マインドフルネスの「評価しない」とは?やり方と効果と2つの瞑想法

マインドフルネスの「評価しない」とは?やり方と効果と2つの瞑想法

マインドフルネス瞑想を始めると、ついつい自分の思考や感情を判断してしまいがち。

しかし、瞑想中は「評価しない」心構えを持つことが大切なのです。

ではなぜ評価してはいけないのでしょうか?

評価しないことで得られる効果とは?

この記事では、「評価しない」ことの理由や効果、実践法についてわかりやすく簡単に解説。

「マインドフルネス瞑想の効果が感じられない」とならないよう、この機会に理解を深めましょう。

自分は何にストレスを感じているのか?

マインドフルネスを取り入れてどうなりたいのか?

イメージしながら読んでみてください。

あなたも雑念に振り回されることなく、より深い瞑想体験ができるようになりますよ。

1. 評価する習慣が雑念を生み出す

私たちは日常生活の中で、人や物事を常に評価しています。

「これは良い、これは悪い」と無意識のうちに判断を下しているのです。

しかし、瞑想の目的は心を静めること。

瞑想中も同じように自分の体験を評価してしまったら、かえって雑念が生まれ、落ち着きが妨げられてしまうのです。

1-1. 良い体験も悪い体験もすべて「体験」

瞑想中は、心地よい感覚も不快な感覚も、思考が浮かぶことも消えることも、すべてただの「体験」だと捉えましょう。

どんな体験も、そのまま受け止めること。

評価を加えず、あるがままに観察するのです。

1-2. 評価の連鎖を断ち切る

一度評価を始めると、その評価からさらに別の思考が次々と連鎖していきます。

例えば「今日の瞑想は集中できていない」と評価すると、「自分はダメなんだ」「こんなことでは上達しない」といった思考が次々と浮かんできます。

評価は雑念の入り口。

連鎖を断ち切るには、そもそも最初の評価をしないことが大切なのです。

1-3. 瞑想は競争ではない

人は他人と比較して優劣をつけたがる習性があります。

瞑想でも「あの人はもっと上手に瞑想できているはず」などと考えがち。

しかし、瞑想に優劣はありません。

人それぞれのペースで、自分なりの体験をすれば良いのです。

他人と比べて評価する必要は全くないのですよ。

この章の要点
  • 日常の評価する習慣が瞑想中の雑念になる
  • 良い悪いに関わらず、すべてを「体験」として評価せずに受け止める
  • 瞑想に優劣はない、他人と比べて評価する必要はない

2. 評価しない心構えが気づきを深める

評価せずにただ観察するというのは、言うは易し行うは難しです。

私たちの心には、常に何かを判断したがる習性があるからです。

しかし、その習性から一歩離れて、評価しない心構えを保つことができれば、今まで気づかなかった新たな発見があるはず。

2-1. 当たり前が当たり前でなくなる

私たちは無意識のうちに、多くのことを「当たり前」だと決めつけています。

呼吸は当たり前、身体の感覚は当たり前。

ではその「当たり前」にはどんな意味があるのか。

いつもの習慣や価値観を脇に置いて、フラットな目線でただ観察してみると、今まで見過ごしていた何かが見えてくるかも。

2-2. 移ろいの美しさに気づく

人の心も、自然界と同じように刻々と変化しています。

ある瞬間は穏やかで、次の瞬間は騒がしい。

しかし、その変化を良いとか悪いとか評価していると、移ろいの美しさに気づくことができません。

評価を手放した時、私たちは心の自然な在り方を味わうことができるのです。

2-3. 自分を見つめ直すきっかけになる

心の動きをただ見守る時間は、自分自身を見つめ直す大切な機会。

普段の自分はどんなことを考え、どんな習慣に従って行動しているのか。

そこにはどんな価値観が隠れているのか。

評価をやめて、自分の内面をあるがままに観察することで、新しい自分の一面を発見できるのです。

この章の要点
  • 「当たり前」と決めつけずにフラットな目線で観察することで新たな発見がある
  • 移ろいゆく心の変化の美しさに気づける
  • 自分の思考パターンや価値観を見つめ直すきっかけになる

