田舎暮らしに憧れを抱く人は多いですが、実際に移住すると想像以上に大変なこともあります。
しかし、その苦労を乗り越えた先には、都会では味わえない喜びが待っているのです。
この記事では、離島移住経験者の視点から、田舎暮らしの楽しみ方とと大変なことを紹介。
移住後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないよう、この機会に理解を深めましょう。
「自分はどんな田舎暮らしを送りたいか?」
イメージしながら読んでみてください。
1. 田舎暮らしの大変さを知る3つのポイント
田舎暮らしを始める前に、覚悟しておくべき困難があります。
肉体的にも精神的にもタフさが求められる田舎暮らしですが、それを乗り越えたからこその達成感は格別。
ここでは、田舎暮らしの大変な面を3つ取り上げます。
1-1. インフラの不便さ
田舎では、都会のように整ったインフラが整っていないことが多い。
上下水道や電気、ガスなどのライフラインが不安定だったり、最寄りの病院やスーパーまで車で30分以上かかるなんてことも。
日常生活に支障をきたさないよう、事前の調査と対策が欠かせません。
私が移住した島にはコンビニもスーパーもなく、小さい個人商店が2軒だけでした。
1-2. 自然災害のリスク
豊かな自然に囲まれた田舎ですが、その反面、自然災害のリスクも高くなります。
特に山間部では、土砂崩れや鉄砲水などの危険性があります。
災害時の避難経路や備蓄品を確認し、日頃から地域のコミュニティと連携を取ることが大切。
1-3. 人間関係の難しさ
昔ながらの習慣や価値観が色濃く残る田舎では、よそ者扱いされることも少なくない。
地域に溶け込むには、自治会の活動などに積極的に参加し、住民と信頼関係を築く努力が必要不可欠。
古くからの慣習に戸惑うこともありますが、まずは相手の立場に立って考えることが大切。
2. 田舎暮らしを楽しむ3つの心得
苦労の先にある田舎暮らしの魅力を存分に味わうには、楽しむためのコツを押さえておくことが大切。
ゆったりとした時間の流れやのんびりとした人柄など、都会では得られない田舎ならではの良さを再発見できるはず。
ここでは、田舎暮らしを心から楽しむための3つの心得をご紹介します。
2-1. 自然の恵みを味わう
澄んだ空気、美しい山並み、おいしい水と食べ物。
田舎には豊かな自然がたっぷりと詰まっています。
畑仕事や山歩きを通じて四季の移ろいを感じたり、地元の食材で旬の味覚を堪能したり。
自然の恵みに感謝しながら、その魅力を五感で味わいましょう。
2-2. スローライフを満喫する
都会の喧騒から離れ、のんびりとした田舎時間を過ごすのも移住の醍醐味。
都会ではできなかった趣味に没頭したり、家族との団らんを楽しんだり、ゆっくりと自分と向き合う時間を大切にしましょう。
心身ともにリフレッシュできる、贅沢なスローライフが待っています。
2-3. 地域の一員として活躍する
田舎でよそ者扱いされないためには、地域の一員として溶け込む努力が欠かせません。
祭りや町内会の行事に参加したり、得意分野を活かしてボランティア活動に励んだり。
自分にできることを見つけ、地域に貢献する喜びを感じてみましょう。
3. 後悔しない移住のための3つの秘訣
いざ田舎暮らしを始めたものの、理想との違いに幻滅して後悔する人も少なくありません。
「思っていたのと違った」「やっぱり都会の方が良かった」と感じる前に、しっかりと準備をしておくことが失敗を防ぐカギ。
ここでは、移住後に後悔しないための3つのポイントをお教えします。
3-1. 入念な下見と体験
移住先は、一時的な旅行気分で決めてはいけません。
1年を通して何度も足を運び、天候や風土、交通事情などを肌で感じ取ることが大切。
できれば、数週間から数ヶ月の体験移住をしてみるのもオススメ。
実際に暮らすイメージを膨らませ、自分に合った土地を見つけましょう。
3-2. 経済面でのシミュレーション
収入が減って支出が増える可能性が高い田舎暮らし。
マイホームの購入や老後の生活など、長期的な視点で経済面をシミュレーションしておきましょう。
いざというときの備えを怠らず、ストレスなく暮らせる程度の蓄えは必須。
3-3. 家族全員の本当の気持ち
移住は人生の一大イベント。
家族全員が本当に納得していないと、関係がこじれる原因になります。
本音で話し合い、それぞれの希望条件をすり合わせることが何より大切。
ひとりひとりの想いを受け止めながら、時間をかけて話し合いましょう。
4. 仕事面で知っておくべき3つのこと
移住に伴って大きな不安を感じるのが、仕事や収入のことではないでしょうか。
