離島移住の6つのメリットと3つのデメリット【経験して知った理想と現実】

離島移住の6つのメリットと3つのデメリット【経験して知った理想と現実】

離島移住に憧れを抱く人は多いですが、実際に飛び込む勇気を持つ人は少ないのが現状。

今回は、離島移住経験者の私が、離島暮らしの魅力と現実を包み隠さずお伝えします。

離島ならではの自然や文化に触れ、ゆったりとした時間を過ごす一方で、不便さや限られた仕事といったデメリットにも目を向けましょう。

この記事を読めば、あなたが離島移住に向いているかどうかがわかるはず。

理想と現実のギャップを知り、後悔のない選択をするための助けとなれば幸いです。

目次 非表示

目次へ

1. 離島移住のメリット①:美しい自然に囲まれた生活

離島の最大の魅力は、手付かずの大自然に囲まれて暮らせることです。

エメラルドグリーンの海、白い砂浜、豊かな森林など、都会では味わえない絶景が日常に。

1-1. 美しいビーチで心身をリフレッシュ

人混みのない静かなビーチで、波の音を聞きながら、のんびりと過ごす時間は格別。

海水浴やサーフィン、釣りなど、海を存分に楽しめるのも離島ならでは。

心身ともにリフレッシュできる環境が、ストレス社会に疲れた現代人を癒やしてくれます。

私が移住した離島の人口は260人。

誰もいない綺麗な海をただ眺めているだけで、心が洗われていきました。

1-2. 星空や夕日など、自然の感動シーンに出会える

光害のない離島の夜空には、都会では見られない満天の星が輝いています。

また、水平線に沈む夕日の美しさは、言葉を失うほど。

星空観測や夕日鑑賞など、自然の神秘に触れる体験が日常的にできるのは、離島暮らしの大きな特典と言えるでしょう。

1-3. 豊かな自然の中で子育てができる

のびのびと遊べる自然環境は、子育てにも最適です。

外で思い切り体を動かし、自然の不思議さや命の尊さを学べる。

そんな健全な成長を、離島の豊かな自然が支えてくれます。

都会の喧騒から離れ、家族の絆を深められるのもメリットの一つと言えそうです。

この章の要点
  • 美しい海や星空など、大自然に触れられる
  • 自然の中でリフレッシュできる環境がある
  • 子育てにも適した豊かな自然環境

2. 離島移住のメリット②:ゆったりとした島時間を満喫

「島時間」という言葉があるように、離島では時間の流れがゆったりしています。

都会の喧騒から離れ、のんびりと自分のペースで暮らせるのが魅力です。

2-1. 時間に追われない、自分らしい生活リズム

離島では時間に追われることなく、自分のペースで生活できます。

朝は波の音で目覚め、昼はのんびりと海を眺め、夜は満天の星空を楽しむ。

そんな穏やかな日々を過ごせるのは、離島ならではの醍醐味。

時計に縛られず、自分らしい生活リズムを築けるでしょう。

私は港の目の前に住んでいたので、移住当初は朝方に漁船が出航する音で目覚めていました。

慣れると気にならなくなりましたが、音に過敏な人は港の近くは要注意。

2-2. 趣味や自己実現に打ち込める時間的余裕

忙しない日常から解放され、自由な時間が増えるのも離島暮らしの利点。

読書や釣り、ガーデニングなど、好きなことに心ゆくまで打ち込めます。

中には離島の自然を生かした芸術活動に励む人も。

新しい趣味を見つけたり、かつての夢に挑戦したりと、自己実現のチャンスが広がるでしょう。

2-3. 家族との触れ合いを大切にできる

仕事に追われて家族との時間が取れない、というのは現代社会の課題の一つ。

離島ではそんな悩みから解放され、家族とゆっくり向き合える時間が増えます。

一緒に自然を楽しんだり、おいしい食事を囲んだり。

かけがえのない家族との触れ合いを、存分に大切にできるはず。

この章の要点
  • 時間に追われない自分らしい暮らしができる
  • 趣味や自己実現に打ち込める時間的余裕がある
  • 家族との触れ合いを大切にできる

3. 離島移住のメリット③:おいしい食材と健康的な暮らし

新鮮な海の幸、太陽の恵みを受けた農作物など、離島は自然の恵みがいっぱい。

都会の加工食品中心の生活から一変し、新鮮な食材を生かした健康的な食生活が送れます。

