ポルトガルの世界遺産・ポルト歴史地区

【日本から個人で】ポルト歴史地区への行き方【ポルトガルの世界遺産】

ポルト歴史地区とは?


首都リスボンから北へ約300km、ドウロ川河口に位置するポルトガル第二の都市ポルトは、ドウロ川北側には大聖堂や教会などの建造物が多く残る旧市街が広がる。

南側のヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアというエリアは、かつてはカーレ(Cale)という名で、港(ポルトゥスPortus:ラテン語で港)だったためポルトゥス・カーレと呼ばれ、この名称がポルトガルという国名の語源である。

町の歴史は古く、ローマ時代から港町として栄え、8世紀にポルト一帯はイスラム勢力によって支配されるが、11世紀にはフランス貴族によってこの地が奪還される。

この貴族の息子が後の初代ポルトガル国王アフォンソ・エンリケスとなり、ポルトから南に進軍して国土を広げていき、ポルトガルは現在の大きさとなった。

名実共にポルトガル発祥の地であるポルトの旧市街は、1996年に“ポルト歴史地区”として世界遺産に登録され、2016年にその名称が“ポルト歴史地区、ルイス1世橋およびセラ・ド・ピラール修道院”に変更された。


ポルトガルの世界遺産:ポルト歴史地区

ポルトはどんな町?


ポルト観光の拠点となるリベルダーデ広場は、ドウロ川北側のサン・ベント駅の北側にあり、ここから500mほど北の市庁舎からドウロ川に架かるドン・ルイス1世橋の間に旧市街の見どころが集まっている。

北側の橋のたもとのカイス・ダ・リベイラから高台へはケーブルカーが、南側の川沿いから修道院が建つ高台へはロープウェイが行き来しており、坂の多い町の便利な移動手段として利用されている。

旧市街や南側の見どころは歩いて回れる範囲に集まっているが、郊外まで足を延ばすなら市バスやメトロが便利なので、まずは観光案内所やSTCPの案内所で時刻表や路線図、地図などを入手したい。

観光案内所は北側は市庁舎とカテドラルのすぐそば、南側は川沿いにあり、ポルトの市バスや市電を運行する会社STCPの案内所はサン・ベント駅の構内にある。

現地旅行会社の観光バスツアーに参加する方法もあるが、個人でこれらの交通機関を利用してポルトとその近郊を見て回るなら、アンダンテ、アンダンテ・ツアー、ポルト・カードの購入がお得。

公式サイトはこちら。
Visit Porto(観光案内所)
Metro do Porto(メトロ)
STCP

ポルトガルの世界遺産:ポルト歴史地区のアズレージョ

アンダンテとアンダンテ・ツアーについて


メトロ乗車券アンダンテ(Andente)は日本のSuicaのようなもので、メトロの券売機で€0.50でカードを購入し、券売機でチャージすれば何度でも使える。
カードにはICチップが埋め込まれており、改札口や車内の黄色い改札機にタッチして使用する。

メトロと市バスに利用でき、市バスは乗車時にカードを購入して乗ることもできるが、あらかじめカードにチャージしておいた方が料金が安くなる。

アンダンテ・ツアー(Andente Tour)はメトロ、市バス、ポルト近郊の鉄道が乗り放題のパスで料金は1日券(24時間)が€7、3日券(72時間)が€15。

使用方法はアンダンテと同じで、空港やポルト市内の観光案内所、STCPの案内所で購入でき、1日券はメトロの券売機でも購入できる。

ポルトカードについて


ポルトカード(Porto Card)はメトロ、市バス、ポルト近郊の鉄道の乗り放題と、ポルト市内の主な見どころの入場無料や割引、レストランやショップ、ツアーの割引がセットになったもの。

料金は1日€13、2日€20、3日€25で、空港やポルト市内の観光案内所、サン・ベント駅のチケット売り場で購入でき、購入時にカードを使用する日付、名前、パスポート番号を記入してもらう。


ポルトガルの世界遺産:ポルト歴史地区

アクセス:日本からの行き方


現在、日本からポルトガルへの直行便はなく、ヨーロッパの主要都市で乗り継いでポルトガルのリスボン空港に向かうのが一般的。
所要は乗り継ぎ込みで17〜20時間ほどで、日本を昼頃に出れば現地時間で同日の夜に着く。

ここからポルト空港までは国内線で所要約1時間で、毎日10便程度フライトがある。
バスでポルトに行く場合は、リスボン市内のバスターミナルまで移動する必要がある。

空港からリスボン市内への移動について

空港からリスボン市内まで約7㎞あり、移動手段は空港バス、地下鉄、タクシーなどがあるが、旅行者が最も利用しやすいのはYellow Bus社が運行する空港バス。

空港バスはAerobusと呼ばれ、空港ターミナル1の到着ロビーの正面が乗り場になっている。
料金は€3.50で、チケットは乗車時に運転手から買うか、到着ロビーの観光案内所で買う。

バス会社公式サイトはこちら。
Yellow Bus

市内へのルートは2つあり、Linha1(City Center)はエントレカンボス、ポンバル公爵広場、ロシオ、コメルシオ広場などを経由しカイス・ド・ソドレ駅へ、Linha2(Financial Center)はエントレカンボス、セッテ・リオス、エスパーニャ広場などを経由しジョゼ・マリア通りへ行く。

Linha2のセッテ・リオスバスターミナルからポルトへのバスがあり、ポルトまで所要3時間30分ほど。
列車の場合は、サンタ・アポローニア駅からポルト行きの列車があり、ポルトのカンパニャン駅やサン・ベント駅まで所要3時間ほど。

通貨と言語とビザについて

通貨はユーロ(Euro)で表記は€、補助通貨はセント(Centimo)で表記は¢。
公用語はポルトガル語だが、観光地にある旅行者向けのホテルやレストランでは英語が通じる所も多い。

シェンゲン協定加盟国であるポルトガルへの入国は、90日以内の滞在であればビザは不要。
パスポートは残存有効期間がポルトガル出国予定日から3ヶ月以上と査証欄の余白が2ページ以上必要。

シェンゲン協定に関しての詳細はこちら
シェンゲン協定加盟国への入国方法

この世界遺産に関する詳細はこちら
ポルト歴史地区:観光・旅行情報まとめ

基本情報はこちら
ポルトガルの基本情報-時差、言語、人口、宗教、首都、飲料水など

気候に関してはこちら
ポルトガルの気候と観光・旅行のベストシーズン

合わせて読みたい記事はこちら