シントラの文化的景観 観光情報まとめ

世界遺産の概要


ポルトガルの首都リスボンから西へ約28km、深い緑に覆われた山間に位置する町シントラは、夏の避暑地として代々ポルトガルの王家や貴族達に愛される町で、かつてこの地を訪れた英国の詩人バイロンは、その美しい景観から“この世のエデン”と称し絶賛した。

シントラの町の歴史は7~8世紀頃、イベリア半島に侵入したイスラム教徒のムーア人が城を造ったことから始まり、1147年にポルトガル初代国王アルフォンソ1世がこの地をイスラム勢力から奪還すると、そのままシントラの町はポルトガルに統合された。

このような歴史があることから、シントラには様々な時代や文化が混在した独特の雰囲気がある。
大航海時代やそれ以前の歴史を今に伝えるシントラ一帯には、当時の王宮や宮殿など残されており、これらの歴史的建造物は“シントラの文化的景観”として1995年に世界遺産に登録された。

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シントラ観光の拠点はシントラ・ヴィラ


列車でシントラ駅に着いたら、まず駅構内の観光案内所で町の地図を入手し、それから観光の拠点となるシントラ・ヴィラ(Sintra Vila)という地区を目指したい。

シントラ・ヴィラ中心部のレプブリカ広場(Pr. de Republica)に面して王宮が建ち、周囲の山の上にムーアの城壁、ペーナ宮殿、レガレイラ宮殿がある。
また、広場周辺にレストランやおみやげ屋、観光案内所などが集中している。

シントラ駅とシントラ・ヴィラを結ぶバスについて


駅から広場へは、ムーアの泉を経て徒歩20分ほどだが、駅前から出ているNo.434のバスでも行ける。
このバスは駅~シントラ・ヴィラ~ムーアの城壁~ペーナ宮殿~シントラ・ヴィラ~駅と循環しており、1度チケットを購入すれば、その日はどこでも乗り降り自由なので利用しやすい。
料金は€5で、チケットは運転手から購入できる。

この他にも、No.435のバスが駅~シントラ・ヴィラ~レガレイラ宮殿~パラシオ・デ・セテアイス(ホテル)などを循環している。
各ルートの時刻表は駅構内の観光案内所、または駅前のバス会社営業所で入手出来る。

シントラ巡りに便利な周遊パスについて


上記のバスも含め、シントラやカスカイス周辺のバスを運行しているScotturb社が、ほぼ全てのバスで利用できる1日パス“Bilhete Turistico Diario”を販売している。
各バスの運転手から購入でき、料金は€12。

このチケット1枚で、シントラを巡るNO.434やNo.435、ロカ岬行きのNo.403、カスカイス行きのNo.417、エストリル行きのNo.418などに利用できる。

これらのバス乗車に、リスボンからの列車を組み合わせた“Bilhete Train&Bus”というパスもある。
ロシオ駅、シントラ駅、カスカイス駅、カイス・ド・ソドレ駅、オリエンテ駅、アルカンタラ・テッラ駅などを結ぶ路線に自由に乗車できる。

チケットは上記の各駅で購入でき、料金は€15。
リスボン~シントラ~ロカ岬~カスカイスを1日で回るならぜひ利用したい。
バス会社公式サイトはこちら。
Scotturb

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シントラの見どころ


王宮 Palácio Nacional de Sintra

レプブリカ広場に面した王宮は、イスラム教徒が残した建物をディニス王が居城とし、14世紀にジョアン1世が増改築を行い、その後はマヌエル1世の時代にも増築されている。

高さ33mの2本の煙突が印象的で、マヌエル、ルネッサンス、ゴシック、ムデハルなどの建築様式が混在した王宮内部には、それぞれ違うポーズをとる27羽の白鳥が描かれた“白鳥の間”、カササギという鳥の絵が天井一面に描かれた“カササギの間”、狩猟の光景を描いた“紋章の間”などがある。

開館は3~10月は9:30~19:00、11~2月は9:30~18:00、入場は閉館の30分前までで入場料は€10。
公式サイトはこちら。
Palácio Nacional de Sintra

レガレイラ宮殿 Quinta da Regaleira

シントラ・ヴィラから徒歩15分ほどの位置にあるレガレイラ宮殿は、17世紀に王族の別荘として建てられた館を、20世紀初めにブラジル出身の富豪アントニオ・モンテイロが買い取り、その後はイタリアの建築家ルイジ・マニーニによって改装され現在のような姿になった。

ルネッサンス、ゴシック、マヌエルなどの建築様式が混在し、独特の存在感を放つ。
周囲の庭園には、深さ60mほどの螺旋階段や洞窟が造られている。

開館は4~9月は10:00~20:00、11~1月は10:00~17:30、2・3・10月は10:00~18:30、入場は閉館の1時間前までで入場料は€6。
公式サイトはこちら。
Quinta da Regaleira