3-1. 新鮮な魚介類を存分に味わえる

離島の魚介類は鮮度抜群。
船で水揚げされたばかりの魚を、刺身やバーベキューで堪能できます。

活きのいい魚のおいしさは格別で、きっと病みつきになるはず。

自分で釣った魚を食べるのも、離島ならではの楽しみ方。

新鮮な海の幸は、離島グルメの大きな魅力です。

3-2. 無農薬野菜など安心安全な食材が手に入る

離島では無農薬・有機栽培の野菜づくりが盛ん。

農家から直接購入したり、畑をシェアしたりして、安心安全な食材を手に入れられます。

自然の力で丈夫に育った野菜は味も濃く、食べ応え十分。

化学肥料に頼らない昔ながらの農法も、見直されつつあります。

3-3. 自然と調和した健康的なライフスタイル

豊かな自然、新鮮な食材、ゆったりとした時間。

離島にはバランスの取れた健康的な暮らしの要素が揃っています。

外で体を動かし、おいしいものを食べ、ストレスを溜めない。

そんな穏やかな離島暮らしは、心身の健康につながるでしょう。

自然治癒力を高め、生活の充実度を上げるのも離島暮らしの魅力です。

この章の要点
  • 新鮮な海の幸を存分に味わえる
  • 安心安全な無農薬野菜などの食材が手に入る
  • 自然と調和した健康的なライフスタイルが送れる

4. 離島移住のメリット④:人とのつながりが深まる

離島ではコミュニティが密接で、人と人とのつながりが深いのが特徴です。

島民同士助け合う文化は今も根付いており、あなたも温かい人間関係を築けるでしょう。

4-1. 顔の見える濃密な人間関係

都会の希薄な人間関係に疲れた人にこそ、離島暮らしがオススメ。

小さなコミュニティならではの濃密な交流が魅力。

隣人との立ち話や、地域行事への参加など、顔の見える関係性の中で、心の通った付き合いを築けます。

時には閉鎖的と感じる面もあるかもしれませんが、温かいコミュニケーションにはかえがたい価値があるはず。

4-2. お互い様の精神に支えられる暮らし

「お互い様」の精神は、離島のコミュニティを支える大切な価値観です。

何かあれば周りが助けてくれる、そんな安心感があります。

例えば、農作業や屋根の修理など、一人では難しい仕事も皆で協力して乗り越えていく。

助けてもらったら、今度はあなたが誰かを助ける番。

そんな相互の関係性が、離島コミュニティの絆を強めているのです。

4-3. 多世代交流で学びと刺激を得られる

離島では子どもからお年寄りまで、幅広い世代が交流する機会が多いのも特徴。

伝統行事の際は、皆で協力して準備を進めます。

長く島で暮らす高齢者は知恵袋的存在で、昔ながらの知識や技を教えてくれます。

その一方、都会から移住してきた若者も、新しい視点でコミュニティに刺激を与えます。

多世代が混ざり合うことで、お互いに学び合い、良い影響を与え合えるのです。

この章の要点
  • 濃密な人間関係を築ける
  • 「お互い様」の精神に支えられた暮らし
  • 多世代交流で学びと刺激を得られる

5. 離島移住のメリット⑤:離島ならではの文化に触れられる

離島は本土から隔絶された環境ゆえ、独自の文化や伝統を育んできました。

その土地ならではの豊かな風習に触れるのも、離島暮らしの大きな楽しみです。

5-1. 島言葉や方言を使ったコミュニケーション

離島にはその土地特有の方言や島言葉があり、コミュニケーションツールとして重宝されています。

島言葉を交えて会話することで、より親密なコミュニケーションが生まれるでしょう。

言葉の響きやイントネーションから、離島の歴史や文化を感じ取れるのも面白い点。

標準語とは違う言語体系を学ぶのは、知的好奇心をくすぐられる体験かも。

5-2. 離島の伝統行事に参加できる

豊年祭や厄払いなど、離島の伝統行事は地域の結束を高める大切な機会。

その準備や実施に関わることで、コミュニティの一員としての自覚が生まれます。

時に奇妙に見える儀式も、離島の歴史や信仰を物語る大切な文化。

古くから受け継がれてきた行事を体験できるのは、離島暮らしならではの醍醐味と言えるでしょう。

5-3. 離島の食文化を味わい尽くせる

離島は食文化の宝庫。
