ミニマリストは物が少ないため、災害時に必要なものが不足しがちだと思われています。
しかし、本当にミニマリストは災害に弱いのでしょうか?
ミニマリストが災害に弱いと言われる理由と、実は災害に強い点について詳しく見ていきましょう。
また、日本で起きやすい災害の種類と、災害に備える上で大切な3つの心構えについてもご紹介。
この記事を読めば、ミニマリストの災害対策の実態が分かり、あなたも災害に負けない準備ができるはずです。
備えあれば憂いなし。
さっそく、ミニマリストの災害対策について見ていきましょう。
1.ミニマリストが災害に弱いと言われる3つの理由
ミニマリストは必要最小限のモノしか持たないことから、災害時に必要なモノが不足しがちだと言われています。
それには主に以下の3つの理由があります。
1-1.必要なモノが最小限しかない
ミニマリストは必要最小限のモノしか持たないため、不測の事態に対応できるモノが少ないと指摘されます。
例えば、懐中電灯や救急セットなどの防災用品を持っていないミニマリストもいるでしょう。
日常生活では使わないモノでも、いざという時のために用意しておく必要があります。
最小限のモノしか持たないミニマリストは、災害時に必要なモノが不足する可能性が高いのです。
1-2.備蓄食料や水が少ない
ミニマリストは食料や飲料水の備蓄も最小限に留める傾向にあります。
賞味期限の管理が面倒だったり、ストックを置くスペースがなかったりするためです。
しかし、災害時は水や食料の確保が何より重要です。
ライフラインが止まれば、いつ生活が立ち行かなくなるか分かりません。
1-3.代替品や予備品を持っていない
ミニマリストの中には、壊れたら買い替える主義の人もいます。
モノを長く使うより、常に最良の状態のモノを少数持つことを優先するのです。
しかし、災害時は店舗も閉まり、新しいモノを買うことができません。
代替品や予備品を持っていないミニマリストは、モノが使えなくなった時に途方に暮れてしまうかもしれません。
2.ミニマリストが災害に弱いとも言えない3つの理由
一方で、ミニマリストには災害に強い面もあります。
モノが少ない分、管理がしやすく、いざという時に機動力を発揮できるからです。
ミニマリストが災害に弱いとは言えない理由について、詳しく見ていきましょう。
2-1.シンプルな暮らしなので管理しやすい
ミニマリストはモノが少ないため、モノの管理が比較的シンプルです。
防災グッズにしても、必要最小限をコンパクトにまとめておけば、いざという時にすぐ持ち出せます。
モノであふれた部屋だと、大切なモノを見つけるのに一苦労するかもしれません。
シンプルな暮らしは、災害時の機動力につながるのです。
2-2.身軽なので避難がスムーズ
ミニマリストは荷物が少ないため、いざという時の避難がスムーズです。
大切なモノだけを持って、身軽に避難できるでしょう。
一方、モノが多すぎる人は、何を持っていくべきか迷ってしまうかもしれません。
装備を最小限に留められるミニマリストは、スピーディーな避難で生存率を高められるのです。
2-3.無駄がないので備蓄に回せる
ミニマリストは無駄なモノを買わないため、浮いたお金を備蓄に回せます。
ミニマリストの中には、モノへの執着が薄い代わりに、備蓄だけは万全な人もいるでしょう。
無駄な出費を削る習慣は、いざという時の備えにつながるのです。
3.ミニマリストにオススメの防災アイテム3選
モノ選びに厳しいミニマリストでも、防災グッズは持っておいて損はありません。
最小限の装備でいざという時に役立つ、ミニマリストにオススメの防災アイテムを3つご紹介します。
3-1.軽量でコンパクトな防災リュック
避難時に荷物になりにくい、軽量でコンパクトな防災リュックがオススメです。
両手を空けられるので、身動きがとりやすくなるでしょう。
リュックの中身は、飲料水や非常食、懐中電灯、ラジオ、モバイルバッテリーなど、必要最小限に絞りましょう。
ミニマリストらしく、コンパクトにまとめるのがポイントです。
3-2.1つで何役もこなすマルチツール
ナイフ、はさみ、缶切り、栓抜きなどが1つになった、便利なマルチツールもオススメです。
これ1つで、いろいろな場面に対応できるでしょう。
モノの数を減らせるのは、ミニマリストにとって嬉しいポイントです。
マルチツールは、カバンに1つ忍ばせておくと安心ですね。
3-3.コンパクトな浄水器
電気やガスが止まっても使える、コンパクトな浄水器も重宝します。
飲料水の備蓄は場所をとりますが、浄水器なら少量の水を安全に飲めるので効率的です。
川の水などを濾過して飲料水にできる浄水器なら、水の確保に困りません。
キャンプ用の浄水器なら、コンパクトで持ち運びにも便利です。
4.日本で起きる主な災害の種類
日本は災害大国とも言われ、さまざまな種類の災害が起きやすい国です。
ミニマリストに限らず、日本に住む以上は誰もが災害への備えが欠かせません。
日本で起きる主な災害の種類を確認し、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
4-1.地震
日本は地震大国で、大小さまざまな地震が頻繁に起きています。
中でも、東日本大震災のような巨大地震は甚大な被害をもたらします。
建物の倒壊や火災、津波などが発生し、ライフラインも寸断されるでしょう。