職種によって異なりますが、都会と同じように選択肢が豊富とは限りません。
とはいえ、リモートワークの普及で地方に仕事を求める動きも広がってきました。
ここでは、田舎での仕事・収入面で知っておくべきことを3つご紹介します。
4-1. 地元企業に飛び込む
移住先の地元企業に直接足を運んでみるのも一つの手。
思いがけない出会いが待っているかもしれません。
ハローワークなどを通じて求人情報をチェックするのはもちろん、地域おこし協力隊など自治体の移住支援策を活用するのもオススメ。
地域おこし協力隊の詳細はこちら。
4-2. リモートワークで都会の仕事を
田舎に移住しても、都会の会社にリモートで勤められるのがこの時代の強み。
フルリモートの会社を選ぶのはもちろん、月に2回程度の出社であれば、都会との二拠点生活も可能。
通勤で消耗することなく、自然の中で仕事に集中できるのは大きなメリット。
4-3. 副業や起業にチャレンジ
移住を機に、これまで培ったスキルを活かして副業や起業に挑戦してみるのもオススメ。
田舎ならではのビジネスチャンスを見つけられるかもしれません。
小さく始めるのを心がけ、地域の人脈を大切にしながら着実に進めていきましょう。
5. 子育て環境の3つのポイント
都会よりも子育てに適していると言われる田舎ですが、教育面などで不安を感じる人も多いのでしょう。
田舎では選択肢は限られます。
しかし、のびのびと子供を育てられる環境は、都会にはない田舎の大きな魅力。
ここでは、田舎の子育て環境について3つのポイントを見ていきます。
5-1. 自然の中で感性を育む
自然と触れ合う中で、子供の感性は驚くほど豊かに育まれていきます。
山や川、田畑や森林など、四季折々の自然の営みを肌で感じる経験は、生きる力の源になるでしょう。
泥んこになって遊ぶ姿を見守りながら、のびのびと育っていく子どもの姿を見るのは、何よりも幸せな時間です。
5-2. 地域の見守る目
「子供を一人で育てるのは不安」というお母さんも、田舎なら地域の見守る目に助けられるはず。
おせっかいなおばちゃんたちの優しさに救われる場面が多いでしょう。
一時的な子供預かりなど、ご近所さんの助けは嬉しい誤算になるかも。
5-3. 少人数ならではの手厚い教育
クラス替えがないほどの少人数で固定されたクラス。
全校生徒100人にも満たない小規模校。
競争原理は働きにくいですが、ひとりひとりに目が行き届くのは田舎校ならでは。
切磋琢磨し合える友達がそばにいる幸せを、年月を重ねるごとに感じられるはず。
私が移住した離島には小中学校(小学と中学が1つの同じ建物)が1校、高校はありません。
その島の令和5年度の生徒数は、小学生が6人、中学生が2人です。
6. 趣味や生きがいが見つかる3つの理由
「毎日どう過ごそうか」
「自分の人生の時間を何に使おうか」
そんな風に立ち止まって考える機会が、田舎暮らしでは増えるでしょう。
これまでの忙しさから解放され、自分と向き合う時間が増えることで、新しい趣味や生きがいを発見できるかも。
ここでは、田舎暮らしで趣味や生きがいが見つかりやすい理由を3つご紹介します。
6-1. 自然の中で感性が研ぎ澄まされる
澄んだ空気を吸い、美しい景色を眺めているうちに、自然と感覚が研ぎ澄まされていきます。
風のそよぎ、鳥のさえずり、川のせせらぎ。
自然からのメッセージに耳を澄ますことで、心の奥底に眠っていた本当の自分に出会えるかもしれません。
6-2. ゆとりが生む創造性
のんびりとした時間の流れは、心にゆとりを生み出します。
焦らずに自分のペースで過ごせるからこそ、創造的なアイデアが湧いてくるもの。
これまでの経験を活かして、オリジナリティあふれる趣味を見つけられるチャンス。
6-3. 地域の伝統文化に触れる
田舎には、その土地ならではの伝統工芸や祭事など、歴史ある文化が数多く残っています。
地域の人たちから教えを請いながら体験してみると、思いがけない才能が開花するかも。
守り継がれてきた技を学び、磨くことで、新たな生きがいになるかもしれません。
まとめ
田舎暮らしには、想像以上の苦労が伴うこともあります。
しかし、それを乗り越えたからこそ味わえる喜びもたくさんあるのです。
自然の恵み、スローライフ、地域コミュニティ、子育て環境、趣味や生きがい。
都会にはない田舎ならではの魅力を、存分に味わってみませんか。
移住を失敗しないためにも、入念な下見と覚悟は必要不可欠。
ご家族みんなで本音を語り合い、心からワクワクできる移住先を見つけてください。
新しい人生の一歩を、後悔のないものにするために。