チュニジアの世界遺産・チュニス旧市街

チュニジアの世界遺産:チュニス旧市街 観光・旅行情報まとめ

世界遺産の歴史と登録の概要


チュニジア北部に位置する首都チュニスの起源は7世紀、この地に侵入してきたアラブ人によって始まる。
13世紀に入ると様々な建造物が建ち並び、イスラムの都として栄えていく。
19世紀にはフランスの保護領となり、チュニスの一部は西洋的な町並みになった。

町の東側の新市街は19世紀に建設された西洋的な町並みが、西側のメディナと呼ばれる旧市街は13世紀の建造物や町並みが残されている。
中世イスラム都市の面影を色濃く残すこのチュニス旧市街は、1979年に登録された世界遺産。


チュニジアの世界遺産:チュニス旧市街

チュニス新市街の町について


新市街のメインストリートは、中心部を東西に走るハビブ・ブルギバ通り。
この通り沿いと周辺にレストランやホテル、カフェや銀行などが軒を連ね、人通りが絶えない賑やかな通り。

この通りの東側には大きな時計台がそびえる「1月14日広場」があり、ここから北に30mほど進むと観光案内所があり、チュニジア各地のパンフレットや地図が置いてある。
通りの西端には独立広場があり、広場の北側には大聖堂(カテドラル)がある。

独立広場から更に西に続くフランス通りの路地を南に進むと、様々な種類の食料品が売られる中央市場があり、特に買うものがなくても、見ているだけで楽しい。

フランス通りを西に進むと、旧市街へのメインゲートとなるバル・ブハル(フランス門)が見えてくる。
1月14日広場からバル・ブハル(フランス門)までは1㎞ほど。

チュニス旧市街の町について


旧市街のメインゲートとなるバル・ブハル(フランス門)は、かつては門の両脇から旧市街を囲む城壁があったが、現在は門だけが残されている。

この門を西に進むとヴィクトワール広場があり、小さな噴水やオープンカフェなどがあるこの広場は、多くの人で賑わっている。

メインストリートはヴィクトワール広場から西に続くRue Jamaa Ez zitounaという細い通り。
通りの両脇には商店が所狭しと並び、道なりに進んで行くとグランド・モスクが建っている。

グランド・モスクから更に西へ進むとシディ・ユセフ・モスクと首相官邸があり、その先には旧市街の西端となるカスパ広場がある。
ヴィクトワール広場からカスパ広場までは700mほど。


チュニジアの世界遺産:チュニス旧市街

旧市街と近郊の見どころ


グランド・モスク(Jamaa Ez zitouna)

ケロアンのモスクに次いで、チュニジア国内で2番目に古いこのモスクは、「オリーブの木のモスク」という別名をもつ。

698年に建設が始まり、9世紀に完成したこのモスクは飾り気のないシンプルな造りだが、500㎡という堂々たる広さを誇る。

中央のホールの柱のほとんどは「カルタゴの遺跡」から流用した物で、ドームやミナレット、回廊は何度も改修が行われ現在の姿になった。

開放されているのは一部のみで、異教徒とされる観光客や外国人が立ち入る事ができるのは、正門付近の区画のみ。

開館は8:00〜14:30、金・日曜休みで入場料はD5.000。

シディ・ユセフ・モスク

1616年に造られたモスクで、トルコ様式のモスクとしてはチュニジアで最古のもの。
緑色の屋根と装飾が施された八角形のミナレットは特に美しく、このミナレットにはバルコニーまで付いている。

ベイの墓

グランド・モスクの南約500mに位置し、オスマン帝国時代の王や王妃などの石棺が並べて置かれる、巨大な霊廟。

ドーム型の屋根と四角い窓は緑色で、壁に施されたモザイク画が美しい。
開館は9:30〜16:30、日曜休みで入場料はD5.000。

ダール・ベン・アブダラー博物館

ベイの墓の東約100mに位置し、18世紀に建設された邸宅が博物館として公開されている。
当時の富豪の生活が部屋ごとに人形で再現され、結婚式の準備をする様子が再現された部屋もある。

建物自体も見事で、入り口は大理石で装飾され、彫刻が施された中庭には噴水もある。
開館は9:30〜16:30、日曜休みで入場料はD5.000。

バルドー博物館

チュニス中心部の西約5㎞に位置し、オスマン帝国時代にチュニジアを統治していた王の宮殿を、現在は博物館として公開している。

建物内部の天井には豪華な装飾が施され、かつて宮殿だった名残を感じる。
チュニジアの歴史を知る事ができる随一の博物館である事から「チュニジアのルーブル」といわれ、チュニジア各地のローマ遺跡から収集されたモザイク画などが数多く展示されており、このローマ時代のモザイク画のコレクションは世界最大規模。

チュニスからの行き方は、新市街のバルセロナ駅かリパブリック駅からLine4のメトロに乗車し、ル・バルドー駅で下車。
バルドー博物館はル・バルドー駅の北にあり、距離は300mほど。


チュニジアの世界遺産:チュニス旧市街

チュニスの天気・気候


チュニジアの気候は地域によって異なるが、チュニスの気候は比較的温暖で、夏は最高気温が40℃を超える事もあるが、冬は東京の冬より暖かく過ごしやすい。

最も寒い12〜2月でも平均気温は12℃前後で、最も暑いのは7・8月。
年間を通じて雨も少なく、特に夏の6〜8月はほとんど降らない。
比較的雨の降る10〜4月でも、一ヶ月の降水量は多くても60〜70㎜ほど。

通年観光できるが、ベストシーズンは日本の春と秋にあたる3〜5月と10・11月。
しかし日中は暑くても朝晩は冷え込む事があるので、夏でも薄手の上着があると便利。

チュニスの天候グラフ

チュニジアの気候と観光・旅行ベストシーズン

チュニスの2017〜2018年の天候データ
出典:気象庁ウェブサイト

アクセス:日本からの行き方


日本からチュニジアへの直行便はなく、アジアや中近東、ヨーロッパ経由で向かう。
便が多い経由地はフランスのパリ、トルコのイスタンブール、カタールのドーハ、U.A.Eのドバイなどで、日本からこれらの経由地まで10〜12時間。

経由地からチュニジアのチュニス・カルタゴ国際空港まで2〜6時間。

空港からチュニス市内への移動について

空港からチュニス中心部は約8㎞あり、空港の前に停まっている黄色い車体のタクシーで15分ほど。
バスの場合は、空港から35番か635番のバスで、チュニス新市街の東のチュニス・マリン駅付近のバスターミナルに行くことができる。

ここから西に200mほど進むと、ハビブ・ブルギバ通りの1月14日広場に着く。

通貨と言語とビザについて

日本からチュニジアへの入国は、パスポートの残存有効期間が3ヶ月+滞在日数以上必要で、3ヶ月以内の滞在であればビザは不要。

通貨はチュニジアディナール(表記はD)で、公用語はアラビア語だがフランス語が通じる所も多く、英語は観光地では通じる所もある。

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