古都アユタヤ 観光情報まとめ

世界遺産の概要


首都バンコクから北へ約80㎞、チャオプラヤー川とその支流に囲まれた中洲の町アユタヤは、1351年から約400年にわたってアユタヤ王朝の都として君臨し、アユタヤとはヒンディー語で“難攻不落”を意味する。

“黄金の都”と称されたアユタヤはウートーン王によって建都され、インドシナ半島最大の都市として栄華を極めると、17世紀には外交関係を結んだヨーロッパ諸国から“ロンドンのように見事”と褒め称えられる国際都市としてさらに発展していく。

その一方で、王位継承争いや隣国ビルマ(現在のミャンマー)との戦いが絶えなかったアユタヤは1767年、度重なるビルマ軍の侵攻を受けてついに陥落し、アユタヤ王朝はその歴史に幕を下ろした。
ビルマ軍によって徹底的に破壊された仏像や建造物、戦火にさらされた寺院や宮殿が当時の争いの激しさを物語り、アユタヤ王朝の繁栄と失墜の歴史を今に伝えている。

当時のアユタヤ王朝遺跡群と、のちに修復された遺跡が数多く残る一帯は1976年に“アユタヤ歴史公園”に指定され、1991年に“古都アユタヤ”として世界遺産に登録された。
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アユタヤの町について


アユタヤは北をオールド・ロッブリー川、東をパーサック川、南と西をチャオプラヤー川に囲まれた島の中の町で、島の広さは東西に約4㎞、南北に約3㎞で、島とその周囲に遺跡が点在している。
町の中心にある池の周辺に多くの遺跡が点在し、バンコクからのエアコンバスはこの辺りに到着する。

タイ北部からのバスは、町の中心から約4㎞東の長距離バスターミナルに到着し、ここから中心部まではトゥクトゥクやソンテウで所要20~30分ほど。
各地からの列車が発着する鉄道駅は町の東、川の外側に位置し、駅の近くから出ている渡し舟で川を越えて島に行くことができ、船は人が集まりしだい出発する。

アユタヤ市内の移動手段


トゥクトゥク

エンジン付きの小型三輪車で、料金は交渉しだいで1回50Bほどが相場。
トゥクトゥクで島内の見どころを回るなら、移動するたびにトゥクトゥクを探して値段交渉するよりも、最初に交渉をして1日チャーターした方が安く効率よく回れる。

レンタサイクル・レンタバイク

鉄道駅やゲストハウス、チャオプロム市場や繁華街などのお店で借りられ、料金は自転車が1日30~50B、バイクは1日300B~で、時間貸ししてくれる所もある。

自転車はひったくりに遭わないよう注意が必要で、カゴに入れた荷物をバイクで追い抜きざまにひったくる事件がたまに発生している。
また、タイでバイクを運転するには国際運転免許証が必要。

ソンテウ・路線バス

ソンテウは乗合いバスのようなもので、路線バスと同じような役割を果たしている。
路線バスはバス停に停車するバスの番号が表示されているが、本数がやや少ない。
料金はどちらも1回10Bほど。

ボート

鉄道駅近くの渡し舟のほか、島北東部のナワン・ナイトマーケットそばの船着場からボートが出ており、島を囲む川を2~3時間かけて1周することができる。
料金は6人乗りで600Bほどで、ボートツアーを催行するゲストハウスもある。

アユタヤでゾウに乗る


島の中心部の池の近くにあるエレファント・キャンプと、町の東の川の外側のパイリン地区の水上マーケットに併設されたエレファント・ビレッジで、ゾウの背中に乗ることができる。
園内だけでなく、外に出て近くの遺跡巡りができるほか、餌やりや記念撮影も行っている。

水上マーケットは2010年にオープンしたテーマパークのような施設で、大きな人工池を囲むようにアユタヤの伝統的な古い町並みが再現され、おみやげ屋や飲食店が軒を連ねている。
また、水路に浮かぶ小舟の上で営業している屋台も多い。
エレファント・ビレッジの公式サイトはこちら。
Ayothaya Elephant Village

アユタヤの日本人村について


16世紀初頭、アユタヤは日本を含むアジアやヨーロッパ諸国との交易が盛んで、アユタヤ王はこれらの外国人にコミュニティを形成することを許可し、こうして造られたのが日本人村である。
徳川家康時代から御朱印貿易で栄え、最盛期には2000人以上の日本人が暮らしていた。
しかし1635年、徳川家光の時代に鎖国で御朱印貿易は終了し、18世紀初めに日本人村も消滅した。

現在は村の面影は残っていないが、村の跡地には当時を偲ぶ石碑や日本庭園、日本とタイの交流の歴史に関する展示がされるアユタヤ歴史研究センターが建設されている。
日本人村はアユタヤ中心部の南、川の外側のチャオプラヤー川に面した所にある。
日本人村の開館時間は8:00~17:00、入館料は50B。
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アユタヤの見どころ