ペーナ宮殿 Palácio Nacional de Pena

標高529mの山頂に建つペーナ宮殿は、ドイツのフェルディナント2世よって建設され、ドイツから大勢の建築家を呼び寄せて1885年に完成した。
ルネッサンス、ゴシック、マヌエル、イスラムなどの建築様式が混在した奇妙な雰囲気が漂う。
開館は3~10月は9:45~19:00、11~2月は10:00~18:00、入場は閉館の45分前までで入場料は€14。

ムーアの城跡 Castelo dos Mouros

標高約450mに位置するムーアの城跡は、7~8世紀にムーア人によって築かれた。
1147年にアルフォンソ1世によって落城され、その後は修復が行われたが現在はまるで廃墟のよう。
天気が良ければシントラの町だけでなく、大西洋まで望むことができる。
開館は3~10月は9:30~20:00、11~2月は10:00~18:00、入場は閉館の1時間前までで入場料は€8。

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シントラの気候


年間を通じて温暖な気候のポルトガルは、日本の4分の1ほどの小さな国で、地域による大きな気候の違いはないが、南北に長い国のため地域によって若干気温差がある。
日本のように四季があり、夏は晴天に恵まれる乾季、秋から春にかけては雨が多く、不安定な天気が続く雨季となるが、日本の梅雨のように1日中雨が降り続くことはあまりない。

春(3~5月)

気温は東京の春とさほど変わらず、3~5月にかけて日増しに暖かくなっていき、5月に入ると日中は20℃を超える日が多くなり、季節は夏へと移り変わっていく。
日中は暖かくても朝晩は10℃以下まで気温が下がるので、薄手の上着があるといいでしょう。
3・4月は比較的雨が多く、1ヶ月に70㎜前後の雨が降るが、日本の梅雨のようにジメジメとはしない。

夏(6~8月)

夏の平均最高気温は26℃前後で東京の夏より低く、朝晩は15℃前後まで気温が下がるので、暑くて寝苦しさを感じるようなことはあまりないでしょう。
乾季でカラッとした晴天に恵まれ、湿度が低いので日陰に入れば昼間でも涼しく感じるほど。
特に7・8月は全くと言っていいほど雨が降らず快適で、多くの旅行者で混雑するとはいえ、この時期がポルトガル観光のベストシーズンといえる。

秋(9~11月)

気温は東京の秋とさほど変わらず、9月はまだ夏の暖かさを感じられるが、11月に入ると日中でも20℃を超える日はなく、朝晩は10℃以下まで冷え込み、季節は冬へと移り変わっていく。
また、乾季から雨季への変わり目でもあり、10・11月は1ヶ月に100㎜前後の雨が降る。
晴れている時は過ごしやすいが、1日の中で急に雨が降ったりすぐに止んだりするので注意が必要。

冬(12~2月)

東京の冬よりはるかに暖かく、平均最高気温は14℃前後、最低気温は7℃前後で、雪が降ることはほとんどない。
しかし、雨季の真っ只中なので雨は多く、毎月100㎜を超える雨が降るので傘などの雨具があると便利。
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日本からのアクセスと行き方


現在、日本からポルトガルへの直行便はなく、ヨーロッパの主要都市で乗り継いでポルトガルのリスボン空港に向かうのが一般的。
所要は乗り継ぎ込みで17~20時間ほどで、日本を昼頃に出れば現地時間で同日の夜に着く。

空港からリスボン市内への移動について

空港からリスボン市内まで約7㎞あり、移動手段は空港バス、地下鉄、タクシーなどがあるが、旅行者が最も利用しやすいのはYellow Bus社が運行する空港バス。

空港バスはAerobusと呼ばれ、空港ターミナル1の到着ロビーの正面が乗り場になっている。
料金は€3.50で、チケットは乗車時に運転手から買うか、到着ロビーの観光案内所で買う。
バス会社公式サイトはこちら。
Yellow Bus

市内へのルートは2つあり、Linha1(City Center)はエントレカンボス、ポンバル公爵広場、ロシオ、コメルシオ広場などを経由しカイス・ド・ソドレ駅へ、Linha2(Financial Center)はエントレカンボス、セッテ・リオス、エスパーニャ広場などを経由しジョゼ・マリア通りへ行く。
Linha1のロシオ駅からシントラへの列車が出ており、シントラまで所要40分ほどで着く。

通貨と言語とビザについて

通貨はユーロ(Euro)で表記は€、補助通貨はセント(Centimo)で表記は¢。
公用語はポルトガル語だが、観光地にある旅行者向けのホテルやレストランでは英語が通じる所も多い。
シェンゲン協定加盟国であるポルトガルへの入国は、90日以内の滞在であればビザは不要。
パスポートは残存有効期間がポルトガル出国予定日から3ヶ月以上と査証欄の余白が2ページ以上必要。
シェンゲン協定に関しての詳細はこちら。
シェンゲン協定加盟国への入国

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