地震はいつ起きるか分からないため、日頃から備えが必要です。
4-2.津波
地震の発生によって引き起こされる津波も、甚大な被害をもたらします。
東日本大震災では、巨大な津波が沿岸部を襲い、多くの命が奪われました。
津波は第一波だけでなく、第二波、第三波と続くことがあります。
津波警報が発令されたら、迅速に高台や避難ビルに避難しましょう。
4-3.豪雨・台風
日本は梅雨や台風の時期になると、各地で豪雨に見舞われます。
短時間に大量の雨が降ると、川が氾濫し洪水になったり、土砂崩れが起きたりします。
豪雨によって鉄道が止まり、帰宅難民が発生することもあるでしょう。
天気予報をこまめにチェックし、警報が出たら安全確保を最優先に行動しましょう。
5.災害時に必ず必要になるもの3つ
災害が起きたら、ライフラインが止まり、生活必需品が手に入らなくなる可能性があります。
普段から、災害時に必ず必要になるものを備えておく必要があるでしょう。
ここでは、どんな災害でも必ず必要になる3つのものをご紹介します。
5-1.水
人は水がなければ3日ともたないと言われるほど、水は生命維持に欠かせません。
しかし、災害時は断水したり、水道水が汚染されたりして、安全な水が確保できなくなります。
ペットボトルの水を備蓄しておくか、浄水器を用意しておきましょう。
目安は1人1日2リットルと言われています。
5-2.食料
電気・ガス・水道のライフラインが止まると、通常の調理はできなくなってしまいます。
そのため、火を使わずにそのまま食べられる食料の備蓄が重要です。
カンパンや缶詰、レトルト食品などがオススメです。
アレルギーの有無や持病にも配慮し、家族構成に合わせて備蓄しましょう。
5-3.電源・通信手段
災害時は停電により、スマホの充電ができなくなる恐れがあります。
しかし、最新の被害情報を得たり、家族の安否を確認したりするには、スマホが頼りになるはずです。
モバイルバッテリーや手回し充電ラジオなどで、電源と通信手段を確保しておきましょう。
普段からスマホはこまめに充電しておくことも大切です。
6.自宅での災害対策3つ
日頃から自宅で災害に備えておくことが、いざという時の生存率を高めるでしょう。
ここでは、自宅でできる災害対策を3つご紹介します。
6-1.家具の固定
地震の揺れで家具が倒れてくると、ケガをしたり逃げ道をふさがれたりする危険があります。
タンスや本棚、冷蔵庫などは、L字金具やストッパーでしっかり固定しましょう。
天井や壁に取り付ける照明器具も、ワイヤーやチェーンでしっかり留めておくことが大切です。
普段からこまめに点検し、ゆるみがないか確認しましょう。
6-2.飛散防止対策
ガラス窓が割れて飛び散ると大変危険です。
窓ガラスには、飛散防止フィルムを貼っておくとよいでしょう。
地震で棚から物が落ちないように、ストッパーを取り付けておくのもオススメです。
割れ物は、飛び散らないように扉付きの棚にしまうなどの工夫も必要です。
6-3.避難経路の確保
災害が起きたら、迅速に避難できるよう、普段から避難経路を考えておきましょう。
玄関や窓の前に物を置かない、避難時に持ち出す最小限の荷物をまとめておくなどの工夫が大切です。
家族で話し合い、それぞれの役割分担も決めておくとよいでしょう。
実際に避難経路を歩いてみて、危険な箇所がないかチェックしておくのもオススメです。
7.災害時の3つの心構え
いざという時に冷静に行動できるよう、災害時に大切な3つの心構えをご紹介します。
7-1.最新情報をこまめにチェックする
災害時は、テレビやラジオ、インターネットなどで最新情報をこまめにチェックしましょう。
避難指示や被害状況など、自分の命に関わる情報を見逃さないよう注意が必要です。
特に津波警報や土砂災害警戒情報など、緊急性の高い情報は見落とさないようにしましょう。
アナログ放送や防災無線なども有効活用し、多角的に情報収集することが大切です。
7-2.デマに惑わされない
災害時は、SNSなどを中心にデマが拡散されやすくなります。
「〇〇が危ない」「××が効く」など、根拠のない情報に振り回されないよう注意しましょう。
情報の出所をよく確かめ、信頼できる公的機関の発表を重視することが肝心です。
不確かな情報をむやみに拡散するのは厳に慎み、冷静な判断を心がけましょう。
7-3.自分の命が最優先
災害時は、何より自分の命を守ることが最優先です。
「お金や貴重品を取りに戻る」「ペットを助けに行く」などの行動を取りたくなる気持ちはわかりますが、命よりも大切なものはありません。
周囲の状況を見極め、危険を感じたらすぐに避難しましょう。
「まだ大丈夫」と思わず、警報が出たら躊躇なく逃げることが賢明です。
まとめ
いかがでしたか?
ミニマリストの視点から見た災害対策について詳しくご紹介しました。
モノが少ないことで災害に弱いと思われがちなミニマリストですが、シンプルな暮らしだからこその強みもあるのです。
必要最小限の備えを万全にし、いざという時に機動力を発揮できるよう、普段から災害を意識した暮らしを心がけましょう。
住んでいる地域の災害リスクを把握し、ミニマリスト流の災害対策を実践してみてください。
物も情報も最小限に絞り、本当に大切なことに集中する。
それがミニマリストに学ぶ、災害を生き抜く知恵だと言えるでしょう。
備えあれば憂いなし。
ミニマリストだからこそできる、スマートな災害対策を始めてみませんか?