あなたは「東京や都会に行くと緊張する」という経験がありませんか？
普段の生活とは違う雰囲気や環境に触れると、心身ともに緊張状態に陥りやすくなるものです。
しかし、その原因や理由を理解することで、緊張を上手にコントロールできるようになります。
この記事では、東京や都会で感じる緊張について、心理学の観点から分かりやすく解説。
緊張の正体を知ることで、ストレスなく都会を楽しめるようになるでしょう。
東京や都会でどんな生活を送りたいのか？
イメージしながら読んでみてください。
1. そもそも緊張ってどんな状態？脳と身体に起きる3つの変化
緊張とは、心理的なストレスによって自律神経のバランスが乱れ、脳と身体に様々な変化が生じる状態のことを指します。
緊張しているときの脳と身体には、次のような特徴的な変化が起きています。
1-1. 交感神経が優位になり、身体が興奮状態に
緊張すると、自律神経のうち交感神経が優位になります。
交感神経は身体を興奮させる働きを持つため、心拍数や血圧が上昇し、手に汗をかくなどの症状が現れやすくなるのです。
これは身体が「闘争か逃走か」の状態に備えているためで、原始的な生存本能とも言えます。
1-2. ストレスホルモンの分泌量が増加
緊張状態が続くと、副腎皮質からストレスホルモンの一種であるコルチゾールの分泌量が増加します。
コルチゾールには交感神経を刺激する作用があるため、身体の緊張状態をさらに高めてしまうのです。
また、コルチゾールは免疫機能を低下させる作用もあるため、緊張しすぎると病気になりやすくなると言われています。
1-3. 前頭前野の活動が低下し、思考力が鈍る
緊張が強くなると、脳の前頭前野の活動が低下する傾向にあります。
前頭前野は思考や判断を司る脳の部位なので、この部分の活動が低下すると冷静に考えたり適切に判断したりすることが難しくなるのです。
その結果、ミスが増えたり、パニック状態に陥ったりしやすくなってしまいます。
- 緊張すると交感神経が優位になり、身体が興奮状態になる
- ストレスホルモンの分泌量が増加し、緊張状態が高まる
- 前頭前野の活動低下により、思考力や判断力が鈍る
2. 東京や都会で緊張する3つの理由とは？環境からくるストレスに要注意
多くの人が東京や都会で緊張を感じるのは、そこが日常生活とは異なる特殊な環境だからだと考えられています。
中でも、次の3つの環境的要因が緊張の原因になりやすいようです。
2-1. 人の多さと騒音によるストレス
東京をはじめとする大都市には、地方都市とは比べ物にならないほど多くの人が生活しています。
人混みの中を歩いているだけで、他人との接触を避けるのに必死になり、知らず知らずのうちにストレスがたまっていきます。
また、絶え間ない騒音は心身の緊張を高める一因にもなっているのです。
2-2. 見慣れない街並みによる圧迫感
都心部は高層ビルが立ち並び、人を見下ろすような圧迫感を覚えます。
そのスケールの大きさは、田舎から出てきた人にとっては極めて非日常的で、それだけでストレスになりうるのです。
見慣れない景色の中で道に迷ってしまうことへの不安も、緊張を引き起こす要因の1つと言えるでしょう。
2-3. 周りの人との比較によるプレッシャー
東京には日本全国から優秀な人材が集まっているため、他者との比較による心理的なプレッシャーを感じやすい環境だと言えます。
特に、就職活動や営業、商談などのビジネスシーンでは他人の目が気になり、いつもより緊張してしまうことも。
周りの人と比べて劣っているのではないか、という思いが頭をよぎるだけで、強い緊張を感じてしまうのです。
- 人混みと騒音によるストレスが緊張の原因に
- 見慣れない街並みからくる圧迫感が緊張を引き起こす
- 他者との比較によるプレッシャーも緊張の要因
3. 東京や都会で緊張しやすい人の3つの特徴とは？自分の性格を知ることが大切
同じ東京や都会にいても、人によって感じる緊張の度合いは異なります。
では、東京や都会で緊張しやすい人にはどんな特徴があるのでしょうか。
心理学の研究からは、次のような傾向が明らかになっています。
3-1. 神経質な性格の人
几帳面で完璧主義な性格、つまり神経質なタイプの人は、都会の刺激の多い環境に適応しにくいと言われています。
小さなことが気になってしまい、常に心が落ち着かない状態に。
緊張から解放されることなく、疲労がたまりやすいのが特徴です。
3-2. 内向的で慎重な人
人見知りをしたり、新しいことに消極的だったりする内向的なタイプは、見知らぬ土地では強い緊張を感じがちです。
自分から積極的に環境に溶け込むことが苦手なため、都会の喧騒に圧倒されてしまうのです。
慣れるまでに時間がかかり、疲れやすいタイプだと言えます。
3-3. 他人の目を気にしすぎる人
「人からどう思われているか」を過剰に意識する傾向がある人も、都会では緊張状態になりやすいようです。
知らない人ばかりの環境では、他人にどう評価されているのかが分からず、常に人の目を気にしてしまうのです。
そのプレッシャーから、自然な自分でいられなくなり、疲弊してしまいます。
- 神経質で完璧主義の人は、都会の刺激に弱い
- 内向的で慎重なタイプは、環境への適応に時間がかかる
- 他人の目を過剰に意識する人は、都会で疲弊しやすい
4. 東京や都会で感じる緊張を和らげる3つの方法とは？リラックスのコツを掴もう
東京や都会で緊張してしまう人でも、自分なりの対処法を身につけることでより快適に過ごせるようになるはずです。
ここでは、緊張を和らげるのに効果的な3つの方法をご紹介します。
4-1. 深呼吸でリラックスする
緊張しているときは、つい呼吸が浅くなりがちです。
そんなときは、一旦立ち止まって深呼吸を意識してみましょう。
ゆっくり大きく息を吸って吐くことで、副交感神経が優位になり、心身をリラックスさせる効果が期待できます。
4-2. 自分なりのくつろぎの場所を見つける
東京や大都市にも、心を落ち着けられる静かな場所はたくさんあるものです。
図書館やカフェ、公園などで気分転換を図るのも良いでしょう。
混雑した場所から離れて、自分だけのくつろぎの空間を作ることが大切です。
4-3. 東京や都会に慣れるために訪れ続ける
知らない土地は誰しも緊張するものですが、訪れるたびに少しずつ慣れていくはずです。
仕事や用事以外の機会にも足を運んでみると良いでしょう。
回数を重ねるうちに新しい発見があり、都会の魅力を感じられる日が来るはずです。
- 深呼吸を意識して心身をリラックスさせる
- 自分なりのくつろぎの場所を見つける
- 何度も訪れて東京や都会に慣れることが大切
まとめ：東京や都会の緊張に負けず、心の平穏を保とう
東京や大都会に来ると、誰しも多かれ少なかれ緊張するもの。
しかし、その原因と対処法を理解すれば、心の平穏を保ちながら有意義な時間を過ごせるはずです。
自分の性格を受け入れつつ、緊張と上手に付き合っていくことが何より大切。
都会の喧騒に飲み込まれそうになったら、一呼吸置いてみましょう。
時には「緊張の正体は何か」と自問してみるのも良いかもしれません。
自分の心の拠り所を見つけられたとき、東京や都会の新たな魅力に気づけるはず。