3. 雑念を友だちに変える

「雑念が浮かんだ自分はダメだ」そう評価してしまうと、雑念はどんどん敵になっていきます。

大切なのは、雑念を敵ではなく友だちだと考えること。

雑念も自分の一部。

仲良くつきあっていけば、いつか心強い味方になってくれるはず。

3-1. 雑念を拒否しない

雑念は、嫌がれば嫌がるほど湧いてきます。

だから雑念を取り除こうとするのはやめましょう。

現れては消えていく雑念の波を、評価せずにただ眺めているだけでOK。

「今は雑念の波が来ているな」とニュートラルに観察する。

そうすることで、雑念に振り回されずに済むのです。

3-2. 雑念から学ぶ

雑念の内容を見てみると、そこには自分では気づいていなかった感情や欲求が隠れているもの。

怒り、不安、願望。

雑念をよく観察することで、自分の内面にあるものが見えてきます。

雑念から学べることは意外と多いはず。

敵ではなく、大切な友だちとして丁寧に接してみましょう。

3-3. 雑念は時間とともに静まる

雑念を拒否せず、友だちのように接していけば、不思議なことに雑念は減っていきます。

それは、雑念を「良くないもの」と評価しなくなったから。

雑念をあるがまま受け入れる心の余裕が、いつしか雑念そのものを静めていくのです。

この章の要点
  • 雑念は自分の一部、敵ではなく友だちだと考える
  • 雑念を拒否せず、評価せずに観察する
  • 雑念の内容から自分の無意識の感情や欲求について学べる

4. 「非・評価」の心を育てるコツ

評価しないというのは、言葉で言うのは簡単ですが、実践となると難しいもの。

私たちの心には、知らず知らずのうちに染み付いた評価の習慣があるからです。

その習慣を少しずつ手放していくために、いくつかのコツを紹介しましょう。

4-1. 「いいね」「ダメだね」に気づく

まずは自分の中の評価に気づくことから始めましょう。

普段の生活の中で、何かを見聞きした時、心の中で「いいね」「ダメだね」と評価していないでしょうか。

その評価のアンテナを意識的に立てることが大切。

評価に気づくことができれば、そこにとらわれないようになります。

4-2. 「そうなんだ」と思考を眺める

頭に浮かんだ評価をすぐに信じ込まず「そういう評価が出てきたんだな」とニュートラルに観察する習慣をつけましょう。

例えば「今日の瞑想はダメだ」と思ったら、それを事実だと即断せず、「今、瞑想がダメだという評価が浮かんだんだな」と一歩引いて眺めるのです。

評価する自分を見つめることで、評価にとらわれない自由な心が育っていきます。

4-3. 「良い・悪い」から「好き・嫌い」へ

物事の評価を、「良い・悪い」という一般的な基準から、「自分は好き・嫌い」という個人的な感覚にシフトするのもオススメ。

「これは悪いものだ」と決めつけるのではなく、「自分はこれが好きではないようだ」とさりげなく感じ取る。

そうすることで、評価のとらわれから少しずつ自由になっていけますよ。

この章の要点
  • 無意識に下している評価に気づき、とらわれずにいられるようになる
  • 評価する自分自身を一歩引いて眺める習慣をつける
  • 物事を「良い・悪い」ではなく「好き・嫌い」という個人的感覚で捉える

