸を観察してみると、思った以上に乱れていることに気づくかもしれません。
呼吸が浅かったり速かったりすると、瞑想に集中するのが難しくなります。
そんなときは、ソフトな腹式呼吸を試してみましょう。
ポイントは以下の3つ。
5-1. お腹を軽く膨らませるイメージで吸う
吸う息に合わせて、お腹をふくらませるようにイメージしてください。
お腹に手を当てると、動きを感じ取りやすくなります。
ただし力まないこと。
息を吸うのは鼻から、吐くのは口からが基本。
自然に任せましょう。
5-2. ゆっくり長めに吐く
息を吐くときは、なるべくゆっくり長めに吐き切るのがコツ。
吸う息の2倍くらいのスピードを意識すると良いでしょう。
吐ききったら、ほんの少し息を止めます。
するとお腹が自然に落ち着き、次の吸う息に移りやすくなります。
リラックスして続けましょう。
5-3. 心地よいと感じるペースで続ける
ソフトな腹式呼吸のペースは、その人の体格や体調によって異なります。
大切なのは、自分が心地よいと感じるペースを見つけること。
ゆったりとしたペースが合う人もいれば、少し速めの方がリラックスできる人もいます。
自分に合ったペースを探りながら、無理のない範囲で続けてみてください。
心身の緊張がほぐれ、瞑想がしやすくなるはず。
6. 眠る前の瞑想でリラックス効果を得よう
1日の終わりに、ベッドの上で瞑想してみるのもオススメ。
眠る前のリラックスタイムに瞑想を取り入れることで、安眠効果が期待できます。
ただし、眠気を促すのが目的ではないので、寝落ちしそうになったらすぐにやめましょう。
ここでは、就寝前の瞑想の3つのコツをご紹介。
あなたも試してみてくださいね。
6-1. 仰向けに寝るのがオススメ
就寝前の瞑想は、仰向けに寝た姿勢で行うのがオススメ。
仰向けの方が呼吸が楽になり、身体の力も抜きやすいからです。
枕は低めのものを選び、両手は身体の横に自然に置きましょう。
足は軽く開いて、力を抜くのがポイント。
目を閉じて、ゆったりとした気持ちで始めます。
6-2. 身体の感覚をスキャンする
次に、身体の感覚を順番にスキャンしていきます。
頭からつま先まで、各部位に意識を向けて、感覚を観察するイメージ。
例えば、頭皮の感触、目の奥の感覚、鼻の通り道、口の中の状態など。
身体のパーツ一つ一つに意識を向けながら、ゆっくり下へと進んでいきます。
こうすることでリラックスが深まり、眠りに入りやすくなるでしょう。
6-3. 眠くなってきたらそのまま休む
ボディスキャンをしているうちに眠気が襲ってきたら、そのまま眠りに入ってOK。
無理に目覚めようとする必要はありません。
そのまま睡眠に入るのが自然な流れだからです。
もし途中で目が覚めても、焦らずにまた瞑想を再開すれば良いでしょう。
心身をリラックスさせて、安らかな眠りにつくことが目的なのです。
7. 座禅スタイルの瞑想にもチャレンジしてみよう
ある程度マインドフルネス瞑想に慣れてきたら、座禅スタイルの瞑想にもチャレンジしてみましょう。
座禅は禅宗の修行法の一つで、正座に近い姿勢で座り、じっと瞑想に打ち込みます。
一般的なマインドフルネス瞑想よりも、安定した深い集中力が求められるでしょう。
最初は10分から始めるのがオススメ。
慣れるまでは少し大変かもしれませんが、集中力を鍛える良い機会になるはず。
7-1. 安定した身体の軸を意識する
座禅では、安定した身体の軸を保つことがポイントになります。
まずは背筋を伸ばし、骨盤を立てるイメージで座りましょう。
両手は膝の上に自然に置き、親指と人差し指の先をくっつけます。
あごは引いて、目線は1メートルくらい前の床に落とします。
姿勢を意識しながら呼吸に集中すれば、心が自然と落ち着いてくるでしょう。
7-2. 雑念を眺める余裕を持つ
座禅中に雑念が生じたら、その雑念をあたかも他人事のように眺めてみましょう。
怒りや悲しみ、欲望など、どんな感情が湧き上がっても、ただ見守るのです。
雑念をコントロールしようとせず、そっと観察する余裕を持つことが大切。
そうすることで、雑念に振り回されずにいられるようになっていきます。
これは座禅の醍醐味の一つと言えるでしょう。
7-3. 座禅から学んだ心構えを日常に活かす
座禅での安定した心の在り方は、日常生活にも応用できます。
例えば、イライラしたり落ち込んだりしそうになったとき、座禅中のように自分の感情を客観視してみるのです。
感情に流されずに冷静でいられれば、状況の見極めも的確になるでしょう。
座禅は集中力を養うだけでなく、感情面の安定にも役立つのです。
まとめ
マインドフルネス瞑想は誰にでもできる、シンプルで効果的なメンタルトレーニングの方法。
最初は難しく感じるかもしれませんが、完璧を目指さず、自分なりのペースで続けることが大切。
短い時間から始めて、雑念を自然な心の動きとして受け止める練習をしましょう。
毎日の小さな積み重ねを信じて、焦らず歩みを進めていけば、きっと心の充実を感じる日が来るはず。
ぜひ今日から、あなたに合った方法でマインドフルネス瞑想をスタートしてみてください。
最初の一歩を踏み出せば、心豊かな人生があなたを待っているはずですよ。