地元の食材を生かした郷土料理は、その土地ならではの味わい。

離島によって特産物が異なるので、珍しい食材に出会えるのも魅力の一つ。

料理法や保存食の知恵は、離島の風土が育んだ文化そのもの。

おいしいだけでなく、物語性も感じられる離島グルメをご堪能あれ。

この章の要点
  • 方言・島言葉を使ったコミュニケーションが楽しめる
  • 離島の伝統行事に参加し、文化に触れられる
  • 離島ならではの食文化を味わえる

6. 離島移住のメリット⑥:新しい生き方・働き方を見つけられる

離島への移住は、人生の新たなステージを切り拓くチャンスでもあります。

離島での暮らしを通して、これまでとは違う生き方や働き方を発見できるかも。

6-1. 自然の中でクリエイティブな仕事ができる

離島の豊かな自然は、クリエイティブな活動を後押ししてくれます。

作家やアーティストが離島に移り住み、離島をテーマにした作品を生み出すケースは多々あります。

写真家、音楽家、デザイナーなど、環境の力を借りて感性を磨く職業人にとって、離島は創作の理想郷。

オフィスにとらわれない働き方を実現できるでしょう。

6-2. 離島の資源を活用した起業にチャレンジできる

特産品を活用した起業も、離島移住ならではの選択肢です。

農林水産物の生産・加工・販売や、伝統工芸品づくりなど、アイデア次第でビジネスチャンスは広がります。

観光業など、離島の自然や文化を生かしたサービス業で起業する人も。

地域に根差したビジネスで、やりがいを感じられるはず。

6-3. 離島コミュニティーでの活動に情熱を注げる

子育て支援、介護、環境保全など、地域密着型の活動に情熱を傾けるのも一興。

小さな離島だからこそ、一人の力が地域を動かせる手応えを感じられます。

行政や島民と連携しながら、課題解決に向けて汗を流す。

そんな社会的意義の高い取り組みは、働くことの新たな意味を教えてくれるでしょう。

この章の要点
  • 自然の中でクリエイティブな仕事ができる
  • 離島の資源を活用した起業にチャレンジできる
  • 地域活動など社会的意義の高い仕事に関われる

7. 離島移住のデメリット①:生活インフラが不便

一方、離島移住にはデメリットもあります。

まず挙げられるのが生活インフラの不便さ。

本土との行き来が制限され、生活必需品の入手にも苦労するケースが少なくありません。

7-1. 船や飛行機の本数が限られている

離島と本土を結ぶのは、船か飛行機のみ。

しかも本数は限られています。

荒天時は欠航することも多く、スケジュール調整は難しいもの。

生活必需品だけでなく、医療アクセスにも影響するので注意が必要です。

計画的な行動をする習慣が身につきそうですが、予定が立てづらいのは確か。

私が移住した離島と本土を結ぶ定期船は1日に5便だけ。

片道約30分、料金は600円でした。

7-2. 物価が高く、生活必需品の種類も少ない

離島は物流コストがかかるため、本土に比べて物価が高い傾向にあります。

生活必需品の種類も限られており、買い物難民になる可能性も。

欲しい商品が島内で手に入らないのはよくあること。

我慢するか、通販で取り寄せるしかありません。

私が移住した離島にスーパーはなく、小さい個人商店が2軒だけ。

日用品はアマゾンで買ってました。
人口の少ない離島でも届きます。

7-3. 医療・福祉などの公共サービスが手薄

離島の医療・福祉は、どうしても手薄になりがち。

専門医のいない離島も多く、検査や治療のために本土に渡る必要がある場合も。

高齢になると、離島での暮らしは厳しさを増すかもしれません。

子育て支援や介護サービスの選択肢も限られているため、公共サービスの不足は事前に確認しておくべきポイントです。

私の移住した離島に病院はなく、小さな診療所が1つだけでした。

豆知識

病院と診療所の違いはベッド(病床)の数。
病床が20未満であれば診療所、20以上であれば病院です。

この章の要点
  • 船や飛行機の便数が限られ、スケジュール管理が難しい
  • 物価が高く、生活必需品の種類も少ない
  • 医療・福祉など公共サービスが手薄になりやすい