ワット・プラ・シー・サンペット Wat Phra Si Sanphet

初代ウートーン王時代の宮殿跡に、1491年にボロムトライロッカナート王が造った王室守護寺院。
1500年、ラーマティボディ2世によって高さ16m、171㎏もの黄金の仏像が造られたが、1767年のビルマ軍の侵攻で寺院と共に破壊され、現在残っているのはわずか3基のチューディー(仏塔)のみ。

日没後の19:00~21:00はライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれる。
開園時間7:00~17:00、入園料は50B。

アユタヤ王宮跡 The Grand Palace

1351年に初代ウートーン王が建てたアユタヤ王朝初の王宮で、現在のワット・プラ・シーサンペットが建つ場所にあったが、その後は歴代の王によって増改築が行われ、1448年に8代目トライロッカナート王がサンペット宮殿を建造し、現在の位置に移設された。

しかし、王宮のほとんどは1767年のビルマ軍の侵攻によって破壊され、現在は宮殿や城壁の一部の遺跡を残すのみとなっている。
開園時間は8:00~16:30、入園料は50B。

ウィハーン・プラ・モンコン・ボピット Wihan Phra Mongkhon Bophit

1603年にラーマティボディ2世が造った寺院で、タイ最大となる高さ17mのブロンズ仏像が安置される。
しかし、ビルマ軍の侵攻によって寺院は破壊され、のちにラーマ5世によって再建された。
また、1951年の修復時には、仏像の体内から何百体もの小さな仏像が発見されている。

ウィハーン(礼拝堂)の北東のサナーム・ナチャワットと呼ばれる場所は、かつては王族の火葬が行われた。
アユタヤの中心部で最も参拝者が多く、周辺は花やろうそく、おみやげなどを売る屋台で賑わう。

ワット・ローカヤ・スター Wat Lokaya Sutha

アユタヤの西側、広大な草原に横たわる高さ5m、全長25mの巨大寝釈迦像。
現在あるのはタイ芸術局によって1956年に復元されたもので、80歳で入滅した仏陀を表現している。
周囲には寺院などもなく、雄大な自然に溶け込むように長い手足を伸ばして静かに微笑みかけてくる。
24時間見学可能で、入園無料。

ワット・マハータート Wat Mahathat

2代目ラーメスアン王(在位1369~1370)が建てたという説と、1374年に3代目ボロム・ラーチャー1世(在位1370~88)が建てたという説があるが、はっきりしたことはわかっていない。

14世紀の重要な寺院のひとつで、かつては高さ44mの仏塔があったというが、ビルマ軍の侵攻により破壊されて廃墟と化し、現在は木の根の間に埋まった仏頭、頭部が切り落とされた仏像、崩れ落ちた礼拝堂の土台部分などが残されている。

1956年の修復時には、地下から仏像や宝飾品などが発見され、現在はチャオ・サーム・プラヤー国立博物館に展示されている。
また、日没後の19:00~21:00は一帯がライトアップされ、昼間とは違った姿を見せる。
開園時間は8:00~17:00、入園料は50B。

ワット・ラーチャ・ブーラナ Wat Ratchaburana

1424年、8代目の王ボラム・ラーチャー2世が、王位継承争いで亡くなった2人の兄のために建立した寺院で、当初は2つのチューディーだけだったが、礼拝堂やプラーン(クメール式仏塔)などが増築された。
プラーンは途中まで上がることができ、内部の小さな空間にはアユタヤ時代の壁画がわずかに残る。

1958年の修復時には、ボラム・ラーチャー2世が2人の兄に捧げた宝物箱などが発見され、現在はチャオ・サーム・プラヤー国立博物館に展示されている。
また、日没後の19:00~21:00はライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれる。
開園時間は8:00~17:00、入園料は50B。

ワット・プラ・ラーム Wat Phra Ram

アユタヤのほぼ中央に位置する、初代ウートーン王の菩提寺で、その息子である2代目ラームスワン王により建てられたクメール様式の美しい寺院。
1767年のビルマ軍の侵攻で大部分は破壊されてしまったが、チューディー、ウィハーン、仏像が並ぶ回廊をもつプラーンの跡などが見られる。

1970年、 寺院北側の広場にウートーン王の青銅像が建てられ、寺院の前の大きな池とその周辺はプラ・ラーム公園として整備され、旅行者や地元民の憩いの場となっている。
また、日没後の19:00~21:00はライトアップされ、昼間とは違った姿を見せる。
開園時間は8:00~17:00、入園料は50B。
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アユタヤの気候


アユタヤの年間平均最高気温は32℃前後で、夏季には35℃を超えることも珍しくない。
朝晩も25~26℃までしか気温が下がらず、蒸し暑く寝苦しい日が続く。
最も涼しい12~1月の日中は31~32℃まで上がるが、朝晩は17℃前後まで下がるので過ごしやすい。

雨季の降水量は毎月150~200㎜ほどだが、最も多い9月は250㎜以上の雨が降る。
乾季の降水量は1ヶ月に10~50㎜ほどで、気温も下がるこの時期が観光のベストシーズンとなる。