5. 「評価」から自由になるための瞑想法

評価しないマインドを育てるのに、瞑想ほど効果的なトレーニングはありません。

ここでは、評価から自由になるための簡単な瞑想法を2つご紹介。

日々の瞑想の中でこれらを実践してみてください。

5-1. ラベリング瞑想

思考や感情が浮かんできたら、それに「思考」「感情」といったラベルを貼ります。

具体的には、頭の中で「思考が来た」「感情が来た」と言葉にするのです。

ラベルを貼ることで、思考や感情をありのままに認知しつつも、中身には深入りせずにいられます。

評価もただ「評価が来た」とラベリングするだけ。

シンプルな練習ですが、評価から自由になる力が養われますよ。

5-2. ボディスキャン瞑想

ボディスキャン瞑想は、身体の感覚に意識を向けることで、思考や感情から解放され、リラックスするのに効果的な瞑想法。

初めての方でも、以下の手順に沿って簡単に実践できますよ。

まずは静かで居心地の良い場所で、仰向けに寝転がるか、椅子に座ります。

目を閉じ、全身の力を抜いて、リラックスしましょう。

次に、注意を足のつま先に向けます。

つま先に意識を集中させ、そこにどんな感覚があるのかを観察するのです。

温かさ、痺れ、軽さなど、感じるがままを受け止めましょう。

何も感じなくても大丈夫、ただ意識を向けているだけでOK。

足の裏、足首、ふくらはぎ、膝、太もも、お尻と、下半身に意識をゆっくり上げていきます。

関節の曲げ伸ばしをするように、一つひとつの部位の内側に意識を向けるイメージ。

「気持ちいい」「痛い」などと評価せず、在るがままの感覚を観察します。

同様に、腰、お腹、胸、背中、肩、腕、手指、首、顔へと、下から上に意識を巡らせていきます。

雑念が浮かんでも、悪いことだと評価せず、ただ感覚に意識を戻します。

最後は頭のてっぺんまで意識を向け、身体全体の感覚を丸ごと受け止めます。

内側から湧き上がるエネルギーを感じつつ、ゆっくりと目を開けて瞑想を終えましょう。

たった10分のボディスキャンでも、心身のリラックス効果は抜群。

思考にとらわれず、身体感覚と一体になる心地よさを味わってみてください。

この章の要点
  • ラベリング瞑想で思考や感情、評価にとらわれずにいられるようになる
  • ボディスキャン瞑想で身体感覚と一体になり、思考や評価から自由になる
  • 日々の瞑想の中でこれらの瞑想法を実践することが大切

6. 人生が豊かになる「非・評価」の姿勢

瞑想における「非・評価」の心構えは、実は日常生活にも通じるものがあります。

人や物事を評価せずにあるがままに受け止める。

その姿勢を通して、人生はより豊かになっていきますよ。

6-1. 自分を認めることから始まる

「非・評価」の心を育てるなら、まず自分自身を評価するのをやめることが大切。

「こんな自分じゃダメだ」と責めるのではなく、弱い部分も含めてありのままの自分を認める。

自分を認められれば、他者も認められるようになります。

すべては自分への「非・評価」から始まるのです。

6-2. 人の多様性を尊重できる

人は十人十色。
価値観も能力も、考え方も異なる多様な存在。

その多様性を認め、互いを評価し合うのではなく尊重し合えたら、どれほど心が楽になるでしょうか。

「非・評価」の心を育むことで、私たちは他者の多様性を謙虚に受け入れられる人間に近づけるはず。

6-3. 人生の可能性が広がる

「これは良いこと」「あれは悪いこと」と決めつけていると、人生の可能性は狭まってしまいます。

一方、「非・評価」の心を大切にすれば、思わぬ人やチャンスとの出会いが広がるかも。

評価のフィルターを外した先に、どんな新しい世界が待っているのか。

ワクワクしながら、はじめの一歩を踏み出してみませんか。

この章の要点
  • 自分自身をありのままに認めることが「非・評価」の第一歩
  • 人の多様性を評価ではなく尊重する心を持てるようになる
  • 思わぬ出会いやチャンスに恵まれ、人生の可能性が広がる

まとめ

マインドフルネス瞑想において「評価しない」姿勢がなぜ大切なのか、その理由と効果について見てきました。

日々の瞑想の中で評価の習慣を手放し、「非・評価」の心を育んでいきましょう。

そうすることで、雑念に振り回されることなく、澄んだ気づきを得られるはず。

さらにその姿勢は、人生全体をより豊かにしてくれるでしょう。

今日から意識して「非・評価」を実践してみませんか。

きっとあなたの人生に、新しい扉が開かれますよ。

試しに1回だけ深呼吸してみてください。

心がスッキリしましたよね?