8. 離島移住のデメリット②:仕事の選択肢が少ない

生活インフラ同様、離島での仕事選びにも制約があります。

職種によっては選択肢がかなり限られるため、キャリアチェンジを迫られるケースも。

8-1. 働き口が少なく、収入面で不安がある

人口の少ない離島では、そもそも働き口が少ないのが悩みの種。

特に専門的な職種だと、島内では需要がないことも。

企業に勤めている人は、そのまま離島で働くのは難しいかもしれません。

収入を確保しつつ離島での生活を実現するには、リモートワークの導入やスキルアップによる転職など、戦略的な行動が求められます。

8-2. 地元産業以外で働くのは難しい

離島の仕事は、漁業や農業、観光業などの地場産業が中心。

それらの担い手を募集している離島は多いものの、それ以外の仕事は新規参入が難しい状況です。

行政の仕事を狙うにしても、ポストの数は限られています。

地元産業以外の分野で働くには、本土まで通勤するか、自ら起業するしかないでしょう。

8-3. キャリアアップの機会が少ない

仮に離島で仕事が見つかったとしても、同じ業務を続けるだけでは、そのうち行き詰まりを感じるかもしれません。

組織の規模が小さいと、昇進のチャンスは少なくなりがち。

スキルアップのための研修制度も、整っていないのが一般的。

キャリアアップを望むなら、自分で学習の機会を見つけ、島外のネットワークを広げる努力が必要になりそうです。

この章の要点
  • 働き口が少なく、収入面での不安がある
  • 地元産業以外での就職が難しい
  • キャリアアップの機会が乏しい

9. 離島移住のデメリット③:精神的なストレスを感じることも

開放的な海や自然に囲まれていても、離島暮らしはストレスと無縁ではありません。

孤独感や閉塞感にさいなまれることも少なくないのです。

9-1. 娯楽の選択肢が少なく、退屈に感じる時がある

映画館、ショッピングモール、飲食チェーン店。

離島にはこうした娯楽施設が少ないため、退屈しやすいと言えます。

趣味に没頭するにも限界があり、選択肢の少なさにストレスを感じる人も。

娯楽不足を補うには、自然の中で過ごす時間を充実させるなど、離島ならではの楽しみ方を見つけるしかありません。

創意工夫が試される場面と言えるでしょう。

私が移住した離島には、小さな個人商店と食堂、旅館以外は何もありませんでした。

9-2. 人間関係がギスギスしやすい

プライバシーの少ない離島社会では、人間関係のトラブルが起こりやすいのも事実。

噂話が広まるのも早く、スムーズなコミュニケーションを心がけないと孤立を招く恐れがあります。

狭いコミュニティゆえに、感情的な対立に陥るケースも。

オープンな心を忘れず、適度な距離感を保つバランス感覚が求められそうです。

移住当初、まだ一度も会ったことのない島民が「私のフルーネームを知っている」ということがありました。

9-3. 孤独感に襲われることがある

離島は本土から物理的・精神的に隔絶されているため、孤独感を抱えやすいのも事実。

それは必ずしもネガティブなものではなく、自分自身と向き合うよい機会になる場合も。

とはいえ度が過ぎれば、精神的な不調を招きかねません。

定期的に離島を離れてリフレッシュしたり、オンラインでの交流を保ったりと、孤独にならない工夫が大切。

この章の要点
  • 娯楽の選択肢が少なく、退屈に感じやすい
  • 狭いコミュニティなので人間関係がギスギスしやすい
  • 孤独感に襲われることがある

まとめ:離島移住はメリットとデメリットを天秤にかけて

いかがでしたか?
離島移住にはメリットもデメリットもありますが、最終的には人それぞれ。

自然の中でのんびり暮らしたい人にとっては魅力的でも、利便性を求める人には窮屈に感じるかもしれません。

大切なのは、自分が何を優先するのかを見極めること。

この記事を参考に、離島暮らしのイメージを膨らませてみてください。

離島移住はスムーズにいけば人生の新たな一歩になるはず。

ためらわずに一歩を踏み出せば、きっとかけがえのない景色が待っているでしょう。

理想の島暮らしを実現できるよう、まずは情報収集から始めてみませんか。