雨季(5月下旬~10月上旬)

日本の梅雨のように1日中降り続くことは少ないが、1日の中で降ったり止んだりする日が多く、時にはスコールや夕立のような激しい豪雨に見舞われ、道路が冠水することも珍しくない。
特に雨季の終わりが近づくと連日大雨が降り、タイ各地で洪水が発生することもある。

しかし、夏季よりは気温が下がるので、冠水や洪水が起きなければ雨の合間に町を観光することは可能で、特に東北部は雨季でも比較的雨は少ない。

乾季(10月下旬~2月上旬)

雨季の蒸し暑さが和らぎ、雨もほとんど降らない乾季はタイ観光のベストシーズンといえる。
空気が乾燥した晴天に恵まれ、年間を通じて最も気温が下がるのもこの時期。
特に北部や東北部の12~1月は、朝晩は肌寒く感じることもある。

夏季(2月下旬~5月上旬)

2月に入ると徐々に気温と湿度が高くなっていき、朝晩も蒸し暑さを感じるようになってくる。
3月~4月になると本格的な夏季となり、年間を通じて最も気温が高くなる。
夏季の後半になると激しいスコールが降るようになり、季節は雨季へと移り変わっていく。
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日本からのアクセスと行き方


日本からタイへの直行便があり、バンコクのスワンナプーム国際空港まで所要5~6時間ほど。
バンコクからアユタヤへは、バンコク市内のバスターミナルや鉄道駅からバスや列車で移動する。

アユタヤ行きの列車はクルンテープ駅から毎日30本ほど、バスは北バスターミナルから毎日10~15便ほどあり、アユタヤまでの所要時間はどちらも90~120分ほど。
また、南バスターミナルと戦勝記念塔からもアユタヤ行きのロットゥー(ミニバス)が毎日出ている。

空港からバンコク市内への移動手段

エアポートリムジン

空港の到着ロビーや荷物受け取りエリアの窓口で申込み可能で、料金もここで支払う。
料金は行き先や車種によって異なるが、市内中心部までは1300~1500Bほど。
24時間運行されており、市内まで所要30~60分ほど。

メータータクシー

空港ターミナルビル1階の4番と7番の出口の外に自動受付機が並んでおり、タッチパネルの画面に触れるとゲート番号が記された紙がプリントアウトされるので、この紙に記されたゲートに停まっているタクシーに乗車する。

この紙には運転手の氏名や車両番号、会社連絡先なども記されているので、忘れ物やトラブルがあった時のために捨てないでとっておいた方が良い。

市内までの料金は250~300Bほどで、このメーター料金と別途で手数料50Bを支払う。
この手数料は、空港の自動受付機でタクシーを手配したことで発生する料金である。
こちらも24時間運行されており、市内まで所要30~60分ほど。

エアポートバスA3

空港ターミナルビル1階の8番出口から出て、通りを渡ると駐車場ビル手前の通り沿いに乗り場があり、新しいエアコン付きのバスが使用されている。
空港南のバーンナー・トラート通りを経由し、市内南東のBTSウドムスック駅に着く。
運行時間は6:00~20:00で30~60分に1本で、料金は30B、所要時間は約40分。

エアポートレイルリンク(ARL:空港連絡鉄道)

空港ターミナルビル地下1階のスワンナプーム駅から、市内のパヤー・タイ駅を約30分で結ぶ全8駅の各駅停車の列車で、朝5:56~深夜0:30の間で大体15分おきに運行されている。
料金は降りる駅によって異なり、終点のパヤー・タイ駅までは45B。

パヤー・タイ駅と通路で繋がるBTSパヤー・タイ駅で別の路線に乗り換えれば、戦勝記念塔最寄りのVictory Monument駅、北バスターミナル最寄りのモーチット駅(Mo Cnit)に行くことができる。
また、パヤー・タイ駅から戦勝記念塔までは1㎞ほどなので、歩いて行くことも可能。

路線バス

路線バスは空港敷地内のパブリック・トランスポーテーション・センター始発で、ここまではターミナルビル2階から空港敷地内を巡回する無料のシャトルバスで10分ほど。

バスはエクスプレス(Express)とオーディナリー(Ordinary)の2種類があるが、オーディナリーは時間がかかるので利用するならエクスプレスがオススメ。
市内までは所要1~2時間、料金は34Bで、窓口か乗車時に運転手に支払う。

通貨と言語とビザについて

通貨はバーツ(Baht)で表記はB、補助通貨はサタン(Satang)で表記はS。
公用語はタイ語だが、観光地のホテルやレストランでは英語が通じる所もある。
日本人の観光目的でのタイへの入国は、空路の場合はタイ出国用の航空券(eチケットでも可)を持っていれば、ビザなしで最大30日間滞在可能。

陸路や海路で入国する場合はビザなしで最大15日間滞在可能。
これ以上タイに滞在する場合は、事前に観光ビザの取得が必要となる。
ビザに関しての詳細はこちら。
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