アルゼンチン旅行・観光の気候とベストシーズン

【雨と気温】アルゼンチンの天気・気候の特徴と観光・旅行のベストシーズン

アルゼンチンの地理と天気・気候の特徴


南米大陸の大部分を占めるアルゼンチンは、日本の約7.5倍となる280万㎢もの広大な国土面積を誇り、国土の南北の全長は3800㎞に及ぶ。

地域によって景観の大きく異なるアルゼンチンは、北東部の亜熱帯雨林と北西部の乾燥した渓谷、東部に広がる大平原(パンパ)と西部にそびえるアンデス山脈、南部には森や湖、氷河などからなるパタゴニア地方が広がり、これらの地理的条件によって気候も大きく異なる。

南半球に位置するアルゼンチンでは南に行くほど寒く、北に行くほど暑く、季節は日本と逆になる。
季節は日本のように四季がある地域、乾季と雨季に分かれる地域など様々である。

メソポタミア地方とチャコ地方(北部)の天気・気候


北東部のメソポタミア地方は高温多湿な亜熱帯気候に属し、年間を通じて雨が多くて気温が高い。
イグアスはとても雨の多い地域で、年間降水量は1900㎜を超える。

年間平均気温は21℃で、最も暑い12〜2月の平均最高気温は31℃、平均最低気温は20℃、最も涼しい6月の平均最高気温は20℃、平均最低気温は10℃。

特に雨が多い10〜11月・1〜2月・4〜5月の降水量は、1ヶ月に200㎜を超えることもある。
しかし、これ以外の時期も毎月100〜150㎜前後の雨が降る。

観光のベストシーズンは比較的涼しい5〜9月だが、イグアスの滝に限れば雨季で滝の迫力が増す10〜2月頃となる。

北部の中央から北西部にかけてのチャコ地方は北東部より涼しく、地域によって降水量や時期は若干異なるが、11〜3月が雨季で夏、4〜10月が乾季で冬となる。

サルタの年間降水量は600〜700㎜で、雨季には1ヶ月に60〜170㎜の雨が降るが、乾季は全くと言っていいほど雨が降らない。

夏の平均最高気温は24〜27℃、最低気温は14〜16℃、冬の最高気温は18〜22℃、最低気温は3〜11℃。

この地域を冬に訪れるなら防寒具は必須で、6〜8月は特に朝晩の冷え込みが厳しい。
観光のベストシーズンは、雨が全く降らない5〜9月となる。

イグアスの天候グラフ

アルゼンチンの気候と観光・旅行のベストシーズン

イグアスの2017〜2018年の天候データ
出典:気象庁ウェブサイト

サルタの天候グラフ

アルゼンチンの気候と観光・旅行のベストシーズン

2017〜2018年の天候データ
出典:気象庁ウェブサイト

アンデス山脈地帯(西部)の天気・気候


アンデス山脈はチリとの国境に沿って南北に延び、その麓は温暖で雨が少なく、乾燥した山岳地帯が広がっており、はっきりとした四季がある地域もある。

南米大陸最高峰のアコンカグア山(標高6962m)の麓、標高800mに位置するメンドーサはワインの名産地として知られ、その生産量はアルゼンチン全体の約70%を占める。

メンドーサには四季があり、夏(12〜2月)の平均最高気温は30〜32℃、平均最低気温は17〜18℃、
冬(6〜8月)の平均最高気温は14〜18℃、平均最低気温は2〜4℃で朝晩はかなり冷え込む。
年間降水量は220㎜前後で、最も雨の多い1〜3月でも1ヶ月に30〜50㎜程度。

雨も少ないためいつでも観光可能で、四季折々のその季節ならではの良さがある。
また、毎年3月にはワインの収穫祭が行われ、町ではそれに合わせてイベントなども開催される。

メンドーサの天候グラフ

アルゼンチンの気候と観光・旅行のベストシーズン

2017〜2018年の天候データ
出典:気象庁ウェブサイト

パンパ(中央部)の天気・気候


東部にある首都ブエノス・アイレスから内陸に向かって広がる大平原地帯で、その広さは国土全体の約20%を占め、穀物生産量はアルゼンチン全体の約80%を占める。
この地域ははっきりとした四季があり、雨は年間を通じて平均的に降る。

観光のベストシーズンは、比較的雨が少なく涼しい5〜9月となる。
ただし、朝晩はかなり冷え込むので防寒着の用意が必要。

ブエノス・アイレスの夏(12〜2月)の平均最高気温は28〜30℃、平均最低気温は18〜20℃。
冬(6〜8月)の平均最高気温は15〜17℃、平均最低気温は7〜8℃。

年間降水量は1200㎜前後で、雨が少ない5〜9月は1ヶ月に50〜100㎜、10〜4月は1ヶ月に100〜150㎜。

パンパの北西部に位置する標高約400mのコルドバは、比較的雨が少なく過ごしやすい気候をしている。

夏(12〜2月)の平均最高気温は28〜29℃、平均最低気温は16〜17℃。
冬(6〜8月)の平均最高気温は17〜19℃、平均最低気温は4〜6℃。

年間降水量は850㎜前後で、雨が少ない5〜9月は1ヶ月に10〜30㎜、10〜4月は1ヶ月に50〜150㎜。

ブエノス・アイレスの天候グラフ

アルゼンチンの気候と観光・旅行のベストシーズン

ブエノス・アイレスの天候データ
出典:気象庁ウェブサイト

コルドバの天候グラフ

アルゼンチンの気候と観光・旅行のベストシーズン

コルドバの2017〜2018年の天候データ
出典:気象庁ウェブサイト

パタゴニア地方(南部)の天気・気候


パタゴニア地方とは、大西洋に流れ込むコロラド川あるいはネグロ川を境にして、ほぼ南緯40℃以南の地域のことで、南北に連なるアンデス山脈によってチリ側とアルゼンチン側に分けられる。

30もの国立公園がある、手付かずの雄大な自然の宝庫で、大草原(パンパ)と乾燥した大地が広がるアルゼンチン側、フィヨルドが複雑に入り組むチリ側、そして山や湖、氷河など変化に富んだ景観をしている。

この地域は年間を通じて気温が低く、吹き付ける強い風が体感温度をさらに下げる。

プンタ・アレーナスやウシュアイアの年間降水量は400〜600㎜ほどで、毎月30〜60㎜程度の雨が降る。
季節は一応12〜2月が夏、6〜8月が冬だが、この地域で日本の夏のような暖かさを感じることはない。

プンタ・アレーナスとウシュアイアの夏の最高気温は13〜15℃、最低気温は5〜6℃、冬の最高気温は3〜5℃、最低気温は-1〜-2℃。

ウシュアイアは世界最南端の都市で、南極圏まで1250㎞の所に位置する南極に最も近い都市。
地域にもよるが、観光シーズンは比較的天気のいい春から夏にかけての10〜3月。

パタゴニア地方北部は冬でもスキーなどを目的に観光客が訪れるが、南部などは冬は雪に覆われて目的地に辿り着けないこともあり、利用者が少なければホテルは休業、交通機関は運休になる場合もある。

ウシュアイアの天候グラフ

アルゼンチンの気候と観光・旅行のベストシーズン

ウシュアイアの2017〜2018年の天候データ
出典:気象庁ウェブサイト

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ロス・グラシアレス国立公園
コルドバのイエズス会管区とエスタンシアス
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